2022年02月09日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 最終調整編

今回はセレスピードユニットの調整です

セレの調整はある約束を守ればそれほど難しくありません
その約束とは?

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特殊工具を使用して調整するのです

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何の変哲も無いプレート

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これをかようにセットして

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レリーズフォークのガタをなくして
必殺のトゥエルブ・シクスティを決めて、調整用のナットを締めたらもう出来上がり

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ついに走れるようになりました

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でもまだまだ調整は続きます

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診断機でアクチュエーターのキャリブレーションをします

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がっちゃんがっちゃん言いながら、セレ自身が自らを調整していきます
すると校正された数値は理想的

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試乗を繰り返して冷却水の減りを調整していきます
これで全ての修理が完了して、ユーザーの元に返します

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納車後にお客さんから本当に良くなりましたとメールをいただきました

走りの素晴らしいことたるや、普通のATより上だと思います
半クラッチの上手さがハンパじゃない。
超初心者のクラッチ操作がシューマッハが操作するようになった感じ、シューマッハの横に乗った事ないけど。

多くのセレスピードにお乗りのユーザーの方は、ほとんど新車の乗り味を知らないと思います
今やお金を出してトラブルを買うとまで揶揄されて、売値はことごとく安くなってしまった147のセレ
しかしあなた。完調のセレスピードは、極上の運転フィーリングであることは紛れも無い事実なのです

ま、お金がかかる事は事実ではありますが....




posted by admin at 23:44| アルファロメオ147

2022年02月08日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 もうすぐ上がり編

長く修理の続く147ですが、帰り道はブーストをかけて組んでいきます

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パワステのリザーバータンク周りも組み付けて

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ヒーターホースや配線類を組みます

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ラジエターコンデンサーもいっぺんに取り付け
新車作っているときみたい

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足回りも組み付けて出来上がりが見えてきました

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ミッションオイルを入れます。
フツーの75W-90

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もう殆ど組み付ける部品はありません。

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セレオイルを入れます

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軽くエア抜きします

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冷却水を入れていきまして、エンジンをかけます
久しぶりにエンジンがかかります。
ヒーター前回でこれも軽くエア抜き

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もう調整前にも関わらず、実にスムーズに走ります。
リフトから降ろして最終調整段階にきました

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もうすぐユーザーのもとに返せそうです
次回、セレスピード調整編です
posted by admin at 19:47| アルファロメオ147

2022年02月05日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 差し戻し編

クラッチ整備の終わったエンジン・ミッションコンプリートを車体に戻します。

なんだか逆光でウルトラセブンのオープニングみたくなっちゃった

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まさしくエンジンを載せているところ
この辺の作業は作業者にとっても、車両にとっても大変に危険で
この画像を残すのが精いっぱいでした。

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この2枚の画像に、僕らがエンジンを降ろすファクターのヒミツがあるのです。

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下回りのマウントを車体に止めて、エンジンが車体に戻りました。

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クルクルしている蚊取り線香みたいなのはパワステクーラーです。

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トランスミッション周りを下から写したところ

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そして徐々に組み付けていきます。

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右のサスペンションは分解しなかったのでドライブシャフトだけがボルトを待っています。

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エキゾーストパイプも取り付けました

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こうしてちょっとちょっと完成に向かっていくのでありました

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posted by admin at 23:53| アルファロメオ147

2022年02月03日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 交換編

エンジンを下ろしてトランスミッションを割った147TSですが
今回は組み付けから行きます

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クランクリアシールから

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古いシール剤をキレイに剥がしますよ〜

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トランスミッションのメインシャフトのベアリングシールも交換

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入れ替えたシール

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リアシールに液体ガスケット「ベンガラ」を入れていきます
ヘンな名前ですが本当にそういう名前なんです



とても良い商品ですがベンガラって言うとねえ
東京乾電池の...

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ル?
まあ、それをたっぷり塗ってですね、でも塗りすぎも良くありませんが

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このリアシール、デカイだけじゃなくて値段も高いの注意が必要

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トランスミッションのもよく塗ります

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出来たらそれぞれ取り付けます

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かようにメインシャフトを守ります

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クランクのリアシールはこの通り

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ハミ出たのをふき取って、レリーズベアリングを取り付けます
動きは永遠にスムーズでありますようにとおまじないをつぶやきます
グリス類は全てワコーズ製

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続いてクラッチ
板とカバー

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今までの疲れたカバー

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これから守備に就く新しいカバー
ずいぶん違いますねえ

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さっそく取り付けていきます。
センタリングツールを取り付けて

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トランスミッションを合体させます。
これが結構な重労働。
しっかりセンターが出ていてもスプラインが噛まないと入りません。
これを車上でやると腰をいわせるのですよ

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セレユニットも点検して異常が見当たらないので取り付け

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このエンジンについているベロみたいなのは?
パワステのフィッチングを外したときにだらーっと出るフルードをいなすためだけにあるすべり台
思えば、V6のオイルフィルターのところにも似たようなものがありましたね

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ここではセレのプッシュロッドはなんとなくしか調整しません。

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まずは全ての部品が問題なく元に戻りました

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さて、次回は戻していくのです、車体に。
posted by admin at 00:16| アルファロメオ147

2022年01月30日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 分解編その2

147の分解が続きます
パワステのタンク周りは作業が難しく、いや難しいというより狭いだけなのですが、ホースヤパイプ類をひっこぬくのですが、
そうこうしているうちに撮影できず、画像は少し進んだ状態から
エンジンから車体につながるすべての配線配管を外します。

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メンバー外すと思うでしょ? 僕らは外さないで脱着するんですよ〜
ミッションだけだとこれを無き物にする、これ結構大変なんですよ
クロスメンバーを外す外さないは作業の手間を大きく変えます

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マウントはすべて外します。

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再度点検

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他にアースや外し忘れた配線などがないか、しっかり確認しないとエンジンを下すときに壊すだけでなく大変危険です

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エンジンハンガーにテンションをかけて後ろ側のマウントを切ります

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次に左右のマウントを外したらいよいよエンジンが地面に降ります

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もちろん簡単ではありませんが、すんなり地面に降りたちました
やはり4発の方がV6よりいくらか楽に感じます
Eくんにおこられますが

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クルマについていれば、ひーひー言いながら狭い場所に手を突っ込んで作業するのですが、こうなってしまえばなんでも、どこからでも攻撃可能です

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この釣る場所が重要なんですよ

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しかし、アルファロメオの整備性の悪さは特筆すべきものがあります。
オルタネーターが壊れたらどうするんだろう?的な

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何もなくなったエンジンルーム

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一応セレスピードも点検します。ギアが動かぬようにロックしまして

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先に固定用ボルトを抜けないようにするボルトを抜きます


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セレクターを固定するボルトを外します

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セユニットを外していきます。

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意外に簡単に外れます。
これが諸悪の根源のように嫌われるセレユニットです

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すっきりしたトランスミッション周り
本来ならマニュアルミッションのセレクターワイヤーが止まる部分があるのですが、これにはないのでつるんとしています

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続いてトランスミッションを外します。スターターだったかな、ボルトナットで止まっていたの...

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トランスミッションのレリーズフォークとベアリング
完全にスムーズさを失って、かえって古いグリスがくっついて作動を阻害しています
これと、下のクラッチの圧着板が今回の不具合の主原因でしょう

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圧着板のツメがすごく減っています

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クラッチも外しました

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クラッチそのものはまだ少し残りがありますが、もう交換時期でしょう

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さて次回は部品を交換してもとに戻していきます

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こうして1月7日が終わって行ったのでした


posted by admin at 21:59| アルファロメオ147

2022年01月25日

アルファロメオ147 セレスピードの修理

10月にポンプ交換作業をした147が早くも帰ってきたのは昨年12月

今度は明らかに変速と言うか、ぎくしゃく感がハンパ無い状態だと連絡がありました

乗ってみると、半クラッチをせずいきなりクラッチを繋いでいるような感じ
前回のときにもセレの調整をしたのですが、今回はまず、アキムレーターを交換するところからはじめました

この時点でクリスマス直前、直らなければ大変です

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手りゅう弾だー!

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交換して、レリーズシャフトを調整して

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戻していきます。

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セレオイルを入れて

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キャリブレーションします。

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結果はあまり芳しいものではありませんで、
この時点で、年を越えてからクラッチ交換になる事をお客さんに伝えました。
もちろん、費用が結構かかることも...

思えばアキムレーターがだめになったときは満足に走れなくなる感じです。
エンジンストールするし、すごい高回転でクラッチをつないだり
でも、この147はすさまじいぎくしゃくぶりでしたが、ストールはしなかったので、やはりクラッチと踏んで間違いないと判断しました

恵まれたユーザーの元にあるクルマは幸せです。お金をかけてかわいがってもらえますから
それはクルマの価値ではなく、そのクルマへの愛情なのです

さて、年が明けて4日からMPIは仕事始めでした

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工場近くの林神社に前年の感謝と今年1年の商売繁盛をお願いして
今年初めての仕事が大きな作業を感じさせるクラッチ交換となりました

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僕もEくんも30年を超える自動車整備キャリアがあります。経験も豊富ですが、なにしろあっちが痛い、こっちがつらいと、来る年波には勝てず、昔のような強烈な作業の耐性が薄まりつつあります。
機械工具も等しく齢を重ね、なかなか思い通りになりません。

今回147はクラッチの交換に際して、どのように作業するかで意見が割れました
Eくんはトランスミッションだけを外さずエンジンごとおろして作業したほうが、かえって安全で日数的にも変わらないのではないかと
147TSのエンジンおろしも複数回経験もありますし、手順もトランスミッションを外す作業と途中まで同じです

それならと作業開始となりました
新年早々、最初の仕事はエンジン脱着です

まずはセレの圧力を減圧させます

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ぶれぶれの画像が未だ正月休みの影を引きずっているのを思わせます
なかなかつらいスタートとなりました

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To be continued

posted by admin at 20:42| アルファロメオ147

2021年11月05日

アルファロメオ147セレスピードの修理 番外編

先日、セレ関係を修理した147TSですが、エアコンにも問題があるとのことで点検します
毎年夏前になるとエアコンガスを補充しているそうで、一度ヨソで見てもらったらしいのですが、費用がいくらくらいかかるのか教えてほしいそうで...

