2021年07月29日

ガラスにどっきり

意外に多いガラスに付いているバックミラー。
これが脱落してしまうトラブルも結構な確率で見かけます。

このガラスに付いているミラー、実はボンドで止まっているって知ってました?

僕も以前は使っていましたが、最近はガラスやさんまかせ。
今回もグラスワークのナベさんに作業してもらいます

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位置を確認します

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車体、取り付けプレートを脱脂します。

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専用ボンドを塗ったくります。

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べちょっとな。

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なんとこれだけ。

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しばらく待ったら、もうミラーを取り付け始めます。

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ヒミツは専用ボンドにあるのです。
このガラスに接着する目的だけのボンド。

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これでないとダメなんです。
僕はウルトの商品を使っていましたが、品質がダメでやめました。

2021年07月23日

916スパイダーのリアスピーカー

その直らぬ916、

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リアスピーカーが1つしかありません。しかも真ん中に1個
そのスピーカーが壊れてしまい、ボビボビ言って深い極まりないのです。

その1つしかないリアスピーカーを見ると
一見、なんの変哲もない6.5インチ=16.5cmのスピーカーなのですが

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よく見ると、センターのツイーターっぽい所に4つの接続があります。

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裏を見るとなんと2つのコネクターの差し込み口があります。

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1つのスピ−カーに2つのコネクターなんて、想像も付きませんが、このような仕組みがあるのも事実です。
2つのコネクターの線を、ちりちりと一つにまとめて普通のスピーカーに挿しても同じような働きはできませんし、2つのコネクターのうちどちらか1つを挿しても、モノラルになるだけでいけません。

このスピーカー、デュアルボイスコイルと呼ばれる仕組みだそうです
どうやらサブウーハーの働きをするようです


ちょっと違うヤツですが、1つ輸入しました。

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左右で2つのインプットがあります。

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でも残念ながらポン付けとはいかず、車体側も少し切ったり削ったりするようです。

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何より、600Wの入力OKと言うことはインピーダンス値が低いです。


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つまりパワーアンプが必要です。でも車体に来ているのは普通のスピーカー用配線なので、ラインコンバーターを入れて信号を変えないといけないです。

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もはやアルファロメオにホイと終わる仕事はないですね。



2021年05月10日

戦う916

もうね、時間と共に忘れちゃうのよ、どこまでブログに書いたかって
もう2か月より前の話。
916の希少なアルファコルセのGTVが入庫していました
エンジン不動で入庫したコレクターの方の物です

既に入庫から数か月経っていましたが、年末と年度末前後は忙しくてなかなか手が付きません。
でも、やっと重い腰を上げて作業し始めた3月、まずはエンジンが不調の時はやはり三原則に則って
1.良い圧縮
2.良い火花
3.良い燃料

1に問題が無く、どうも2に問題がありそう
3はとりあえず置いといて、2から始めます

プラグはヨーロッパから6本取り寄せていたので、それを使いましたがどうもそれだけじゃないみたい。
そこでプラグコードもかなり傷んでいたので、永井電子さんちにお願いして作ってもらいました。
プラグコードにはピックアップセンサーが付いていて、それでおそらく、回転信号を拾っているようです。
今時、超アナログ〜

それも準備ができてさあ、始動としましたが、いまいち調子よくない。
キャップもローターもかなり減っていたこともあり
そこで、さらに踏み込んでディストリビューターキャップとローターを交換します。

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E君に呼ばれて行くと、ディストリビューターローターを止めていたボルトがサビで腐って取れないとのこと。
回すこともできないので、ボルトを折って取りました
もう絶望的な気分です

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ローターとキャップ以外ディスビそのものでしか、供給がないので残りでなんとかします

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可能な限りばらします。この手のクルマは部品の供給がかなり不安てなので、特にブローバイホース類は無理をさせると簡単に折れます(割れます?)から分解は最小限で行きたいのです。

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エンジン修理らしからぬ工具群

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この錆びたローターのサポートに穴をあけてボルトナットで止める算段です。

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幸いにしてローターとキャップは供給がありましたので、助かりました。
大田区のトーカイの新田さんにまたまた救われました。

