2021年10月18日

テージスのパワーウインドウ修理

別件で預かっている際に、リアウインドウを開け閉めしたときにかちゃかちゃかちゃと嫌な音を立てながら下がって行ったドアガラス
もうその後は2度と動く事はありませんでした


典型的なパワーウインドウレギュレーターの破損です
ところが国内に部品がないので、これも取り寄せました

ではテージスのリアドアの交換手順を説明いたします
このクルマも例に漏れず内装がかなり浮き始めています。

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ボルトはグリップ

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エスカッション下にあります

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グリップのカバーは強烈に硬く勘合されているので、根性が必要です。
しかも壊したら高官部品はありませんので、注意深く作業することが必要です

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上下にボルトがあります

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例のリブCVボルトです。トルクスでもどうにか外れますが、ボルトをいためる原因なので、なるべく専用の工具を使いましょう





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エスカションの下側のゴムグロメットを取ると5mmのヘックスもあります
こういう手順を詳しく書くのを嫌がる方もおりますが、特に販売店なんかの多くは、自分ではクルマを触らない人の方がはるかに多いので、知ってもらいたいのです。自動車を整備する大変さ、また自分で修理する楽しみを。

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ボルトを外したらあとはクリップを外す作業です

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専用の工具と言ってもKTCなんかのが良いと思います。これでうまく引き剥がしていきます。
くれぐれも言っておきますが、換えの部品がほとんど手に入らない車種なので作業は気をつけて行ってください

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内装には多くのハーネスが通っています。丁寧にコネクターをはずしていきます

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ドアハンドルのリンケージはプラスチックでガタやコトコト音を出さないような工夫が見られます。
さすが高級車

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ウオータープルーフシールはもちろん部品がありませんから丁寧に切り離していきます。

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うまく切り取りました。再利用が前提なので大事にとっておきます

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ドアシェルがあらわになりました

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ウインドウレギュレーターを止めているナットが下側2個

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モーター3個

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上1つ

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そして何より象徴的なのがこのウインドウレギュレーターとガラスを止めている部分です。
ガラス側の凸部分がレギュレーター側の凹にがちっと合わさってボルトを止めます。
殆どのアルファはガラスの穴に、U字条のプラスチックのフックが嵌ったり、レギュレーターから生えているABSかデルリンで出来た棒を穴に差し込んでクリップで留める方法です
1箇所だけでガラスを止めるので、ランチャンネルが痩せると、ガラスのスラスト方向にガタが出て、ガラスがハスに上がるようになり、負荷が大きくかかるようになり、レギュレーターが砕けるのです

しかし、この方法だと左右のガタが少なくなり、結果レギュレーターが長持ちするのです
さすが高級車


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ガラスが落ちてこないようにして作業します

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レギュレーターが外れました

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ワイヤーを引っ掛ける部分が砕けてワイヤーが外れました

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このワイヤーです。大変よく出来ています。

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新旧、レギュレーターの交代です


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新しいレギュレーターにはおまじないのグリスを塗ったくります


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ボルトはぴったり合います。

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一度接続して動きを見て、問題なければ組み付けです

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ウオータープルーフシールははがれてこないようにブチルテープを1周させてしっかり接着しましょう

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ドアトリムにはこのシムを忘れずに

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こんなところにまで静粛性に気を配っているのですね。さすが高級車

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さて、これ見て作業したあなた!
なんかください(爆)

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2021年09月03日

名門再び...

ランチア復活なるか??


マルキオンネ氏の亡き後、ランチアの命運が再び取沙汰されているようですね

今、プジョーやシトロエンにも大型セダンはないので、ランチアのバッジでぜひ、セダン作ってもらいたいなあ。
でも、売れないのはわかりきっているものなあ

このSUVしか売れない時代....


今、カッパ愛 爆発中....
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2021年08月18日

あのクルマが再び....

みなさん、お盆って知っていますか?