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かつて蛍光剤を入れて、それは確認したそうです。

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では配管を見ていきましょう

ざっと見てすぐわかるようならそれなりに重症です。
ですが間もなく発見できました

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おそらくここです。蛍光剤が見えるレンズをかぶせてみると

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ほらね。このホースのかしめ部分から漏れているようですね。
なぜわかったかと言うと、漏れている周りはコンプレッサーのオイルで油汚れしているのです。

別の角度から見ても

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やはり間違いないようです。

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見積りしましたが、作業には至りませんでした。
部品が国内ラス1だったことも一緒に伝えたのですが....


posted by admin at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | アルファロメオ147

2021年11月04日

アルファロメオ147のサーモスタット交換

今年の夏に大修理を施した147がもう修理です。
と思ったら、ドナーについていたサーモがよろしくなくて、交換を依頼されたのでした

部品が見た目キレイだからって性能が保証されるわけではないですね

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作業はカバーを外して、配管類を外していきます。

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今回交換するサーモはサーモを中心にヒーターホースなどに行く多分岐タイプで

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裏側にはガスケットも付いています

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インテークパイプを外して

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ラジエターアッパーホース、ヒーターホース、レシーバータンク、あと一本なんだったかな? あと水温センサーの配線も外します。

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サーモそのものは比較的おとなしく外れてくれます。

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水温センサーは移しかえないといけません。
これはそれほど故障はしないので、このまま再使用します。

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新旧を並べてみます。

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組み付けはしっかり締まっているか確認しながら組み付けます。

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国産車ではめったに交換しない部品になってきましたが、まだまだ使っているクルマも多く
また重要な部品ですから、もし水温がいつまでも低い、なかなか水温が上がらない
高速道路を走っていると水温計が下がるなどの症状を見つけたら早めの交換を心がけましょう

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2021年10月30日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 後編

ポンプを取り外しにかかりますが、まずは圧力を抜かないと大変に面白い画像になってしまうので、まずはシステムの減圧から

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減圧し終わったら、タンク内のセレオイルをできるだけなくします。
そしてタンクを外します。

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ポンプまわりの配管を外していきます

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タンク外れて、ポンプブラケットを外しますが、油地獄です。とても塗装作業者の行う仕事じゃありません

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これが地上に降りたブラケット。これを外す為にバンパーを取り、ライトを取り、油まみれになるのですね

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古いポンプはデンソー製品です。あくまでおそらくですが、ここまで交換されることなく今日まで使われたものと思います。

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純正品の交換部品です。これも高くなりましたねえ。少し前なら純正社外品もあったように思うのですが、社外品でも純正品と変わらない値段です。

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新しいポンプはマレリ製品。ちなみにポンプ、現在欠品中と思われます。最後の一個を買いました。
まあ、この手は数種のルートがあるのかもしれませんが...
GTAもTSもセレはこのポンプです。
あ、以前作業したマセラティクーペもこのポンプでした。そういえばつい先日の360のF1も同じポンプを使っています。

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念の為に電流値を測りましたが、大した差はありませんでした。ブラシモーターのブラシ摩耗はア^マチュアとのギャップが過大になり、電流値が大きくなります。
まー、油入れて負荷をかければどうかはわかりませんが、入庫したときは既に正常でしたから判断が難しいところです。

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新しいポンプを繋ぎます。

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車体に戻していきます。

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かくしてポンプ交換は終わっていくのでした

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セレオイルを入れた跡はポンプを作動させて圧力も戻していきます。
そしてキャリブレーションをします。
これが最も大事な作業ですが、もう一つ大事な作業があります。

試乗です。なるべく多くの時間をかけてアイドリングして、あっちこち出かけてみるのです。
時には渋滞、時には無駄に変速
そういった事を繰り返さないと結果がわかりませんからね

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全てが正常なのを見届けてから納車です。
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2021年10月28日

アルファロメオ147 セレスピードの修理 前編

ちょっと前の話ですが、147の修理の入庫の打診が、付き合いのない保険会社のレッカーサービスから連絡ありました。
保険会社の提携工場ではみんな断られたとのことで、ネットで探してMPIにたどり着いたようです。

今や当たり前のように見るアルファロメオですが、修理ができるところは意外に少ないんです。
イタリア車は工具もノウハウも独特で、メルセデスやBMWなどドイツ車は結構な確率で修理できても、イタフラ車は少々嫌がられます。

内容はトランスミッションが壊れてギアが抜けなくなって、そのうちエンジンもかからなくなったそうです。
まあ、なんとなく見当がつきますが見てみないと解らないので引き受ける事にしました。
翌日さっそく、と言っても夕方に運ばれてきました

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普通にエンジンがかかり変速も可能です。
電気的な故障はいつもこうです。しばらく置くとウソみたいにトラブルが無くなります

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故障者リスト入りです。

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さて翌日、まずは原因を探ります。キレイなアルファレッドですねえ

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しばらく乗ったものの、特に症状がでません。

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診断機を取り付ける為にパネルを外すとなんだかすごい事になっています。
もう少しなんとかならなかったものでしょうか?

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まあ、距離も距離だしどこがやられてもおかしくはありません。

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今回は新しく導入した診断機を使います。
新しいと言っても型は古いですが。
ある目的の為に買ったものではあるのですが...

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システム異常あり!なんて書いてありますが、ご覧の通りトランスミッションにはエラーは無いのです。

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イモビの異常を訴えてます。おそらくさっきこぼれたお蕎麦のようになっている配線の盗難防止のヤツが原因でしょうか?

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あとはエアバッグ

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これはなんだろう? バッテリーを交換か何かしたときに噛んだエラーコードかな?
特にチェックランプは付いていませんが、一応全部消しておきましょう

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はい、全部消えました。

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あくまで状況証拠から推察しかないのですが、
ギアが抜けなくなることがあった。
試乗の時に変速に問題はなかった
センサー類のエラーコードなし。

これらの事から
セレポンプの作動不良による油圧不足が原因ではないかと考えました。

特にエラーコードが無かったのがこの判断の一番の原因です。

でも年式的にも走行距離的にも、センサー類やアクチュエーター、さらにはアキムレーターが壊れてもなんらおかしくありません。どうか2次的な故障がありませんように...

セレポンプは左のフェンダー内にあります。
交換の為にはバンパーとヘッドライトの脱着が必須です

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バンパーサイドは166や156のようにボルト3本で止まるタイプではなく、2本で止めます。

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これがそうです。

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では分解していきましょう

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と言うところで、続きは次回

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2021年09月28日

さよなら147

この夏、2台のエンジン系の大整備がありましたが、そのうちの一台
147に自らのエンジンミッションを供して立派にその本懐を遂げた147
やっとスクラップです。

しかし、エンジンを載せてからでないとダメと解体屋さんから言われていたために、このように

これで良いかと聞いたらOKとのことだったので...

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まるでマッドマックスのインターセプター

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そもそもエンジンとミッションの位置が逆(笑)

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今や産業廃棄物は中国が輸入を禁じたために処分費用が上がる一方で
銅や鉛など非鉄金属はそれなりに高値で取引されますが、逆に内装材やプラスチック、FRPなどだけが残るとヘタをすれば捨てられなくなります。

むりくりボンネットをつけてエンジンを挟んでマカロンを作ります

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この商売とにかくゴミが出ます。
しかもリサイクルできないゴミが。エンジン整備関係は比較的リサイクルできそうなものの方が多いですが、鈑金関係ははるかにリサイクルできないゴミの方が出ます。

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バンパーはテープ止めです。

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さて、クルマとしては今生のお別れです。
意外と距離も少なくそれほど悪いクルマではありませんでしたが、ボディがダメでした。あとリアサスペンション。元気であったエンジンとトランスミッションは違う147に移植されて、その先の方々を乗せて楽しみを紡いで行く事でしょう。感慨深いです。


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2021年08月09日

愛の賛歌 九連宝燈

さあ、ついにエンジン交換も最終編
エンジンオイルやミッションオイル、LLCやクーラーガスを入れていきます
オイルはリキモリのMos2 10W-40 毎度おなじみのオイルですね。

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この後多少の紆余曲折がありましたが(詳細はヒミツ♡)エンジンも無事にかかりました

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すごい走行距離です。でもまたここからがスタートです。今度はお子さんと共に距離を重ねて行くことでしょう

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取り付けを依頼されていた部品?を取り付けます

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アドブルー? いやいやいそりゃディーゼルだ。水森?歳がばれますな

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何に効果があるのか説明書を読みませんでした

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残りの部品を取り付けて完成を急ぎます

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おお、完成か? かっこいいのだ

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長かったなあ、ここまで来るのに果たして延べ何日かかったのかしら?

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ボンネットのチリ調整はMPIの工場に戻ってから

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と、思ったら忘れ物が...

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今度こそ出来上がり

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素晴らしい状態になりました
今回は
エンジン本体
ミッション本体
クラッチとオペレーティング
タイミングベルトとウオーターポンプ類
各種シール類
エンジンマウント
オルタネーター
スターターモーター
ドライブシャフトブーツ

と徹底したメンテナンスを行いました。
高額な修理費用になりますが、新車を買うよりは安いです。
日本も自動車文化が成熟して、こうして一つのクルマを愛でる人も少ないながらも、依頼されるようになりました。
あなたもクルマの修理を見たくなったら、次回のクラシックカーディーラーズ ブログをお楽しみに

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2021年08月08日

愛の賛歌 伍萬

エンジンが乗っかったら、手分けして組み付けます。
それぞれのドライブシャフトを取り付けて

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エンジン上側の組み付け

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エキゾーストマニホールドと車体側の触媒及びフロントパイプを接合

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エンジン上部、画像左側、パワステタンク周りはEくん、僕はクラッチオペレーティング側を作業します

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この辺は黙々と作業が続きます。

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ここでお昼のタイムアウトを取ります。

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昼食後、温度はかなり高く湿度も高いので作業がきついのです

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シフトのチェンジロッドなどを組み付けて行きます。

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配線やヒーターパイプも元に戻りそれっぽくなってきました

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ユーザーからたってのお願いだったアーシングの線をつなぎます。

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ラジエーターを入れる間にシュラウドを割り込ませて

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ラジエターコンプリートを戻します

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ラジエーターファンや水温センサー、アッパーホースやロアホース、クーラーコンデンサーの配管類を接続していきます

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コアサポート類も取り付けてかなり出来てきました。

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再度、ボルトの締め忘れがないかお互いに下回りを点検します。

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続いて油圧プレスでエンジンのアッパーマウントブラケットのブッシュを交換します。

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これもめっぽう硬く、丸い部分のフチが薄く作業はなかなか大変です。
ここで、おや?と思った方はかなりの経験者。
そう、こんな部品供給していないのですFCAでは
MPIではこういう部品で対応しているのです。

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では新しい方をを圧入していきます。

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入れるのもなかなか大変。二人で作業していますからこんな時は楽です。

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取り外したブッシュ
はい、割れてます。グラグラです。
ここが悪いクルマ多いので注意してください。段差でガツンなんて不穏な音が出たらここを疑ってください。
尤も、車体側にもありますが

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クラッチオペレーティングはもっと面白い機構です。
これからエアブリーディングするのですがニップルが一体構造で緩めたり締めたりできません...