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そしてさらに3の良い燃料=混合気を入れに行って出来上がりです。

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コレクターの元にありがちなのが、なg駆動かさない事でガソリンが腐り、最終的にエンジンがかからなくなることは決して珍しい事ではありません。
さらに、やっぱり事実上のチューニング車だからかぶりやすいのもあったりして

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しかし美しいですね2Lターボ

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アルファコルセのマークが泣かせます。

デュアル出しのマフラーがただ者でない雰囲気を出しています。

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いやあああーやっぱりいいなあ916
欲しいですね


2020年12月04日

その後スパイダー

11月26日の記事で整備の模様を
そしてその欲時の記事でレッカー移動を余儀なくされた916
その続報

11月18日の夜、確かになんでもなかった燃料ライン

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ガソリンがだだ漏れになった原因はなんとパイプが外れていました
このポンプとパイプのカバーを外した時の衝撃的な画像は
あまりのパニックっぷりに撮影さえ忘れてガソリンを掃除してしまいました

さてなぜ抜けたのか? 
この18日の時に誰も外していないどころか、僕がパイプの抜けやずれがないか確認した後
Eくんもその後に点検していました

しかし抜けた事実だけがあります
原因がはっきりしないのが最も恐ろしいです
論理なき行動は無、行動なき論理は死を社是とするMPIには実に由々しい問題です

結果、僕らが導き出した答えがこれ

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タイラップを組み合わせてポンプ括り付けました。これなら絶対抜けない
でも燃圧をかけるとうっすらガソリンくさい

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おそらくこの燃料パイプがよくないのだと思います。
しかし、どうにも部品が手に入らずこういった結果に。

タンクはこのマフラーの上の
リアサスペンションクロスメンバーの上の
遮熱板の上のパネルの上だから作業は困難を極めるのです

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いつかやがて対峙する時が来るように思います....

2020年11月29日

Sudden impact

車検を受ける日、ぼくは車庫証明の引き取りに所沢警察署に向かっている最中、11時過ぎになって車検に合格したという電話が来ました

しかし嬉しさもつかの間、Eくんはさらに続けます
「しかし大変なことになりました。」
「エンジンが停止して、ガソリンがドバドバ漏れてる。」

真っ青です。
翌日には納車を控えていますし

しかし、そんな事を言っている場合じゃありません
所沢警察に行く予定を変更してトヨタレンタリースに向かいます

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レンタリースに電話すると、偶然積載車を置いてるそうで(だいたい普段は予約を入れないと無い)
さらに警察とレンタリースは同じ方向だったので、タイミングよく動けなくなっているE君の元に向かえました

到着してすぐに移動しないと迷惑がかかります

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じゃーじゃー漏れたガソリンに引火せず済んだこと、止まった場所がGSの前で苦なく停車する場所があったこと
そして一連の僕の動きとラッキーではありました。
もちろん故障すること自体良いことではありませんが

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しかし、GSの前で燃えたら、ヘリが来ちゃう。

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そそくさと回収して戻ります。

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朝、車検に出かけたのとは、ずいぶん違う姿で帰ってくることになってしまいました。
この後、以前にも書きましたが回送ナンバーの新しい法律の研修に参加するために一路、多摩陸運支局に出発しました。


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この続きはまた後日

2020年11月26日

アルファロメオ916スパイダーの車検整備

ボディが終わり車検関係に進もうとしたのが10月の終わり。
その後車検整備へと進んだのですが、そう簡単に終わらせてくれないのがちょい古アルファロメオ・・・

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まだ3万キロ弱の車体なので整備などそれほど必要でないと思っていたのですが
その分、今日まで交換する機会が無く、登録から20年近く経ってからやってきた「つぎつぎ攻撃」が待っていました。
まず、ドライブシャフトインナー。なんと左右破れていました。

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日本の車検制度の元では、何が何でもゴムブーツ類が破れていると車検は通してくれません。
ほぼ例外なく確認されます。