僕はアンホーリーな人間なので、あまり詳しく知りませんし、何か火を焚いたりはしないのですが、ご先祖様があの世からこの世の生前を過ごした場所に戻って来る機関の事を言うようです

さて、ある日、こんなことが事があったのです

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見覚えのある後姿

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こ、これはもしや

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カッパさま

なんとお盆に2年ぶりにカッパが帰ってきました。
まさしく、僕が一生懸命整備したカッパ。

販売してしまったのを少し後悔したカッパ

その時の記事は2019年12月の14日に書かれています。


すごい事です。
また見ることができるとは....


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2021年02月26日

僕の友達のカッパ

ヨーロッパのお友達のカッパです
名前はお寿司屋さんみたいだけど、やっぱりいいなあランチアのクルマ

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なぜか日本より絵になるのですなあ

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かなりうらやましいな

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古いクルマっていいですね
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2021年02月03日

思い出のクルマ

当たり前ですが、思い出深いクルマは人それぞれ
クルマの名前を聞いて、えー?そのクルマ?なんて人もいっぱいいるとは思います。

僕がノーマークでも他にそのカテゴリーが好きな人などいっぱいいます。
RV車は、僕は全く興味ないのですが、長らく自動車業界の最も人気のカテゴリーを独走してきました。
遂に最近はSUVにその座を譲りはしましたが、相変わらずミニバンでないとダメっていう人は多いです。

カテゴリーと言う大きなくくりでなくても、車種よっても結構好みがあります。

僕は34型のセドリック グロリアが好き。

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どノーマルが良いんですよ。
いつも程度の良いのを見ちゃうんですよねー
また乗ろうかな?
これもまたデザインが好き。グロリアのグランツーリスモよりセドリックの方が好きかも

生産中止から時間も経ってだいぶマトモなのが減ってきました。
ちなみに2度所有しました。
日本車特有の静かさが好きでしたが、燃費は悪かったなあ
アルファ166より悪いイメージ。
166を乗ってしまうと、到底褒めるには程遠いサスペンション。
もうあれから何年経ってしまったのかな?

思えばハタチになったせがれが、幼稚園のサッカー教室の試合であきる野運動公園の駐車場で
競技場より低い位置にある駐車場を俯瞰して見た時に、あまりに貧相な自分の代車に嫌気がさした年に買ったから15-6年くらい前かな

今乗ったらボロいんだろうなあ

MPI発足当時は
ランチアテーマ1年→131クラウン4年→141クラウン2年→GX90マークU2年
この後、34セドリック半年→34セドリック半年→W210前期直6Eクラス1年半→50シーマ半年→W210中期V6Eクラス2年
この後はずっとアルファロメオ166 これこそが本当の自家用車です。それまでは代車か商品。

途中ランチアカッパもありましたね。

そのランチアカッパ、先日現オーナーから連絡をいただきました。
感無量です。本当に連絡ありがとうございました。

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やっぱりランチアのセダンいいなあ。

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2020年10月04日

ランチアテーマ832の修理、塗装編

最も時間と手間がかかり、最もノウハウと経験が必要なマスキング作業
特にどこまで見えて、どこまでマスキングするかは体得するまでに本当に時間がかかります。
自動車塗装を目指す若い方がもし読んでいたら、良い技術者に師事することを切に願います。

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一度完全にマスキングしたら

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ベースコートをストライプより下に塗装するためのマスキングをします。

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ストライプのマスキングはマスキングされるストライプを隠す事も重要ですが、自然なマスキングになるようテープをうまく動かしてラインを確保します

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ま、口で言うのは簡単、実際の作業は大変です。

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ベースコートを塗装したところ

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一部のマスキングをはがして、テープが入らないところをサンドペーパーを軽くかけてマスキング跡を残さないようにします

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クリアーを塗装しました。

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しっかりした肉もち感はエクスプレスプレミアムクリアーをミディアムソリッドシステムで塗装します。

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だんだん気温が下がる時期なので、クリアー塗装には細心の注意を払います。
かといって、スプレーフォームやガンさばきを崩してしまっては本末転倒です

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初年度登録が1988年なので、既に2K塗装は始まっています。今のような小さな肌ではなく
もっと大きな肌で、美しい鏡のような塗料の時代でした