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でも安心してください。できるんです。

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上の2枚の画像を見比べてわかった方はエア抜きできます。

ヒントはホースの位置。
この仕組み考えた人、素晴らしいですね。

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これでかなりの作業が終わりました。
クラッチは不思議なくらい位軽いです。
アクセルペダルと同じくらいの踏力でクラッチ操作が可能です

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オリンピックが始まった7月の4連休を賭して作業した7/24の夜です。
これを書いている今は、図らずも閉会式が執り行われています。

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ついに作業も終盤を迎えました。
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2021年08月07日

愛の賛歌 四萬

いよいよ温めてきたエンジンを車体に戻します。
と、その前にフェイズバリエーターを移植。
最近交換したそうです

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ここは多くのスラッジで大変汚れている場合もあるので、きれいに掃除して取り付けます

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いよいよ合体させます


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車体も準備万端

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位置を確認しながら車両に載せます

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あちこちのチェーンを緩めたり張ったりさせながら位置を決めます

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完全に載りました

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下まわりを確認しながらマウントを固定していきます

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このような感じで僕らはエンジンを脱着していくのです
リアのエンジンマウント

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下から見ています。

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エンジン側のエンジンマウント

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ミッションマウント

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スタビライザーリンクも左右前後交換しました

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さて、ここからが不注意によるボルト類の締め忘れなどないか翌確認して
どんどん組み付けて行きます。

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さらに続きは次回
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2021年08月04日

愛の賛歌 三萬

インナーがあればアウターもある
そう、ドライブシャフトブーツアウターの交換です。

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このような専用工具で外すのですが、そのままだとなかなか外れません。

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ブーツをめくれば出てきますが、サークリップを少し開いてやるとうまく外れます

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こちらもべっちょりグリスを入れます。

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グリスの聖火トーチです。

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ぶちゅっと挿し込みました。あ、バンド忘れたじゃん

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続いてエンジンマウント。右側のフロントはV6だけでなく4発でももう無いのですね。
今まで付いていた物は交換歴がありそうなので、こちらを使うことにしました

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どちらも高さ的には変わらないようです

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リア側のマウントは割れています。

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これは交換。

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こんなに高さが違います。しかも割れているのでぶよぶよに動きます。

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トランスミッション側も交換します。

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ファンベルトテンショナーも交換します。

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もうこれで心配ごとは無くなりました。

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次回に続く
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2021年08月03日

愛の賛歌 二萬

Day2はドナーを載せる準備です。

エンジンマウントを交換します。
エンジンの大きなブラケットと言うかブロックのマウントブッシュを交換します
画像こそうまくブッシュを抜いていますが、このプーラーをかける前に散って行ったプーラーもあります
とにかく硬い上に位置が難しいのです

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このようなブッシュを使います

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まだ使えない事はないかな?的な感じでしたが、それそうなりに傷んでいたので交換します。
なにより、車上だと交換作業は困難を極めます

外した跡を軽く整えます。

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今度は入れる番です。

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キレイに入りました。入れるのも硬いのです

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散って行ったプーラー

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折れてしまったツメです

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正常なツメ。かなり硬い合金なのですが、折れてしまう程硬いのです

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続いてドライブシャフト


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まずはインサイド側。古いブーツを外して

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CVジョイントにグリスを詰めます

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手で塗ったくります

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ボルトで位置をあわせたら出来上がり

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続きは次回
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2021年08月02日

愛の賛歌 一萬

暑い、暑すぎる
オリンピックの始まりを告げる連休と共にスタートした147TSの移植される側の作業
アスリートのキモチが良くわかる熱帯での作業です
それでは行ってみよ!

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20万キロを目前にあちこち悪くなってもはや看過できないところまで来た様子

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ヒートシールドもひび割れて麻宮サキの仮面のようです。
許しちゃおけねえ!

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じゃんじゃんばりばり分解に精を出します。
30年以上のキャリアの整備士が二人かかりきりで作業するので早いですよ

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147、156、166は早くなりましたね。ここまでいくらもかからず分解しています
あ、45分ほどかかっていますね(笑) 結構かかってますね

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分解は進み、クラッチオペレーティングとシフトチェンジロッドです

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少し時間が経って進捗を見ると

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多くの部品が外れています

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クラッチは全てが一体化になったアレですね。車上だとこのようにほとんど見ることができません

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エキゾーストを下から見上げます

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エキゾーストはかなり傷んで13mmのナットが12mmで入りそうです

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比較的キレイなO2センサーは前回1年前の車検で交換しました。今回は使いまわしです

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やはりくたびれた感が強いエンジンまわり

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リアエンジンマウント周りです。エンジンマウントは今回交換する対象です

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今回交換するドライブシャフト周り。ブーツが破れています

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こちら側のエンジンマウントも交換します

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全て車体とエンジンを結ぶホースや配線類は外しました

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チェーンをかけるように準備します

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エンジンマウントなど下回りを縁切りします

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どんどん持ち上げた後に、車体をリフトで下げます。

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完全に外れました。

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がらんどうです。おそらくこれが最も早いエンジン降ろしの手順だと思います

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捨てられ物とこれから生かされる物

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外されたものたち

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これは翼あるもの



Day1 午後7時 お疲れ様でした

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Day2はこのエンジンに必要な物を取り付けたり整備したりします

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2021年07月27日

愛を取り戻せ エコー

かつてないほどの長編連載になりそうな予感の147
それはね、ユーザーの愛にほだされたからなのですよ。

新車から乗り続ける事20余年、そこまで長かないか
20万キロを超えて、エンジン、ミッション共に悪くなり、修理の相談になった時は正直なハナシ、現実的でないという感覚で話始めました。
でも、ユーザーの方も地球4周分も走ればさまざまな想いもあるでしょう
結局、修理の道を選んだのです。

今日、やっと日本も自動車文化が成熟してきて、ひたすら乗り換えの消費文化から、気に入った物を大事にする文化が育ってきました。
後から聴いた話ですが、このユーザーに乗り換えを検討した際のライバル車種ってなんだったのですか?
と質問したところ、答えは何と

無い

だったのです。クルマそのものが無くてもいいや、的な状態だったそうです。たぶん、普段のアシ的なクルマはあるとは思いますが....
意外と僕ら整備に携わる人間ってそういったストーリーを大事にします。
え?そんなのおたくだけ?

前回、タイベルやバランスベルトを交換しましたが、今回はトランスミッションも交換します。
それゆえ、TMのオイル漏れ対策も行います。

TMオイルの漏れの多くがメインシャフトのシールですが、TSはレリーズの油圧コントロールユニットがその役目をしていますので、そちらは心配あらず。
すると、残りは、デフのサイドシールからです。

ドライブシャフトを取り付けるフランジを外すと、ミッションオイルが流失します。
抜くの忘れちゃったね

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国産車だとこういったフランジではなく直接シャフトのスプライン部分が入ってますから、シャフトを抜くと同時にミッションオイルが出てきます。
しかし、各アルファロメオのFFは必ずシャフトがダイレクトに入るのではなく、このようにスプラインのついたフランジが付いてからになるので、シャフトの脱着だけであれば左右ともオイルの流出は無いのです。

とはいえ、その分、ドライブシャフトの脱着が大変なのですが

右のシャフトシールはこのようにアダプターに嵌っているので、これを外して作業します。

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新しいシール

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軽くたたき込んだら

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Oリングを装着して

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取り付けます。

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ドライブシャフトフランジのスプラインの抜け落ち防止のサークリップも新調

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こちらはうまく位置を合わせたら、はたき込みます。

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問題は反対側のシールです。
こちらにはドライブシャトではなく、インターミディエイトシャフトと呼ばれる、デフとドライブシャフトをつなぐ、ジョイント的なシャフトが直接入っています。
これが恐ろしいまでに硬い。全く取れない。


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しょうがない ので、バールに鉄管を


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かけますが、大変に長いので1枚で収まりきらず

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こんなに延長してほじくります。

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野蛮な技の前に硬かったシールも気持ちよく取れました
デフのサイドベアリングが見えます。その奥はデファレンシャルギヤです。

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こちらは色が違いますが、間違いなくこの部品なので打ち込みます

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硬かったのですがうまく入りました。

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そのシールの前にはこんなゴムのカラーが入りますが、これも交換しました。
意外にこのあたりの部品は国内ですべて調達できました

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インターミディエイトシャフトもつけて、サポートベアリングのところで4本ボルト止めして完成しました。

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ここまで長い道のりでした。

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もうオイル漏れに悩まされることもないでしょう。

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あとはオルタネーターとスターターを交換して、現車が来るのを待ちます

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2021年07月25日

愛を取り戻せ デルタ

147TSのドナーエンジン準備の続きです。
角オイルシールを交換したところまでチャーリーでお届けしましたが、今回はタイミングベルトを取り付けます
カムスプロケットをそれぞれ取り付けます。

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さらにタイミングベルトテンショナーも取り付けます。

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テンショナーの調整は専用工具があると便利ですが、マイナスドライバーなどでも十分代用可能です。

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タイミングベルトには当然回転方向があり、かけていく順番も当然決まっています。

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クランク

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IN/EXカムスプロケット。これらは予め時計咆哮に一杯に回した状態で取り付けます。

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グリーンのペイントが今回僕らの付けた跡です。

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グリーンのマークとタイミングベルトの白い線のマークがずれていない事を確認します

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全て確認します

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1番のピストンもトップ位置を再度確認して

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間違いなければテンショナーをしっかり締め付けて、各スプロケットを完全に締め付けてタイミングベルトの取り換えは終了です

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続いてバランスシャフトベルの交換です。
テンショナーを取り付けて

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これもお同じく指定の位置までテンショナーを動かして、張れたらたらOKです。

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いよいよ出来てきました。

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タペットカバーのフタを閉じる準備をします。

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外したカムホルダのボルトの締まり具合を再度確認したら
一部にベンガラ色(フルードガスケット)を塗って

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フタを閉じます

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遂に出来てきました。

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2021年07月18日

愛を取り戻せ チャーリー

エンジンを整備中の147TS用、2Lエンジン
今回からタイミングベルトなどの整備に取り掛かります。
今回は分解からシール交換編

テーマのランプレディユニットと同じくバランスシャフトが付いています。

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バランスベルトは2つのシャフトを互いに逆回転させて振動を打ち消す仕組みです。
それにしても表も裏にも歯が付いているコグドベルト。なんだか気持ち悪いです

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しかし、このエンジン僕らが差御油する前に既に複数回、タイミングベルトが交換されているのか、今回の分も含めていっぱい合わせマークがマーキングしてあります。

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しかし、気になるのはインテーク側のマーキングです。EX用のカムスプロケットの方は真上を向いた状態でマーキングされていますが、IN用は1-2コマ分ずれています。
ってことは?以前交換した人がやらかしたか??