交換にあたってはシャフトを取り外す為にサスペンションを分解します。

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1本、やけに長いボルトが見えますが、実はこれ、キャンバー調整用のカム型の偏芯ボルトを
ストラットとナックルの間に入れています

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これによりキャンバーを変化させる部品です。1度外したら、4輪アライメントに出すべきですが、ここは簡易に計測して
可能な限りもとに戻します

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分解する前の状態を確認しておきます。

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右も左もこのような状態
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強力に締まっている8mmのHEXボルトを外してドライブシャフトASSYを外します。

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外れた左右のシャフト

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Cクリップを外してCVジョイントを外します

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ここから先はグリスねちょねちょ地獄なので

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次の画像はきれいに出来上がった画像に早変わり

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元通りに戻していきますと...

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なんとよく見りゃロアボールジョイントブーツがゲゲゲの鬼太郎の提灯オバケのように口を開けているではありませんか...
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さらに作業を進めます。オイル交換

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はい、TSのようにモーターのように回るエンジンにはこちらが良いでしょう

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抹茶味。

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歯抜けにあちこち切れていたハイマウントストップランプも全部点灯しないと車検に合格できません。
ムギ球を交換

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全部交換しました。フィラメントで光る電球はどんどんLEDに駆逐され、生産もおぼつかなくなって来ているようです。
輸入車は結構珍しいバルブを使うので、手に入りにくくなる一方ですね

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ウインカーも同じく

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意外な盲点ですが、クリアーレンズにはアンバー色のバルブが必要ですが
オレンジの部分が剥がれて白いというかナチュラルな白い光が直接見えてしまうと、これも車検に通らなくなります。

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だからこれも交換してすべてを車検の合格に万全を期しました。

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サイドマーカーもクリアー/アンバー球に変更

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ところがこの916。どうもガソリン臭い。
まあ、お決まりのフュエルポンプだろうと取り寄せておきました

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ポンプはリアコンパートメントとトランクの間にあります。
オープントップを中途半端に止めるとアクセスできます。

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ところが、なんときれいな物交換されていました。
中国製のインチキな物かとよくよく見ましたが、間違いのない物が点いているようです

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どこをどのように見てもガソリン漏れが発見できません。
結局、漏れは特定できず、11月の連休に間に合わせるために、様子見で出庫させることになりました。

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これは11月の連休前の18日の水曜です
他にもステアリングラックのフルード漏れなど気になるところは他にもいくつかありましたが
検査に引っ掛かる事はないと判断して、検査の予約を取ったのでした。

2020年11月10日

アルファロメオスパイダーのシート交換 その2

シートはヒーター付きなので配線を作らないといけません

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何か見たことのあるコネクター。トヨタかホンダかな?

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こんなに見えにくいところにスイッチがあります

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よくよく見ると、隠れたところにリレーがあってコネクターには2極だけ
極性を見るためにバッテリーを直接つないで、スイッチのLEDの点灯を見て極性を特定します

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何気に防水コネクター使ったりして

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シートヒーターは意外に電流値が高いので配線は1.5sq

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ギリギリ入る太さ

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シートを外してカーペットを持ち上げて配線を通します。
4極のリレーを使ってヒーターの電源を駆動する目論見です

白はグランド、黄色は動力。ここで、後ろの電動オープンなどの配線周りからリレーのトリガー電源を取ろうと思って探しましたが、どうしても見つかりません

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止むを得ずフロントのヒューズボックスから引っ張る事に。
ONまたはACC電源を探します

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うまい具合に見つかって電源を取ります。
トリガーは信号なので、全く高電流は必要ありません。

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シートヒーターを動かすリレーはボッシュ...ではなく、素人さんもよく使うエーモンを使います。
ちょっとした大人の事情ってやつです。


メイン電源と作動用電源は3sqと極太。
30A対応なのでまあ、ちょとオーバークオリティですが良いしましょう

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ヒューズホルダーも、これまた大人の事情でエーモンです

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これも3sqでバッテリーから直接出して、2つのシートにわけます。


1.5sqでそれぞれのシートに行きます。

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ヒューズホルダーやコネクターをどんどん作って行きます

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ノイズの対策なども含めてメイン電源は本から2極に分けますが、マイナスはそれぞれのシートに独立して送ります