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 しかし、現代のクリアーは肌が細かく、塗装するといかにも現代風になってしまうのが残念

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少しだけ肌を調整してポリシングします。

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ボディは出来上がり。きっとこれまで以上に可愛がってもらえるでしょう

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2020年10月03日

ランチアテーマ832の修理、下地編

いろんな修理でお預かり中のテーマ832
今回はボディ編

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どんなスーパーカーでも軽自動車でも、古代の車でも最新のクルマでもやることはみんな同じ。
付いている部品を分解してへこみを直して塗装するのです。
鉄のクルマはへこんでいる所にワッシャーを溶接してそれをひっぱる「引き出し板金」と呼ばれる最もポピュラーな修理方法で直します

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古いクルマになると、本来直す部分以外の部分の修理が多いです。

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現在は金属素地に予め塗布するプライマーが存在せず、パテを直付けします。現代のパテは金属素地にプライマーを使うほどのような密着不良を起こすことはなく、必要なくなったとの見方になったようです。
長く、プライマーを使ってきた人間にとってはなんとも物足りないのではありますが...

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下地の準備が整いました。

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4:1のハイビルドタイプのサフェーサー、VOCシステムフィラーを塗装します。

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ハイビルドと言っても1mm以上の幕圧をつけるほどではありません。
フェザーエッジをしっかりとって塗装します。またエッジマッピングを防ぐ意味でも用材テストを忘れずに

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65℃で20分焼いたら出してきて水研ぎ。塗装の前段階で塗装部分のしっかりした清掃を心がけます

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マスキングされていたアウターハンドル部分には、ストライプが近すぎてサフェーサーが塗装できないので、しっかり研ぎこんで段差を無くして塗装します。

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フロントバンパーを外します。またフェンダーライナーも塗装のジャマになるので外します

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テーマはライナーを外すとかなり大きなスペースができます。
僕がテーマに乗っていたときはすごくラクにタイミングベルトとカウンターシャフトベルト交換できましたが
こちらはV8です。とんでもないぎっしり加減

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塗装ブースに入りました。

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この続きは次回塗装編で
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2020年09月23日

そこに愛はあるんか?

集中連載中のテーマ832。
テーマ832とて、一度でも中古車屋の手に落ちると、ひどい扱いをされるケースが殆どです。
このクルマも今のオーナーさんの許に来るまでの9年間にはおそらく、そんな目に遭ったのだろうと思われるフシがちらほら

とかく僕らを悩ますのはその後の処理です。
フェンダーマーカーすらマスキングして塗った跡があります。

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誰がやったか知りませんが、このまま塗装するわけにはいきません。
うーん、このクルマ、すべてマスキングで塗装されています。
ドアハンドルもモールも全部全部。

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販売店や案外、普通の修理屋でも経済性を優先するあまり、マスキングで塗れと下請けの鈑金屋に出します。
鈑金屋は元受けから言われた通りの作業をします。
販売店は、ちょっとくたびれた中古車がきれいになったのだからと、正義感でいっぱいです。
自分の犯した罪深さなど微塵も感じません。そりゃあ、悪い事をしたなんて思っていなくて、良い事をしたと思っているので当然です。
クルマを知らないというのは恐ろしい事で、後々、エンドユーザーがかぶることになるのです。
いや、僕らのような塗装業者がかぶると言う方が正しいかも。

僕らの鈑金塗装業界は一般的にスキルが高い人が潜在的に多いのですが、昔からの下請け感覚が抜けず販売店やディーラー、整備工場に飼い殺しにされているところも少なくありません。
やはり、ユーザーが何を求め、どんな結果を希望しているかを知る術は、本人と話すこと以外にありません。
手間がかかれば、費用はかかる、これは当然の真理です
「安く早く丁寧に」なんて言っている修理工場は全て間違えた認識だと思います。
手作業である以上、そんな事はあり得ません。