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バランサーベルトを外しました。テンショナー裏側からナットを緩めてベルトを抜き取りました。

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次はタイミングベルトです。同じくテンショナーのボルトを緩めて取り外します。

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テンショナーは新しい物に交換しますので取り外しました。どのようにシャフトが動くが分かります。
斜め上に穴があるのはテンショナーを調整するときに工具をひっかけるサービスホールです

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エキゾースト側のスプロケットが外れました。
カムシャフトにスプロケットの位置決め用のキーが見えます。

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もちろんスプロケットにもキー溝があります。
このあたりがTSのタイミングベルト交換が特殊工具なしでもできるとか、楽とか思われる理由です。
しかし、実際には部品点数が多く、それなりにスキルを求められる難しい作業です。
スプロケットの内側にある、ヘンな形の金属はカムセンサーの歯のようです。

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インテークのスプロケットを外します。

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こちらはバカ穴です。昔、4Aなんかのエンジンはよりカリカリなセッティングにするためにカムにバカ穴をあけて、バルブタイミングをよりシビアに取るチューニングは定番でした。

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かなりすっきりしました。

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この頃には、既に1番圧縮上死点をきっちり出しておいてカムをロックしています。

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吸気側可変バルタイのバリエーター。

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エキゾーストはいたって普通

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カムシャフトシールを交換するためにカムホルダーを外しました

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通常、タイミングベルトでカムシールはMPIでは交換しない場合が多いです。クランクに比べてオイル漏れが発生するリスクが少ないのです。ブロックには通常大量のエンジンオイルが溜まっているわけですし、シリンダーからのブローバイの直撃も受けづらい
でも、今回のユーザーのように長ーきに渡り乗り続ける人の場合は交換が必要になります。

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先の画像にもありますが、ウオーターポンプも交換します。水路もキレイですねえ

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まあ見た目で判断してはいけませんが、サーモはかなり真新しいのでこれを使います。

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クランクのフロントシールも交換します。

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カムのホルダーにベンガラ色を塗って

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取り付けました。
これでカム、クランクのオイルシール、ウオーターポンプ
リアのクランクシールを交換しましたから、もう当分オイル漏れとはおさらばできるでしょう

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デルタに続く

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2021年07月17日

愛を取り戻せ ブラボー

先日リアシールを交換した147のこれからいっぱい走るであろうドナーエンジンの整備の続き

この一見、トルクスのようなボルトはリブCVボルト。
この規格、本当にやめてほしいですね。結構なトルクもかかるし

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続いてクラッチ周りを作業しましょう。

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おなじみVAREOのクラッチです。今やイタフラは避けて通れないメーカー名です。

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センター出し工具を取り付けて

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プレッシャープレートをフライホイールに取り付けます。
ここでもリブCVボルトが出てきます。

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クラッチはもちろん油圧のオペレーティングです、この際トランスミッションを開けないと整備できないので、新品に交換します。

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こちらお疲れ気味のオペレーティング

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通称ベンガラ色、僕らはそういいますが、日産の純正フルードガスケットです。

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まんべんなく行き渡ったらトランスミッションに取り付けます。

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ここから先、ちょっと大変だったので、画像が無く全部終わってますが、トランスミッションの取り付けは重いので、カメラなんて構えているヒマがありませんでした。

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これでトランスミッションの作業は終了しました

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奥に置いて次回の整備を待ちます。

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続きは後日
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2021年07月14日

愛を取り戻せ

外されたドナーのエンジン。
載せる前に可能な限り準備をします。

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エンジンの載せ替えは降ろしたり載せたりするのが全てではない事が分かってもらえると思います。
まずエンジンのちょうど裏側(後ろ側)にあるスターターとオルタネーター。
147は特にエンジン後側の整備性が極端に悪いので、こんな時に交換すべきです。

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再びチェーンを張ってクレーンで釣り上げます。

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トランスミッションを外してクラッチなどの交換をするためです
昔なら人力だけでミッションを外したり、移動させたりとしましたが、今やスキルは高いものの、ロートルばかりなので健康に配慮しながら作業します。

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トランスミッションのボルトを外しましたら

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エンジンからメインシャフトを抜いてクラッチが出てきます。
それほど古い印象の無いクラッチカバーです。過去に一度クラッチ交換をしていたのかもしれません。

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そしてこれがスラストベアリングとレリーズシリンダーが一体になった油圧クラッチレリーズ。

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クラッチを外していきます。

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なんだか哀愁漂うEくんのたたずまい

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クラッチもさようなら

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フライホイールがむき出しになりました。
これも取り外します。

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これが今回のエンジンのトランスミッション側の到達点、クランクのリアシールです。
自動車でエンジンの真ん中らへんからオイル漏れしてる場合は、まずこれを疑って間違いない部品です。
あ、N井さん、156のオイル漏れもこれが原因です。

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値段はそれほど高くないのですが、交換するには非常に金額の大きい整備になり、多くの場合においてそのままにされるケースの多い部品です。
当然こんな機会でないと交換できませんので交換します。

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これがリアシールの外れた状態。エンジンオイルが入っていれば当然漏れてきます。
回転するクランクシャフトをリップシールで漏れてこないようにする大事な部品です

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ふつうはリアシールはこんなカタチしていないのですが、丁寧な造りと言いますか、プラスチックのセッターごと取り付けます。
液体ガスケットを塗って取り付けます。

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ボルトを締めたらセッターを外すとクランクにきれいにリップシールが張り付くことになります。

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フライホイールを取り付けてボルトを規定トルクで締めたらここの作業は終了です。

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続きはまた次回


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2021年06月06日

愛、燦燦と

あなたなら、20年に渡り自分の大事にしてきた自動車が調子悪くなり、主要部品が臨終にあると言われたらどうしますか
これは愛にあふれた、自動車愛が織りなす、主要部品移植の話なのです

前回すっかりいろいろな部品が外されましたが、続いてさらに分解を進めます

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取り外した部品にも愛を感じる置き方になっています。
放り投げる人? そんな人などおりません       おりゃー!

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上側に外すものが無くなると次は下回りのエキゾースト系です

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エキゾースト類は高温な上に雨風湿気に常に晒されて、大変に傷みやすい物の一つです

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なので事前に浸透系の潤滑剤を入れてから回しますが、それでもボルトやナットが喰ってしまって外れません。

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やむなく切断します。部品を外される側なのでかなり手荒いことができます。

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続いてエンジンを車体にくっつけているボルト類を先に緩めておきます。

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巨大なRib-cvボルトです。こんなところに使わなくても....

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同じくエンジン後側。このあたりは締め付けトルクも強く、足をしっかり大地に付けて渾身の力をレンチの注ぎます

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エンジンを取り外せる状態まであと一息。

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外す必要の物が無いか再度確認します。

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いよいよエンジンクレーンの登場です。
今回はエンジンを上に釣り上げます。

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クレーンのチェーンにテンションをかけたら、最終的な切り離しをします
見てお分かりのように、サスペンションが車体に残ったままです。
これが僕らの新しいスタイルでのエンジン取り外し方です

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緩めておいた各マウントのボルトを外します

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ボルトもなくなったのでクレーンを持ち上げます。

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クレーンのブームを上げながら、ゆっくりリフトを下げて
慎重にひっかかるものがないか確認します

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ここから
先はとても写真など撮っている余裕はないのでいきなり降りていますが、結構大変です

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愛するがゆえに手がかかる
これこそが自動車趣味文化の究極ではないかと思います。

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長い愛車人生をさらに加速させる秘密兵器となりうるか?
自動車が趣味だなんて言っているあなた! こんな事できますか?
愛は万物を凌駕するのですねえ

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そしてこれがレリーズシリンダ...のようなものが穴の向こうにあるのです。

これで、移植先の147とヨーロッパからの部品の入庫を待つだけになったのです。
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2021年05月31日

受け継がれる愛

ひょっとしたら解体されていたかもしれない147
でも必ずしも消される運命にあるとは限らず、その解体を免れて部品として移植されるかもしれない事もあります。

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このクルマはそんなお客さんのクルマの為にやってきたいけにえ部品取り

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2Lの右ハンドルで5速マニュアル
それない利に整備された跡があります

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距離も良いですね。
現車はリネアロッサ。赤い内装のヤツですね
いろいろ見てきましたが、2枚の右MTの147があるとは知りませんでした

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早速リフトに乗せられて作業します

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下回りもキレイでドナーには申し分ありません。
ちなみに距離が若く後期でMTだと結構な値段します。部品取りではなく商品として扱われますから、今回は車体とリアサスが良くなくて売りにだされたようです

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155も使っているフロントバンパーの取り付けを担っているサイドの四角いボックスがきれい。

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反対側もキレイです。前から事故を起こしたアルファは、みんなここがひん曲がって、バンパーやライナーが取り付けできない個体が多いです

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バンパーもさくさく外していきます。
目的はエンジンとトランスミッションですが丁寧に外していきます。

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前周りはこのように外して、一山にしていきましょう

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二人で作業しているのでペースはとても速いです。僕が前回りでEくんドライブシャフト


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コアサポートアッパーも外して、LLCを排出中。
ロアホース、アッパーホースを外してできるだけ受けのバケツに入るように作業します

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さらにはヒーターホースや車両からのハーネス、シフトチェンジロッドを外しています。

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配線はボディコントロールモジュールとエンジンECUで縁切りします。