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ここにはトリムが入りますから、ジャマにならぬように配線のレイアウトを考えてリレーを取り付けます

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だんだん片付いてきました。

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 コネクターを接続して何度も合わせたシートをとりつけます

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ずいぶん、印象が変わりました。

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次は車検です。
916と言えば、お待たせ中の白916、青916
皆さまお待たせしてすいません。

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2020年11月07日

アルファロメオスパイダーのシート交換 その1

いろいろ作業中の916
今度はシートを取り替えます

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この純正シートからレカロのシートに代えますが、ウーザーの方がシートを触った時にエアバッグランプを点灯させてしまったとのこと。本当に消えるか最初にウオーニングを消します

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診断機を繋げて

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見てみると
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あー、入っていますねえ

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これですね
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屈強な金属のワイヤーが見えます

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事故の時に火薬がさく裂してこのシートベルトのバックルを巻き上げるのですです
もちろん、シートベルト側にも同じ仕組みがあります
エアバッグが開放するときはケガするときとイコールと思って良いと思います
エアバッグそのものでもけがする可能性があります
要は死ぬよりかはいいでしょ?と言う装置だと思ってください

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僕の小指はあろうかと言うアレスティングワイヤー

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シートから外して

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こちらの社外のシートに移植します

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シートレールも既に用意済み。もちろん車種専用シート

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ところが、そのままポン付けおは行かないのですねえ
シートの位置が低すぎて例のシートベルトバックルがセンタートンネルにぶつかり全く動きません

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何度も付けたり外したりして妥協点を探ります。結局シートレールと車体の間に10mm
シートレールとシートの間に30mmのスペーサーを入れます。

オープンカーと言う事もあり、本当はあまりスペーサーとか入れたくないのですが、動かさない訳には行かない部品なので
止むを得ません。

もはや同梱のボルト長では危険な為に手持ちの35mmのボルトを投入します
7のマークは焼き入れ強度を示す7Tのマークです。
ただ、残念な事に対面幅が12mmなんですよ。8mmのボルトなので、本来なら13mmで作りたかった

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ナマ鉄のボルトと大きく違い屈強な破断強度を持ちます

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位置が決まったら電装系のちょっとした改造です

2020年10月28日

アルファロメオスパイダーの塗装

先日から作業中の916スパイダー。
まずトランクから塗装します。
トランクは退色と言うか、どこか(PDIも含む)で作業したクリアーのボカシ目(パネルの中だけで部分的に塗装した跡が経年と共に露出してしまう事。業界のお約束では、部分補修は濃い色では御法度。パネル全部をクリアーで覆わなければならない)がひどく、再塗装をすることに

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ソリッドの黒は色ではなく、無彩色なのですが、それでもひとくくりにクロとするわけにもいかないのです。
画像で色の違いのうんぬんを議論するのはノーサンキューですが(笑) デジカメでもわかる色の違い、つまり色差です
明らかに3色違うのが判ります。

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真ん中は明らかに黒くないのです。黒い塗装をより黒くすることは不可能で、黒くないという理由だけで却下です。

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続いて残ったのは黒と青赤な感じの2色

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単色で見ると、こちらは赤青味が足らないような

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こちらの方が近いか? 今回はこちらで塗装します。

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脱脂して塗装します。

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黒を塗装したところ。全部は塗装しません。黒とはいえ隣接する他のパネルとの兼ね合いもあるので
必要なところだけ塗装します。

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今回は表面がより硬いVOCエクストラクリアーです。
大変に性能が良く光沢も強いです

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が、塗料が固くなかなか吹きにくい。でも、環境問題から今後VOCやハイソリッド(HS)のシリーズが主で、ミディアムソリッド(MS)は駆逐される可能性があるのでどちらも使います。

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強力なつやです。

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隣接するパネルとのクリアー肌を合わせるように肌調整したら出来上がり。
性能の良いクリアーですが、硬い分、磨くのもしんどいのです。