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今回のテーマの場合、一番難しいのはこのストライプです。
832だけが持つアイデンティティで、これをむやみに新しくするのは、あまりお勧めできません。
これこそが、製造のラインオフ時に引かれていた物で、このクルマの味です。
可能な限り生かしていきたい。と言うより僕らでこういったストライプを作るのはできないかもしれません。

それは、このストライプの持つ風合いです。
よくアメリカのクルマなどでピンストライプがありますが、あれって基本的にフリーハンドだったりするんです。
このクルマのストライプも、テープではなくて塗装で線を引いているので、ひょっとしたらストライプ職人が引いたラインかもしれません。
それをおいそれと書き直してしまうとロクな結果になりません。
このように...

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ああ、おそろしい....
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2020年09月22日

愛のランチアテーマ その2

続いてフロントドアを分解します。
手順などさっぱりわかりませんが、輸入車には独特の傾向があります。
それは古いメルセデスやBMWで経験したり、旧車で経験したノウハウの応用でもあります。
イタリア車とて変わりません。
ドアのグリップを外して作業が始まります。

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らしいのがこのボルトのカバーグロメット。こんなものまで高貴に感じます。さすがフラウの仕事ですね。

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インサイドハンドルを外しますが、既にためらいキズがあるのが判ります。

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これはソケットを押し込んでやれば返しが引っ込むのですよ。

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やはりビニールのビラビラがって...下かっ! あれっ?僕一人? そら失礼しました〜

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一方外したドアトリムの裏側には

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ポルトローナフラウのシールがあります。
正真正銘のフラウの仕事なのです。

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うっすら作業員のサインまで残っています。ロマンですねえ。このサインした人、ご存命かなあ?
ジャポーネに来たことあるかなあ? まさか今ここで自分の筆跡がネットに、しかも遠く離れた日本の地で日の目を見るとは思わないだろうなあ 


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このクルマには珍しく、ドアバイザーが付いていたためにそれも外します。
両面テープがボンドのようにかっちかちに変化して取るのには数時間がかかりました。
バイザーを取るのはそれほどでもなくて、両面テープの除去が大変なのです。

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ミラーも取り外しますよ。でないとこのメッキモールが取れません。

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そして恐ろしいまでに張り付いたベルトモールもこの通り。
浸透潤滑剤をかけまくって取り外しました。

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ランチャンネルも外します。

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そしてモールが外れます。

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ドアロックのコントロールロッド。この方式はフェラーリをはじめ、マセラティ、フィアットでも見ることのできるタイプです。根本が折れやすいので、慎重に作業します。尤も、成り立ちや生産時期によっては不可抗力で折れてしまうのですが

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さあ、分解したぜ!どんどん作業を進めましょう。

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ここまでは中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」を聴きながら作業.... してません(笑)
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2020年09月21日

愛のランチアテーマ

先日よりお預かりのテーマ832、まずは車体の修理からです。
世の中には普段起こらないことが起こるようで、なんと僕の所に来る朝に、全くそんなことはしたことないのに擦ってしまったそうです。
まずはそれを修理するのです。
とはいえ古いクルマの修理は部品の脱着そのものがリスクで、壊れてしまえば後が無いのです。
猛烈なストレスとの戦いです。

自動車を塗装する場合、何度も書きましたが、よほどの事が無い限り塗装該当する部分を分解、脱着して作業するのが大前提です。
今回も誰が何と言おうと分解からスタートします。
いきなりドアトリムが無くなっていますが、緊張のあまり撮り忘れました。
とはいえ、どんな自動車もだいたい同じです。
そしてこのクルマも例に漏れず、イタリア車あるあるのビニールだらけの巻。

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分解に関係のあるビリールは気持ちよく取ってしまい、続いてウインドウ関係。
手のひらのようなパワーウインドウレギュレーターのスライダーが印象的です

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ベルトモールに手をかけますが、信じられないくらいに硬いのです。しかしよく見ると順番が逆

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先に三角窓のサッシュを外します。

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この順番は微妙ですが、三角窓から外しました。これも外すのに1時間以上かかりました。
とにかく30年分の硬さなのでしょう