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この自動車にクラッチレリーズシリンダーは無く、トランスミッションケースの中で、直接レリーズベアリングを動かす油圧装置というか、シリンダーのようなものがあるのです。レリーズが壊れたらミッション降ろし

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とまあ、ここで一休み。

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本日はここまで
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2021年02月11日

アルファロメオ147の4輪アライメント その3

先日4輪アライメント作業をした147のスピンオフ

今回、作業したのはリアですが、4輪トータルアライメントなんて名前の通り、前輪も当然調整しました
とはいえ調整可能、つまり動かすことができるのはトーと呼ばれる単純にタイヤの向きをトリミングする部分だけなのです

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このタイロッドをグルグル回してタイヤの進行方向の角度を微調整します。

そこで部品交換をした場合を除いて、触る事がなくて数字がよくなければ、クルマ元々の出来が悪いか、はたまた何かにぶつけるなど、外的要因で曲がってしまったかのいずれかです

そこでもう一度アライメントの数字を見ます

アライメント2.jpg

キャンバー、キャスター共に左右の差がほとんどなく、最初からかなり良い結果であったことが分かります。

ただ、キャンバーやキャスターの数字は結果でしかなく、シャシーを直す仕事をする場合見るのは
SAIとインクルーテッド角、そしてセットバックです。
事故車修理において、足回りの損傷やフレーム修理の正確性を占う最後に行われる作業がアライメントです。

その際に各種アーム類の先端に取り付けられる車輪がいかなる状態にあるかをこれによって判断できるのです。

SAIと言うのはキングピン角とも呼ばれ、説明が長くなるので割愛しますが、現代のクルマにはキングピンは存在しないためにSAIと呼ばれます。その効能はおそらくネットを紐解けばたくさん出ると思うので割愛します。

このSAIの角度の左右差はシャシー整備には最も重要で、アッパーアームの取り付け位置不良、ロアアームの不良またはナックルスピンドルの曲がりが考えられます。
また、このSAIにキャンバー角を足したものがインクルーテッド角と呼ばれ
こちらも左右差で考えられます。
インクルーテッド角はいわばタイヤの傾き具合で、なかなかありませんがキングピンの角度が正常で、キャンバー角がおかしな場合はハブが曲がっていると考えられます。

同時にセットバックの左右差が大きく、キャスターの左右差が大きい場合、ストラットアッパーの取り付け位置すなわち、フードレッジとかエプロンパネルと呼ばれるフレーム周りの部品の取り付け位置が、またはフレーム修正が完了しきれていない事が考えられます。

これらを総合的に見て判断する中で
先の147の結果を見ると相当優秀な成績と言えると思います。
各部品と、その取り付け位置などが正しくて初めて、キャンバーやキャスターの位置がそろうのです。
つまり結果なのです。

4輪アライメントの重要性を早くから説いていたのがこの方の本でバイブルの
「ホイールアライメント入門」



この本は20年以上前に僕にアライメントのイロハを教えてくれた本です。
フレーム修正と密着な関係にあるシャシーアライメントを記した本でした。
また、フレーム修正とホイールアライメントの面白さを教えてくれたのは
フレーム修正機メーカーのセレットのデモンストレーナーをしていた故 吉川さんでした。

なんかこの本、今は手に入りにくいようですね。
確かこの伊達 肇さんと言う著者は他にもいっぱい本を出していたように思いますが出てきません。

もしどこかでこの本を見かけたらぜひ読んでもらいたい1冊です。



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2021年02月09日

アルファロメオ147の4輪アライメント その2

4輪アライメントをかけて部品交換をする147
さっそく届いた部品から交換作業をしていきます

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アルファロメオから来た部品は... ビニールが汚いのよ
長期在庫らしい感じ。

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いかにも新しいものと古いものになりました。
あ、もちろん黒い方が古いやつね

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しっかり取り付けて

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地面におろして、再度アライメント... でも、まだ少しキャンバーが付いているような...
あ、下の画像からじゃわからないですよ。
ジャッキから降ろしたばかりですから

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やっぱりアライメントの結果は、予想的中でもっとキャンバーを起こすようになりました。
かくなる上は加工して強引に変えます

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フロントのようにストラットからデカいフォークを介してナックルを取り付けるタイプとは違い、トヨタのFFなんかで見る上下2つの穴でナックルを止めるタイプ。とはいえちょっと違うけど。
これなら少しの加工でキャンバーを合わせる事が可能だと思います。

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下側のボルトから1°42’立てるには果たして何ミリ削ればよいでしょうか?
数学に強い人ならわかりますか?

Ax√2÷ロアボルトからアッパーボルトまでの長さ=A
これであってます? 無学がバレますね
では答えは?

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答えはエアソーに聞いてみやがれ!
ガリガリ君が突き進みます。
現場合わせ上等

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前後の穴を削りながら何度もボルトを入れて動く角度を見ていきます。

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だんだん結構なバカ穴になってきました

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上から見たナックル取り付け部分。

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今まではこの位置。

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しかし穴を削ってこれだけ移動可能になりました。
わかりにくい??

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これが今までの状態

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これが削ってキャンバーを立てた状態。
ナックルの汚れていない部分がはみ出しているのが移動量を物語ります。


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たったこれだけ? いやいや十分でしょ
足らなければ、また持って帰って削るし、削りすぎたら戻すだけ。
さっそくリアキャリパーを押し込みます。

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サイドブレーキ一体型は硬いのであります。
さてアライメントは後輪キャンバー左側の調整後に注目
最初の1月28日の段階で-1°47’が


アライメント1.jpg

30日のこの作業の後、-0°13’です。
これは非常に良い数字です。


アライメント2.jpg

スラスト角もなく、きっと矢のようにまっすぐ走り、キビキビ曲がり
片方のハンドルが切った後に戻りにくい
なんて心配は一切無用になりました。


めでたしめでたし。
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2021年02月06日

アルファロメオ147の4輪アライメント 

147TSのお客さんから、左のリアタイヤの内側の、強い偏摩耗の修理の相談を頂き、4輪アライメントにかけて原因を探る事になりました。

作業は近くのタイヤ館でお願いいたしました。
僕の所は、今でこそ滅多に大きな事故修理、つまりフレーム修正機を使ってくちゃくちゃになったクルマを引き延ばす
そんな修理はしなくなりましたが、10年くらい前までは結構、強力な弾き作業もこなしていました。
そして完成車の出来を確認するために最後に行っていたのがこの4輪アライメントです。

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ずーーと自前でほしかった設備ですが、ウチに来た事のある方ならお判りになると思いますが、スペース的に限界なのと、借りぐらしの工場では、このような機械を置くことができません。
そこで、外注作業先としてお願いしたのが近所のタイヤ館でした。それ以来のお付き合いですから20年余になります。
ちなみにここから、今のブリジストンリテールジャパンとの付き合いに発展したのです。
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事故修理の完成検査を外注するのは大丈夫なの?と言う心配は全くの杞憂です。
経験もさることながら、しっかり研修を受けたスタッフの精鋭は素晴らしいです
そして何より、どこを見るべきか発注者が足回りの仕組みを理解していないといけません

アライメントの内容については次回に詳しく加工と思いますが
まずはリアタイヤの偏摩耗についてです。
調整前の段階がこのようになっていまして、画像上側がキャンバー、下側がトーです。どちらも後輪です

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左のリアのキャンバーはかなり寝ています。右がほぼ垂直に近いのに対して、左は1°43’もあります。
また両輪ともトーアウトです。
トーアウトな状態で少しキャンバーが付いて、直進しようとするのですから内側が減ってしまうのは道理が合います

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パラレルリンクも美しい147のリアストラット
基本的に調整はトー調整のみのようです。

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ユーザーに過去にぶつけた記憶などを聞いてみますと、過去にかなり高い縁石に強く当ててしまったことがあるそうです。
キャンバー角に寄与している部品は
パラレルリンク
トレーリングアーム
ハブ及びストラット

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そこで、ハブのキャンバーにおける位置決めに大きく寄与するであろうトレーリングアームを交換することにしました。
また、リアトーの調整により多少のキャンバー移動を期待しましたが、リンクロッドがストラット取り付け位置の真下に無い為にトーを調整してもキャンバーの挙動に全く影響がありませんでした

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国内の在庫を確認するとアームは1つだけFCJに在庫があるそうなので、さっそく取り寄せて作業することになりました。

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さて、結果はいかに?
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2021年01月28日

新・アルファロメオ147のO2センサー交換

只今、日本全国166探しを実施中。
詳しくはこちらの記事からどうぞ

是非、お乗りの皆様のご参加お待ちしております
と毎度、毎度貼り付けていますが、1/13を最後に全くメールが来なくなりました。
つまり先日の中間発表後は全くメールが来ていないのです
思っているより台数は少ないのかもしれませんね

代車?せがれの自家用車?商品?ともいえないウチの147、昨年の夏にO2センサーを交換してしばらくは良かったのですが、再びチェックランプが点灯するようになってしまいました。
昨年夏の模様は下記の通り

そのときは、3本のO2センサーのうち1本は交換暦があったので交換を見送ったのです。
どうもそれが裏目に出たようです

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常に警告灯が点灯するようになってしまいました
ちょっとお客さんに乗ってもらうのに心苦しいので交換します

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交換していなかったのは上流側の左側。

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おお、真っ黒。作業は過去に一度交換していたからか難なく緩みました。

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数値も非常によくなりました

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上流側は動きが激しいのに比べて触媒通過後の値は大変安定しています。

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警告灯の履歴を消去した後はエンジン警告灯は点灯していません。
でもそのままか貸し出しちゃったから予後はわかりません。
帰って来たら警告灯が点いていたら、いよいよECUかもしれません

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細々手がかかるクルマですねアルファロメオって
どうかちゃんと仕事してきますように

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2020年08月03日

ヌヴォラホワイトの147GTAの塗装 塗装編

今回は147の塗装編です。
先のブログの下地編で、サフェーサーからパール塗装、クリアーまで塗装しましたが、最後まで塗装したのには訳がありまして、前回塗ったトップコートを生かして上から調色したパール塗装をして行く、にごり吹きと言う塗装方法で仕上げていきます。
まず、調色したパール塗料とグランドカラーを用意します。

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パールの塗料に約10%のグランドカラーを混ぜてしまいます。これを塗装することで隠蔽力の低いホワイトカラーパールを塗っていくのです。10%を吹いたら約6%、約3%とグランドカラーの含有量を減らした塗料を次々に吹いて行って、最後にパールカラーだけを塗装する方法なのです。