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ところで、916のトランクオーナメント。166と同じようにオーナメントをくるりと回したら、鍵穴が見える仕組みなのですが、取り付け方法が全く違います。
166は特殊なボルトで、規定トルクで回すところが折れる変わった仕組みですが、このクルマはなんと挟んであるだけなのです。

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本体とずらしたプレートがクサビ状に回転しながら嵌って、取れなくなる仕組みです。
平らなところにローレットがあってそこを押したり、引いたりして半回転させてプレートを取り外すのです。

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これはわからなかったなあ。

2020年10月25日

バンパー修理に新素材

バンパー修理中の916スパイダー

バンパーも分解し終わって穴埋め作業です

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裏側にFRPテープを貼って強度を確保して、プラスチックのエポキシ系充填剤を詰めます。
気温の高さもありますが2分くらいで硬化します。

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でもまだまだ高さが足らないので何かしらの追加充填剤を足します

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今回使うのはこれ。Bondicです。
なにしろうたい文句は4秒で硬化ですから。しかもヤセなし、はがれ無し、上から追加充填可能と実に高性能
実は僕はこれ、ずいぶん前にYouTubeのコマーシャルかなんかで見たんです。これ見られた方も多いんじゃないでしょうか?
でも、スパムみたいだしあまりに良い事づくめで怪しいしと、買おうか迷ったのですがやめたのです。

ところが日産部品販売が販売していたのを知って早速取り寄せたのです。さてその効果の程はいかがでしょう?
やっと実践するときが参りました。

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↑の画像で上側がUVを出すLEDで下側が主剤のデザイン
主剤を充填して

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UVを照射すると・・・

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確かに4秒くらいで硬化します。何とも言えないニオイもします
歯医者が揮発したような事をCMで見ましたが、確かにこんなやつ使っていたような
ちょっとわかりづらいのですが、よく見ると硬化するとわずかにつやが無くなり透明じゃなくなります。

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足りないところに後から足して

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再び照射

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逆に出っ張ったところを軽く研磨します。研磨性は悪くなく充填性能も良いかんじ。

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ただ、それ名入りに高価なので、がっつり使うのができないのがたまにキズ。これはかなり使えますよ。
あとは密着性能がいかがかと言うところかな
欠けてしまったライトの補強などには悪くないでしょう。
欠損した部分の再生まではさすがに無理かなあ?
難なく塗装も可能です。
沸きやピンホールもなく性能は良いです。



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軽く1度ポリパテを付けてサフェーサーでOKです。

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あとは塗装待ち

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他に傷やヒビがあったのでそこも修理。

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次はトランク直します

2020年10月24日

アルファロメオ916スパイダーの修理

はるばる静岡からご依頼いただいたスパイダー
何を作業するかと言いますと、フロントバンパー修理と、トランクの塗装と、シートの取り換え、車検と盛りだくさん
まずはフロントバンパーを修理

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どーしても「これ」が許せないみたいです。
通称「ネオコン」なんて言いますネオンコントロールポール
キライな人多いですね。先日修理したW210のメルセデスのフロントバンパーも無くした跡がありました。

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しかしこの916、フェンダーがちっさ

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ちょうど同時期に作業していたフェラーリ456にどこか似ています。
どでかいフードに超小さいフェンダー

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で、バンパーはそのネオコンのすぐ脇にある8mmのヘックスのぶっといボルトを左右抜くのと、

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バンパー脇にあるボルトを抜くとはずれます。意外にシンプル

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大変に重いバンパーコンプリート。見るからにたくさん部品が付いています。
片っ端から外していきます。

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ボルトやクリッププレートで止まっています。今の軽くして燃費をよくする考えとは無縁です
下側はブラインドリベットで止めてあります。

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金属のクリッププレートは引きはがすのみです。これがまた大変でありまして

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リーンフォースや網が外れてきました

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ひっくり返してフォグランプを外します。フォグは飾りのベゼルを軽くこじって外します

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右から外した順においてあります。近世稀に見る量の子部品です。