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そして今度こそベルトモールを引き抜きます。

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高級車は装飾品が多く、サッシュのメッキモールも外します。これを外さないで塗装すると確実にサッシュ際からクリアーが剥がれます。剥がれるのは簡単ですが、リカバーは超大変です。それは後述します

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外した部品の数々。

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ところで、ここに至るまでプラスチックのトリム部品はいくつか壊れてしまいました。
もはやビスケット程度の強度しかないので、取り外しの際にはやむを得ないのです。
それは違うカタチでリカバーしていきます。

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念願のアウトサイドハンドルまでいきました。

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リアドアはこれにて終了。

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続きは次回。



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2020年09月02日

いにしえのV8

なかなかすごいクルマの登場です。
ランチアテーマ8.32。テーマのシリーズの中でも異色のV8、3リッターのエンジンはフェラーリ308のクアトロバルボ−レのエンジン。
しかも初期のフェーズ1。
すごい程度良いのです

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ああ、懐かしいテールデザイン。

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どーんと鎮座しているのはカバーではなくサージタンクになっています

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エンツォが存命でフェラーリのエンジンをしょったのって、これとフィアットディーノだけなのでは?

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サージタンクの下にはKEジェトロのフュエルディストリビュータが見切れています。
キャブレター→Kジェトロ→KEジェトロと進んでいきました。
日本では日産とVWの混血児、サンタナだけで、Lジェトロが主流、と言うよりLジェトロしかなかったのです。

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エンジンのリアバンクはバルクヘッドに埋もれています。

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うっへー、整備する人間に挑戦してくるクルマですねー

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そして、恐ろしいのがこの走行距離。何がすごいって14万キロのクルマを買ったのではなく、20年の所有のうちにこうなったという、努力の上に成り立つ所有感。本物のエンスーでないと成しえない自動車趣味の最高峰

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しかしアンチエイジングにも限界があります。
今回も強烈に難しいオーダーをいただいております。
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ううっ、頑張らねば!

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2020年07月05日

ランチアテージス整備その2

よくランチア/アルファなどのV6で結構ゴトゴト音が出ている原因で、エンジンマウントの不良で異音の発生している場合があります。
今回はマウントもそこそこ傷んでいたので交換に踏み切りました。
このマウントの形状は車種ごとで皆違い、結構合わないケースを目にします。特にテージスの部品の国内在庫は大変に少なく
困っている方も多いのではないかと思います

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テージスは最も最後に作られたV6エンジン搭載車で、エンジン以外の制御も複雑で
ボディコンピューターがCAN-busでいろいろ通信しているので、装備も実に多く部品点数が多いです
その分修理も大変です

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一見なんでもなさそうですが、確実に経年劣化の波が押し寄せてきているのです

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まずはボディ側から。今回これがよくなかったのです。

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昭和55年生まれのプレスも仕事します。

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すぽーんと行きました。

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続いてエンジン側。これは殆どのV6モデルがこれと同じ大きさ。

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うーん、うーん まるでう〇こをしているような気分

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このようなマシーンでおっぺすのです

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前側はいいんじゃね?と言った僕の意見をはねのけてEくんが、せっかくだから前もやったが良いよと言うので
うーん、確かにそうかもという事で急遽、前側も交換したのです。
この部品は消耗品だからやむを得ません。

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外したからには入れる作業があるわけで。
今度はブッシュを置いてブラケットを入れていきます。

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結構硬いです。硬くないとヌケちゃうから良いのです。

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途中からひっくり返して、今度はブッシュを押して行きます。

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出来上がりました。圧入した跡が残ります。最終的には300kgの力をかけて押し込みました。

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こんな作業に重宝するのがSST。
これはハスコーの物だったかな。昔はフレーム修正をするような大きな事故の修理をしていたので、足回りの損傷修理が付いて回りました。フロントハブのベアリング圧入作業は日常的で、こういったSSTは非常に重宝したものです

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また、部品を押したりするもの必要で、昔外したベアリングや大きなサイズのソケットレンチで代用したりしましたが
これがあると飛躍的に作業が楽になります。

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こんな感じで売っていますね。こりゃ安い。僕が買ったときはスタンドだけでこんな値段したような??