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文字では判り辛いので画像で見ます。一見、先に塗装した部分が白く見えますね。色合わせをしていない近似色なので、これはこれでOKなのです。

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白い色は大変に色移りがしやすいので、使う材料は新しいものを使います。
これはホコリやオーバーミストを取る為などに使うタッククロス

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作業はこのJET5000HVLPを使います。もう5000も発売から時間が経ちましたね。でも抜群の作業安定性を誇ります

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さっそく塗装作業します

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1度目。白いグランドカラーがパールカラーに10%入っていますから吹いた跡が白く見えるのが解ります

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パール感が薄くのっぺりした感じ

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次にパールカラーに対して7%のグランドカラーが入った塗料で回ります。少しパール感が出てきました。この塗装ではハードナーを少し入れて塗装強度の向上を図っています。
この段階では絶対にドライコートはせず、しかしがっちりトリガーを握ることなくスムーズなガンスピードを守って平坦な肌を心掛けます

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4%で1周回りました。パール感も強くなってきて出来上がりが近くなってきました。
ちなみにAピラーを塗っているのは、色合わせと言うよりここも塗装の傷みが発生し始めていたからです

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ここまでがいわゆるにごり吹きと言う塗装方法です。この作業を繰り返した事で、白かった下地が新たに塗ったパール塗装をバックアップして、さらにパールに混ぜた少量の白いグランドカラーで境目を消していくのです。

ここからは少しエア圧を下げてパールコートに移ります。

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1度目のパール

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2度目のパール

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3度目は主にぼかし目を攻撃して出来上がり。

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ここまでの塗装は、にごり吹き用に180gの塗料と90gのシンナーを3回。
180gのパール塗料と90gの夏用シンナーのパールコートを2回と半分。1.5kg弱の塗料と
100gのカラーレスクリア、わずかなハードナー。これらをこの日1だけで使っています。
前日の塗料と、この後のクリアーと全量を考えると、塗料費用を計算するのが怖くなってしまいます...

3ステージカラーはかくも手間がかかるのです。

僕の役目はここまで。クリアーは塗装屋に任せて僕はタイミングベルト交換中の166のヒーターコア交換の作業をするためドロンします
僕がいくつかの作業の後に工場に戻ると

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ポリッシングまで終わっていました。Good job!
戸締りして帰ろう、おつかれちゃーん

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2020年08月02日

147GTAの塗装準備バンパー編

結局、やっぱり整備のブログになっちゃった。
塗装中の147GTAですが、本体の塗装の合間にバンパーをばらします。

意外にこのバンパーばらしって時間がかかります。
ん−、バンパーの分解に時間がかかるというより、付随した作業に問題が発生するとかかなー?

まずは網から。
網は各社それぞれ取り付け方法に種類がありますが、166はワニ口クリップですが、この147はハトメが挿してあるタイプです。

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これがまた外すと母材が痛む〜。でもこのハトメを新品使えば大丈夫。

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今回はバンパーだけでなく、網も塗るので、洗剤にドブ漬けしてコーティング剤の類を落とします。

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ラジエターグリルは取れたのにビスが残っています。

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グリルから抜けてしまったのです。グリルに建て込みなのですが...

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ベースのプラスチックにクラックが入り簡単に共回りしてしまうのです。

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母材の傷みがひどくなければ、エポキシ系接着剤で補修します。

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もう一度接着剤を付けて戻します。

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ビス穴についたボンドはタップを立ててどうにかしましょう

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正常な物はこのようにヒビはありません。欧州車はゴムとプラの品質の悪さが命取りになるケースがかなり多いです。
特にイタリア車はもう少しゴム、プラ部品にお金を使わないといつまでたっても壊れやすいとかお金がかかると言ったそしりを受けることになります。

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続いて小さいほうの網も洗います。

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洗剤を洗い流して次のステップに参ります。

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しゃぼんが無くなったら足付けします。

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一つ一つが大変に手間のかかる作業が続きます
続きを読む
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2020年07月29日

ヌヴォラホワイトの147GTAの塗装 下地編

集中審議中の147GTA。一気に下地を作ります。
すっかりマスキングも終わってまさにこれから塗るところ

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日焼けして塗装の盤面が強く荒れた部分は下地まで、そうで無い部分は表面を削り取った感じです。

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今回はウエットオンウエットと言う、下地からトップコートまで一気に塗る方法で一度完全に車体を任意のカラーで閉じます。
サフェーサーにはノンストップサフェーサーを使います。文字通りストップせず作業します。
塗装量が比較的多いので、二人で手分けして塗装します。

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大きい塗装面のサフェーサーにはJET1000HVLPを使います。均一にしかしガッチリ、2コートします。

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塗った直後。まだ全体的に濡れた感じです。

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時間が経つと艶が引けてしっとりとした感じになります。

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ここでまずグランドカラーを塗装します。

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ソリッド用はJET4000HVLPを使います。

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サフェーサーが白いので塗ったかどうかなんて、見た感じではわかりませんがガッチリ塗っています。

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こちらもしばらくするとシンナーが飛んでサテン地になるので再び塗装します

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数回グランドカーを塗装したら次はパールコートをします。パールはJET5000HVLPです。

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パールは載せ過ぎず、かといってドライにせずその中間の感じを繰り返します。

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するとビロードな感じの美しい感じになります。

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しっとりとシルキーです。

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しかし... 塗料の量の残りが限られているのに気が付いたらもうだめです。
どうしてもガンさばきが早くなってしまいます
でもこれは下地作りなので良しとします。

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ここから選手交代してクリアーを入れます。
エクスプレスプレミアムクリアーを使っています。本番と同じ塗料で下地を作るのです。

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下地を作ったとは思えない状態になりました。

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これはあくまで下地を作ったに過ぎず、あくまで次の本番に備えて近い色で塗って、塗装を固めて本番の際にトラブルが無いようにするのです。すごく手の込んだ仕上げ方法なのですが、これがベストかと。

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そしてがっちり熱をかけて焼き固めます。サフェーサーに含有させた硬化剤=イソシアネートとクリアーの硬化剤とサンドイッチにして、ベースコートの硬化を強く促進させて、塗装膜強度を上げています。

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次はすべてマスキングを剥ぎ取って塗装室から出してサンディングします。
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2020年07月28日

ヌヴォラホワイトの147GTAの塗装 準備編

現在塗装作業中の147GTA。
ずーっとサンディングの作業が続きます。
粉だらけになってはいけない所も多々ありますので、一部にマスキングしながら作業します

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意外にこういった付随作業に体力と時間が取られます。

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僕が板橋警察に車庫証明を取りに行っている間にサンディングが終わり塗装室で下塗りの準備。

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かねてから僕は、塗装作業の中で最も難しいのはマスキングだと常々言っております。
これはセンスによるものもありますし、このマスキング作業をいかに効率よく行えるように下準備するかも重要なのです。
うまく、そして繊細にマスキングできる者が、美しい仕上がりの出来る覇者と言っても過言ではないくらいです。

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色を塗るのはスプレーガンのトリガーを握れば塗料が出ますから、結構ビギナーズラックでそれなりになるかもしれませんが
マスキングだけはそうはいきません。手を抜いたり、適当にやればその通りの結果が付いてきます。

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この中にもマスキングの難しいシチュエーションがあります。

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どこだかわかりますか?

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そのままボンネットフードを閉めると、普通に貼るとヒンジがせっかく貼ったマスキングをチョップしてビリビリに破いてしまいます。
そこで、ヒンジが降りて来る部分にマチを作ってヒンジが引き破らないように逃がせるように貼ってあります。

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こちらは降りてくると同時に斜めになるフードショック。

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フードショックはこのマスキングペーパーの中に入り、外側から露出しないようになっています

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閉めようとするとこのような仕組みで目に見える部品を塗装しないようにできるのです。
一見簡単に見えますが、こういったことが自然にできるようになるには数年の経験が必要になると思います。
と言うより、こういった作業をするところ自体が少ないかもしれません。

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あとは後ろ側から見たヒンジの残りの部分をマスキングすれば出来上がりです。

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次回下塗り編です。
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2020年07月27日

147GTAのドアの分解

退色などで塗装の依頼をいただいた147GTA
しかもビアンコ ヌヴォラつまりホワイトパールでありまして3コート塗色です。

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見えますかねえ? クアドリフォリオのオーナメントの跡が焼け残って色差が出ています。
3コート塗装の場合、白色のグランドコート、透けたパールコート、そしてクリアーのトップコートで3コートを構成しているのです。しかし、パールコートはグランドの白の上に半透明のパール顔料を載せて、その変色具合を楽しむカラーなので、その単色では色の違いを隠蔽することがほとんどできず、どうしても塗装範囲が大きくなってしまう傾向があります。
なので、今回の塗装は隣のドアパネルまでに及びますから、ドアの付属品の分解方法を解説します。
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まずドアトリムですが、多くのボルトはグリップ周辺に多いのですが、殆どはグロメットによって隠されています。
こちら側のドアは既に1度開けられた過去があるようなので、グロメットを外す際は少し気は楽です。

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ドア下側のリフレクター兼カーテシランプにビス1本。

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トリム下側に4本くらいポジドライブのビスがあります。

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グリップの根元にはパワーウインドウスイッチがあるのでそれを脱着します。

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運転席だけ下側にビスが止まっているので注意が必要です。

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パワーウインドウスイッチは大きなコントロールモジュールで、これ自体でウインドウの信号などをコントロールしています。

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グリップ付近にボルト2本とビス1つ。あとはクリップでしっかり止まっています。

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ドアミラーカバーベセルを外したらドアトリムを外します。インサイドハンドルは車体に残りますから折らないように注意します。

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サービスホールシールは既に希少品ですから剥がすのは慎重に破らず剥がします。

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これくらい開ければいいでしょう。

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インサイドハンドルを止めているビス2本と

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ガイドのビス3本を取り外します。

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こういったサポートクリップも希少品なので、無理やり引っこ抜かないでどうにかして外します。

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次にウインドウ リアランチャンネルを外します。

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ドアロックが見えるようになります。
赤いグロメットが見える方がオープナーロッドですから、こちらだけ外します。
奥のロックコントロールロッドは外すことができないので、このままにします。
↑はロックンロールみたいに見えますが、違います

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これがオープナーロッド。ちょっと硬いですが根性で外します。

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アウトサイドハンドルはほんの少し前に送ると外れます。

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ここで、オープナーロッドが外れていればうまーく取れる仕組みになっています。もう本当に知恵の輪。
ギリギリの大きさから出てきます。
なんだか156も難しかったですよねー? こちらを参照あれ

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組むときに苦労しそう・・・

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さらにベルトモールを外します。これは入っているだけので、ピラーのカバーにキズを付けぬように先に何か挿しておきます。

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あとは引き抜くだけですが、ミラー下のウエザーストリップにしっかり刺さっているので、ミラーは一度外すか浮かすかしないと取れません。

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さて、これで準備は完了です。

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一度、中古車屋の手に落ちるとこのような部分がマスキングして塗られてしまうことが多く。

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こういった場所などもそうですが、ただ単に塗装するだけでなく、周りとの均整化の為に大きく削りこんでサフェーサーを塗装しないといけなくなります。
するとさらに隣のパネルに塗装が及ぶので、手間がさらにかかります。
この隣はリアフェンダーですから窓の脱着も伴いますし、後ろのバンパーやテールランプの脱着も出てきますから、費用が跳ね上がります。
GTAでヌヴォラカラーなのでこのクルマはそんなひどいことはされていませんが、安いクルマあるあるです。

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じゃあ、なんでそんなひどい事を? 