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これをふさぎます。まだまだ遠い道を歩き始めたところです

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この続きはまた次回

2019年07月01日

916スパイダーのECU

ECUが帰って来ました。しかし悲しみの帰国です。
いろいろ手を尽くしたのですが、物理的故障のために修理ができず帰ってきました。

メーカーが作ったECUですからCPUなどの物理的な故障では直すことができません。
3.0の方は非常に良い状態だそうです。

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でも捨てる神あれば拾う神ありで、同じ型式のECUがたまたまヤフオクにあって、それを落札してもらってそちら側を生かす運びとなりました。
通常では扱わなわい仕事の形態ですが、直せなかった故、やむをえません。
さっそく現車に組み込んで、コードキーからエンジンをかけて置き場から移動します。

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久しぶりに息を吹き返した3.2L、最後のブッソユニット。やはり素晴らしいエンジンです

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数か月を棒に振ったのに、ヤフオクですぐに見つかるとは悲しいやら情けないやら。
まずはイモビライザーの刷新から始めます。

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送られてきたイモビユニット(青)

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カギはこの手に精通したキーテックワン・アイさんに依頼しました。
かなり前、バルケッタに乗っていたお客さんがうっかりカギを粉砕してしまったときに登場して存在を知った業者さんです。

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スナップオンバンよろしく、車内は機材でいっぱい。昔なら板キーをどこでも切ってもらえましたが、最近の多くのクルマはイモビだったり、特殊キーだったりしますからね。

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こういった機械で、いろいろカギの情報を集めます 

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これは買った156GTAだかのキー。こちらの情報が重要です

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客観的に見れば、イモビチップを入れ替えて、板キーさえあればエンジンがかかるということですね

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ところがなかなかその板キーがうまくいかずかなり仰々しい機械の登場です。

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で、僕はカギをばらしてイモビ石を取り出します。

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いろいろしている間にカギが出来上がりました。

これまで長きにわたり使用されてきた赤いコード1。 中身はコード3になっちゃった新しい黒いカギ

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思わぬ形で復活となったGTVいやスパイダーなのでした〜

2019年04月13日

入庫続くも原因は似た者

本日入庫いただいた916、後期スパイダー
遠く横浜市からおいでくださいました。ありがたいですね。

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後期ですから3.2L。やはり吹け上がりがまるで別物。

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さて症状はと言うと、チェックエンジンです。今やこれが点灯していると車検に通りません。
つい最近も、誰とは言いませんが、エアバッグランプの点灯しているクルマに黒いテープを貼って検査を受けに行って、その場で看破されて、見事に散って帰ってきた人を知っています(笑)

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さっそく診断機をあててエラーコードを見ます。

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またこれです。
3.2の166の時も全く同じこのコードでチェックエンジン点灯。僕の所ではありませんが、この情報に基づきスロットルボディを交換したのですが、再び同じエラーが点くようになり、やがてそのまま時が過ぎたら、ライトやパワーウインドウ、エアコンなど、高電流のものに反応してエンジンがストールするようになってしまいました。

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で、エラーコードを消します。

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はい、消えた。

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とりあえず、エラーコードは去ります。

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もちろん、チェックエンジンも来まして、もう安心。

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とはいかないのがアルファロメオなんですねぇ〜。
またしばらくすればチェックエンジンは戻ってくるでしょう。

それまでしばらく様子を見ます。

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その間この名機の3.2Lを堪能させていたいちゃう。

このECUが気が付くまで。

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2019年03月27日

コードネームは916

昨日は96年の916スパイダーを引き取ってまいりました。
一般のお客さんで、僕のブログの読者さんです。今回初めて声をかけて頂きました。


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もう既にナンバーはなく、抹消状態です。これは正しい選択肢で、今回中古新規車検のリクエストです。
しかし、どうですか?このデザイン。もうあり得ません。


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ごく初期の916なので、OBDの診断機が使えません。3ピンのもので対応するようです。


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ちなみにいろいろなウオーニングが点灯しています。きっつーい。
まず先に166をやっつけてからですが、車検取得に向けてがんばりましょー


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しかし、走りと足はいいなあ。あ、思い切りブレーキ引きずっているから、完調ならもっと楽しいんだろうなあ。