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いろいろ作業しましたが、やっとオーナーの元に返す日がやってきました。

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なんとも美しいセダンはMPIを後にするのでした。
ご利用いただきありがとうございました。

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ちなみにこのブッシュ。残り2個ですが在庫があります。
1個税別12000円です。業販可能です。
お問合せは、個人または業販をご希望の方も含めてこちらからどうぞ

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ちなみにこっちが今まで付いていた方です。純正だと思いますが、穴がバカ穴です。
社外のブッシュは丸穴ですが、特に問題はありませんでした。

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2020年07月04日

ランチアテージス整備その1

テージスの車検整備。
素性が大変よろしいクルマなので、故障個所は特になく。
ベーシックなメンテナンスに終始するだけです。

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ヘッドライトも既に対策済み。少々暗いのは龍の目ライトだから?
いつかこれも清掃するようかな

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アルファの一連のV6と同じく、とてつもなく作業者のやる気を削ぐロケーション

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引田天功ショーかっ!

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まずはタレ関係。

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オイルフィルターは年式がV6の最後に近ければ近いほど作業が難しくなりますなあ

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ATのフルードを交換しようと思いますが、これも恐ろしいまでに意地悪な場所にレベルゲージがあります。

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ディップスティックには温度によるレベルアジャストが書いてありますが、これが絵に書いたモチでして

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後で書きますがエンジンをかけて見ることなどできない位置にあります。

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しょうがないのでそのまま抜きます。

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マニュアルにも抜けた分だけ入れろと指示がありましたので。

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その通りに。でもそれじゃナニなので2回作業しました。

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ATFはリキモリのトップテック1200

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この辺をバラバラにするのでエンジンをかけることもできないのです。
だからあのレベルゲージは絵に書いたモチなのですね。
なんちゅー造りだ

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ATはアイシンの例のATですね。ボルボなどでもおなじみ。

一部の166でも使っていたと思います。個人的には実績の多いZFの方が良いと思うのですよ。
他のメーカーの欧州車でも、ヨーロッパ向けのクルマにはアイシンのATで、日本向けにはZFと言う仕向け地によって生産国が反対になる不思議なケースを昔は「?」を持って受け入れていましたが、159をはじめ、アイシンのATはトラブルが多く、ベアリングの異音やジャダー、ソレノイドの異常による変速不良など、今となってはナルホド的なチョイスなのかもしれません。

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下から見てもこんなに近い。
ATのフルードチェンジャーでU字型のアタッチメント使うやつがあるけど、あれとも違うしな

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エンジンオイルはおなじみMos2です。モリブデンでエンジンは喜ぶのです。

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はい、いつものヤツですね

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おなじみ3.2です。

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ブレーキフルードは親水性ですから2年ごとの交換を心がけましょう。

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次回に続きます。


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2020年06月30日

テージスのベトベト退治の場合 その3

塗装されたパネルに部品を戻して行きます

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もうべとべとしないので安心して触れます

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ビスはご覧の通り極小

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左右2セット組み立てます。組んだら各ボタンが正常に、接触することなく動くかテストします。
動きが渋いと危険な部品です。

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サイドのカバーなどを戻して行きます。ここが一番リスキーな作業です。

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なんと、この細いスイッチベゼルが入る部分はシート本体には止まっていません。ブラブラです。

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ここでシートを持ち上げてスイッチを仕込みます。この持ち上げる際にシートベルトのバックルやプレート本体でキズを付けないように気を付けないといけません。

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センターの部品が付くことによってゼンパネルが安定します。

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ここにでっかい5mmのビスが入っているからです。さっきの横側のブラブラしているとこはセンターと、文字通り手を組むように嵌合しています。フルネルソンの状態です。

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最後にシートベルトの目隠しをして出来上がり

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運転席も同じように作業します。

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シートの取り付けボルトをしっかり締めてカバーをしたら出来上がり