いいや、本人はいたって良い事をしたと思っていますから、話は平行線になります。
傷んでいたクルマをきれいにして何が悪い?と逆にたしなめられます。
自分で作業しない人はわからないので、しょうがないとは思いますが....

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自動車の塗装は奥が深いのですよ。
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2020年06月20日

147のO2センサー交換

偶然ですが、2台続けてO2センサーを交換しました。しかも147の前期、後期
まずは後期、先日ウインドウを修理した1台です。

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まあ、エキゾーストにくっついて仕事をしているので、サビや傷み具合もこの通り

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基本的にエキマニから出てきてキャタライザーに入る前にまずO2センサーがあります。
このクルマのエキゾーストは4-2-1なので、O2センサーは3本使います。
上流側に2本。下流側1本です

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このセンサーは燃え残りのガソリンの量と排気温度を見ています。
排気温度を見て燃料噴射のプロセスを見ています。

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この遮熱版の反対側にも同じものが使われています。

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ボッシュのOEM品です。純正品はとうに姿を消して、純正社外と呼ばれる部品、と言っても全く同じ部品を使用しています。

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とんでもないトルクで締まっています。と言うより張り付いています。
術後の経過は大変に良いです。ウオーニングランプも点かなくなりました。

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一方、前期の左ハンドル。

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こちらは車検で預かったのですが土壇場でチェックランプが点灯するアクシデント

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147は新しいモデルだからか、後期でも同じ本数、同じ物を使っています。
O2センサーは燃調を決める(測る)上で大変に重要な部品です。
空気の入り口はエアフローセンサー(エアマスセンサー)で測りますが、やはり、シリンダー内で燃え残りの燃料が出て、まず、キャタライザーの前で温度と燃え残り量を見て、キャタライザーを通過してなおガソリンが確認できるなら、さらにリーンにしたりと細かくトリム調整が可能になります。
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ウオーニングランプが点灯したままだと微細な燃料コントロールができず、性能が悪くなったりします。
もちろん燃費にも影響を及ぼします。

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チェックランプが点灯してもあまり不調を体感できず、そのままにする人が多い部品ではありますが
自動車の味付けを左右する部品なので放置せず、修理しましょう
尤もチェックランプが点灯していると車検に通りませんが

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O2センサーは大変に硬く締まっている場合が多いので、O2センサーソケットはちゃんとしたメーカーのを買いましょう。
でないと安いO2センサーソケットは何のパフォーマンスもせず敗退していきますぜ

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2020年06月15日

社外のウインドウレギュレーター

ひょんなことから147を手に入れました。
1.6TSの右ハンドル5速。バックオーダーもいただいている車種ではありますが、これは全く違う用途に供されるクルマです。

左側のドアウインドウが落ちているのでパワーウインドウレギュレーターの交換をします

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ドアトリムの脱着そのものは慣れている人ならそれほど難しくないと思いますが、行く手を阻むのはベトベトです。

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ベトベトもこの機会に一掃します

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各ボルトを外してトリムを外します。
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比較的きれいなサービスホールシール

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ガラスは外すまでもなく、ドアの中に落っこちておりました

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古いレギュレーターを除去しますと

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スライドブロックが粉々になってワイヤーだけになっています。

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今回は諸般の事情を鑑みて社外のウインドウレギュレーターを使います。
先に言っておきますが、特殊な理由が無い限り、通常の作業では純正品を使います。

昔は結構社外品を積極的に使っていたのですよ。でも、ひどい目に遭ってきて、もうこんなゴミ部品使うまいと心に誓うようになるのです。
http://messiah208.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/996-d0b9.html

今から7年前の記事ですが、まだまだいたいけなMPIがいいようにいんちき部品にやられる様です。
しかしその1年後にはこんな記事で使わないと宣言しています。


こうしてひとつひとつ大人の階段を上って、学習するのですね(笑)

特にウインドウレギュレーターの社外品は、純正のOEMならまだしも、今回のように露骨に中国や台湾製品をにおわせる商品は絶対使いません。
そういいながら今回、使う部品はこれ↓



純正品の1/6の値段です。安い、安すぎる。ところが訳があります。
まず、出来が悪い。言葉にすると1行どころか5文字ですが、こいつはひどい。まず、ナットで止まっていたモーター類はなぜかボルト付けに変更されています。
コネクターも当然のようにギボシです。おまけに、そのまま付きません。一部の寸法が少し短いか、そもそもモーターのカンがでかいのかモーターがドアパネルに接触し、満足にボルトが奥まで入りません。無理に締めこんだら確実に壊れます。
しょうがないので、スペーサーになるものを探し出してきて挟んで止めます。それでも少し接触しますが。

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またガラスを止めるスライドピンの出来がこのありさま

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下敷きかっ!
こんなもので止まるわけがありません。
しかもこれまた寸法が合わず、満足にくっつきません。ピンが溝に入らないのです。そうこうしているうちに、この下敷きのようなスライドピンが割れました....
代わりの物を見つけるまでに時間がかかり、また取り付けにうんと時間がかかり
さんざんな目に遭いました。
こういった部品の交換はいかにスムーズに手間をかけずに交換できるかで利益を生むのですが、手間がかかればかかるだけ利益が減ります。
ギボシに変換する際に誰がプラス/マイナスを確認する時間=費用を捻出してくれるのでしょう?

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どうにかカタチにしましたが、むやみにウインドウを使わないように話をしないといけません。
クズ感満載の部品でした。
ああ、品質何てどうでもいいんだよ、安けりゃと言うチートカスタマー向きの商品でした。
posted by admin at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | アルファロメオ147

2019年09月28日

毎日アルファロメオ。

今日もデカイ作業で大忙し。
軽い仕事ばかりで重作業を先送りしていたら重作業ばかりが残ってしまいました(涙)

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147GTA なんだか賑やかなことに

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うへえ、大仕事がしばらく続きそうです。

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すっかり辺りは暗くなってます。
カメラの調子が悪くて写真があまり撮れませんでした。

明日は地元商工会の年一回の健康診断。朝ごはんを間違えて食べないようにしなきゃ

posted by admin at 23:51| Comment(0) | アルファロメオ147

2019年06月23日

アルファロメオ147 ラジエター交換

先日、クーラント漏れを修理した147
この時期のアルファロメオはほとんど同じようなプロセスでラジエター交換をします。
まずフロントバンパー外しから

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続いてHライトを外してコアサポートアッパーを外します。

Img_7136

この147にはラジエター駅を排出するドレンが無いようなので、ロアホースを外して排出します。

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あ、これは外すまえ、このように漏れがあります。

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コアサポートが外れました。クーラーコンデンサーやその周りのシュラウドを外してラジエター本体を引き抜きます。

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ラジエターホースはガチャっと入るワンタッチカプラー方式です。ヨーロッパ車ではスタイルこそ違いますが、このフィッティングが流行りですね。BMWなどドイツ社は鉄のスプリングピン1本だったように思います。結構トラブルが多いので、僕は嫌いですが・・・

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今回交換する部品たち。モーターやファンは再利用しますが、ホースはアッパーロア共に交換します。

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いわゆる社外新品です。純正新品は倍以上の値段の上に手に入りません。

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新品のホースにしていきなり問題が発生。ホースの位置決めの切り欠きが

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サーモケース側と向きが合いません。アッパーホースの品番は何回確認しても間違いないのでおそらく、サーモが間違えているのでしょう。
ちなみにこのクルマの車体番号からサーモを調べるとちゃんとツノの位置が真上でした。

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とりあえずなんだかんだで付きました。

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LLCを入れてエンジンをかけると、なんと...水漏れしています。入るときにも異様に硬かったので、中のOリングが切れたと踏んで再度分解します。誰だ!このラジエター作ったの。出てこーい!!これが嫌だから純正部品の新品を一緒に交換しているのに。

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純正社外のトップメーカーですが、いつの間にかMaid in China
なんとこんなメーカーまで中国生産なの??
こいつのおかげで2度も作業するハメになってしまいました。

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見紛う事なきBEHR製

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泣きの再度分解です。

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こちら取り外した不良だ思しきBEHR

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ちょっと読みづらいですが35.75mmあります。

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こちら最初についていた純正

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35.45mm。これでも相当硬い。しかししっかり返しを乗り越えてOリングを飲み込みます。

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さらに後から取り寄せたものはなんと35.8mmもあります。
このままでは入らないや

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結論、このラジエター。そのままでは入りません。
サンドペーパーでしばらくゴシゴシしてから入れましょう。

出来が悪いぞ部品たち。最近のヨーロッパ車用部品って本当に多く出回ってますが、粗悪品の多い事。
粗製乱造、やがて自分たちの首を絞めることになると思うのだけどなあ

今回はさすがに販売元に送り返しました。ハメられるもんならハメてみろと言わんばかりに。
でも、相手は避けて通れない〇-エスなんだよなー

 

 

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2019年06月16日

狭小なパネル内でのシルバーのぼかし塗装

先日もご利用いただいた147、今回はラジエターからの冷却水漏れを作業するオーダーですが、一緒にフェンダーのへこみも作業することになりました。
今回もシルバーの塗装です。今回の内容はマニアックな内容の為に、一般の人にはつまらないかもしれません。

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比較的、手が入りやすい場所なので、当て盤とハンマー2種でぺたんぺたんハンマリングして対応し、最小限のパテでならします。
またベンディングエリアを少しでも多く取る為にパテやサフェの研磨も制限付きです。

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サフェーサー吹く前にはフィルプライマーを入れてから4:1のサフェーサーを入れて塗装膜強度を上げます

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サフェーサーはハイビルドタイプのVOCシステムフィラーです。願わくば下地にはEPプライマーを入れたいところでした。
塗装膜の劣化が無い為に、金属素地にはフィルプライマーを入れてウエットオンウエットでサフェーサーを入れます。

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色は当時イタリアで最も人気があったと教えていただきましたスターリングシルバー。
かなりメタリック目が粗い、青いシルバーです。

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少し時間帯が遅いですが、カラーマッチングとしては悪くありません。データ通りで塗装します。
夏になると調色時間が増えて良いですね、冬より黄色味も少ないように感じます。

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ただ、なにしろ今年は雨が多く、なかなか調色させてくれません。

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最近のスタンドックスの実車配合は本当にレベルが高いです。
でもアクワイアー調色機にかけただけのデータだったらどうしよう(笑)
なんてアナログなMPI(涙)

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今回はパネル内で塗装します。こういったスポットでの塗装が実は一番難しいのです。

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特に目の粗いメタリックは非常に難しい。

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ガンは使い慣れたJet5000HVLP

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ミストコントロールのカラーレスクリアを全体に塗装

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1回目を塗装していきます。

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何度も塗り重ねていきます。

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途中で、再びカラーレスを投入しながら

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塗装すること6回スタンドックスはシルバーのとまりが悪いのですわ。

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7回目でメタリックのぼかしを集中して行います
フェンダーマーカーの取付穴に塗料が載っていないので、ここより前でぼかし終えているのがわかります。

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全体の隠蔽を見て、透けてなければベースコートは完了です。

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隣接するパネルがブロック塗装にならぬよう、またぼかした部分が判らぬようしっかりぼかします。

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上側は全く塗料の飛沫がありません。

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フェンダーのバンパー側も完全に染めないで半分くらいでぼかしてあります。

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クリアーを入れていきます。

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これでOKです。

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こうしてパネル内だけでぼかした経済的な例ですが、必ずしもこのようにできるとはかぎりません。
むしろ1パネル内で終わる方が珍しいです。特にあまりプレスラインの無い最近の日本車のようなパネルは、1パネル内で終わらすのは難しいでしょう。

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また、塗装ブースではたとえ1パネルでも車体全部を覆います。副資材の消費は大きくなりますが、間違いのない仕上がりにするため惜しんではいけません。

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クリアーはエクスプレスプレミアムをMSシステムで
グランドコートは694のH(明るい)配合だけ塗装しました。

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焼き付けは70℃20分。予備乾燥は30℃5分でした。本日は気温が20℃あるかないかだったので、シンナー、ハードナー共に標準を選びました。

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posted by admin at 00:10| Comment(1) | アルファロメオ147

2019年05月25日

麗しの147

本日納車の147 やはりワンオーナー車と言うのは実に素晴らしいものだと実感させる1台です

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まず今後こんなデザイン、国産車どころか世界中のどのエーカーも作れまい と言わんばかりの個性的な前期。

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で、なにが素晴らしいかと言うと黒い部分です。

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黒いゴムやモール部分が実にいい状態。洗車してセームで拭いても黒移りしません
また水はじきもすごいのです。

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週末だけのご利用の上、普段はラッパーズのカバーの中だそうです。

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細かいキズはあちこちありますが、黒い部分はしっかり黒いのでメリハリがはっきりして実に美しい状態です。
18万キロ近くとは到底思えません

モールのズレ? それはみんなそうなっているのがアルファのアイデンティティ

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自動車の洗車方法は十人十色ですが、共通して言えるのはワックスは使わない。液体ワックスを極まれにと言うスタンスが良いようです。

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でも中古車の場合、なかなか難しいのですが方法はあるんです。洗剤を工夫したりですね。
お客さんから教わることは本当に多いです。

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2019年05月21日

アルファロメオ147 ドライブシャフトブーツ交換

今から1年半以上前、ECUの修理をさせていただいた147が今回は本体の修理で入庫です。
ありがたいですねー

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なかなか珍しいオートクルーズ付き、LHDのマニュアル

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ものすごく大事にされている距離数

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このクルマがまた調子がいいんだ。愛情を感じます。

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と、思ったら、虎の方のお店からのワンオーナー。
それを思うと平成って長かったんですね。
思えばまだMPIを開業した当時はあの番組、放送されていたんだ。

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今回は駆動系の修理、ドライブシャフトブーツの交換です

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結局全バラです。

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先日買ったハゼットの工具が活躍します

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一通り外したらシャフトASSYに手をかけます

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シャフトとインターミディエイトシャフトをつなぐカップリングを止めるボルトたち

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ご自身がエンジンオイル交換している最中に見つけたというシャフトブーツの破れ

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シャフトを分解していきます

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このようにバラバラ。これはFF車の宿命と言うより経年によりごむの品質が変わりかくなる状態になったと

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部品は純正品。意外に安いのです。

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来た道を戻ります

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昔はこれが破れるとじきにCVジョイントのベアリングが異音を出し、独特の音を感じながら運転したのですが、いつからか破れてもあまり音がしないケースが多くなりました。

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本当に品質が良くなりました。

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これからも頑張って乗ってほしいですね。
やはり1台のクルマを愛でるのは美しいです。だって費用のかかる事なんですよ。

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ここには画像がありませんがT/Mオイルの交換も同時に進めます。

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2019年02月25日

アルファロメオ147GTA セレスピードポンプの交換

先日しっぽを捕まえた147のセレスピード。諸君、ポンプを交換しようじゃないか

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まず作業する前にセレユニットを減圧させます

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セレオイルをできるだけ吸い出して

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カバーを外して分解していきます。
まず、タンクを外して、ポンプキャリアを外します

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e-learnには書いてなかったように思いますが、バンパーやライト外さないと取り外しできないじゃん。

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このようになっておりま〜す。

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どんどんばらしていきます。
パイプは15mmと13mmのフレアナットレンチ。イタ車らしい・・・

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ポンプごと外します。

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純正セレポンプ〜! 42000円也〜

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新旧ポンプ対決。

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古い方にはDensoの文字が入っているマレリ製、新しい方はデンソーのマークの無いマレリ製。一抹の不安を感じるのはなぜだろう?(プロジェクトX風)

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組んでいきませう

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なんと狭いところに入っているんだ と言わんばかりに知恵の輪のように入れていきます

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ポンプの組付けはとなりのデカいバンジョーボルトが邪魔してフレアナットレンチが入らないという、イタ車あるある。ちなみにフェラーリでもこの手の「少し考えればわかんだろ」的な部品がそこかしこに出てきます

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セレオイル。なんか色も触った感じも、ATFかパワステオイルみたいだけど・・・ まあいいや

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毎度おなじみですが、エア抜きから各所キャリブレーション

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圧力は正常値。ポンプ音が静かなのはどうやら元々静かいたいですね。
車種によっては騒々しいまでに音が聞こえますがね

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外したついでにHIDバルブも交換

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試乗もすごくいい感じ。

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ただ3時間も試乗できないので、これで一度お客さんにお返しするのです

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2019年02月21日

恐怖の次々攻撃 セレスピード地獄編

今から10日ほど前のこと
こ、これは・・・

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見紛うことなく、間違いなく先日出庫した147GTAセレスピード
思えばこの型何度か入庫していますが、すべてレッカーでの入庫。自走で来たことがないという・・・

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確実に直って出庫したハズなのにどうして?
詳しいハナシはコチラhttp://messiah208.cocolog-nifty.com/blog/2019/01/147-2-a9ef.html

再びセレスピードのトラブルで帰って来てしまいました。

がっくし・・・

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画像のプロパティには2月10日の午後1時半とあります。

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完治したと思いきや、別のトラブルが隠れていたようです。さすがセレスピード

ところが! このレッカー車からは自力で降りれるなど僕のところに来たときはすでに何でもなく動いていました。

そこからが長かった・・・・

寒い朝、いきなり圧力を測ると最低が36.94

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しかし、リレーがオンになってポンプが回っても48から9まで上がらず、しかも油圧の低下が早く、これくらいの圧力で耐えるのが難しそうです。
とはいえ寒い日の朝だし、フルードも硬いだろうし?

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まあ、薄々、原因は気が付いていましたが、状況証拠だけではちょっと心配。
やはり物証を押さえないと。

毎日、通勤やEくんの所に行く毎日。しかし、一向に調子悪くなってくれません。
走り出せば猛然とダッシュし、いかなるシフトチェンジにも迅速に応えてくれる素晴らしいフィーリング。この日も絶好調。

迎えた18日。意を決して、さらに遠くへ大した用事もないのに出かけます。

おそらく世界で一番おいしいであろういちご大福を販売する、日高市の「栗こま娘本舗 亀屋」さんに2月の前半から2週間だけ限定で販売するモーモーミルクいちご大福を買いに出かけることにしました。しかもわざわざ混んでる時間を目指して 

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ここのいちご大福、おいしいのにさらに限定品はとんでもなくうまいのです。たぶん銀河一おいしいです。

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足を伸ばして買いに行く価値ありますぜ。
http://kurikomamusume.com/

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まるで、調子悪くならないので、さらにおじいちゃんメカニックの野島さんちにも顔を出して
これから渋滞を体験します。
最近、何かと話題のメッツアビレッジの前は、なぜかいつも渋滞します。そこにとっこんで行くのです

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時間もいいでしょ?

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それでもダメで、あちこち走ります。

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ちょうどユーザーの方からメーrをいただいたその時。
それは突然やってきます。

ピーッ! 

おーっ! やった、やったー。[E:scissors]

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ついにしっぽを掴みました。
ポンプに圧力が全くかかりません。

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当然、故障信号も入力されています。アクティブテストから強制的にポンプリレーを動かしますが全く動きません。いやーこれはうれしい。2時間以上もドライブした甲斐がありました!

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いやあ、良かった良かった・・・ってどうやって帰ろば良いのやら・・・・


Eくんの助けもあり、どうにか帰れて、ホッと一息。

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しかし恐怖の次々攻撃ですねえ。恐るべしセレスピード

posted by admin at 00:44| Comment(4) | TrackBack(0) | アルファロメオ147