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助手席側も出来上がり

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どちらのシートも横のパネルまでべたべたから解放されました。
恐ろしいまでに長かった旅路ももうすぐ終わりです。

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ポルトローナフラウのシートの復権です。美しいクルマには美しい内装が似合いますね。

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次は車検に進みます。
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2020年06月29日

テージスのベトベト退治の場合 その2

取り外した部品はどうするかと言いますと
まず、スイッチ類を分解します。

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表面。

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裏面は信じられないほど小さなビスで止まっています。通常1.5mmの6角レンチが出てきそうですが、なんと1.3mmです。
ラジコンのピニオンギアに使うサイズです。滅多に見ません。

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バラバラにしたら先にこのパネルでもって塗装する色を調合します。

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調合したらあとはベトベトを剥離していきます。今回のスイッチパネルはベトベトではなかったのですが、表面が溶剤に溶けるのもあってサンドペーパーで無き物にしていきます

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画像には写っていませんが最初にプラスチックサフェーサーを入れます。
部品によっては2:1のサフェーサーを入れます

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この手の小物の塗装はどちらかと言うと設置方法に悩みます。
その固定方法を考えるのに時間がかかるのです

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これはセンター側のカバー。全く陽が当たらなくてもベトベトになるという事は温度に対して弱いのかもしれません

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これはプラスチックサフェーサーを塗装したところ

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この上からウエットオンウエットで塗装します。

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この部品、ベトベトになる上に非常にもろく、細い部分があるので、扱いは要注意です。

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塗装にはイワタのW100を使います。
主に小さな部品のサフェーサーやプラモやラジコンを塗装するのに使うガンです。

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ベースコートだけでは塗装膜強度の担保ができませんので、クリアーを入れます。
クリアーにつや消し剤を入れて軽く塗装するのです

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焼き入れは55℃ベースで参ります。

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良い感じになりました。純正部品そっくりです。

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そしてもうべっとべとになることはあり得ません。

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次は自動車に戻していくのです。
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2020年06月26日

テージスのベトベト退治の場合 その1

まー、この手の作業は1か所手を付けたらすべて負わなければならない性質のある作業です。
もうずいぶんと、長ーく時間のかかっているテージスのべとべと退治。

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この美しい高級車にふさわしくないベトベト。しかもこの色の内装なので、単にベトベトを除去しただけではうまくありません。

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事の発端は昨年12月、頼んでいた部品が来たのが、なんと遡る事12/6の記事
http://messiah6551.sblo.jp/article/186885319.html

そして部品が手に入りそうな事を見越して作業をスタートした4/7の記事。

先日の輸入した部品の中にこのテージスの大事な部品が入っていました

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そこで助手席も分解して塗装の準備をすることになりました

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分解はまあ、どちらからして行っても良いのですが、後側からまいります。ターゲットはセンターコンソール側の小さなシートカバープレート。ここもべとべとになるのです。

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後の分解が終わったら前を外します。

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下のボルトを抜いて前川だけ外して、次に横側のスイッチ付きの部分などを外します。

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どれくらいの破壊力があるかと言うと... メガトン級です。

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これは退治しないと乗ってる方の服の安全が脅かされてしまいます。


次回に続く
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2020年05月08日

イプシロンに少し味付け

もう少し見た目を何とかしたいランチアイプシロンを少し味付け

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水平三枚パネルと、日が差す方向の側面は退色していて、特にフードの退色は激しく、2トーンカラーのようになっていました
しっかりサンディングしてフードだけ塗装します。

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傷んだ下地と新しい塗装面を分ける隔壁の役目を持つ2Kノンストップフィラー。
2:1のシール性の高いプライマーサフェーサーです

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これを2層くらい塗って焼いて、研いで

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メタリックパールのオレンジ色を塗装してクリアーを入れます。

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そりゃあ、がっちり日焼けした面とは整合が取れませんが、あくまでピンチヒッターですからね

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こうしてみると、やはりY10の雰囲気を色濃く残しますね
素晴らしいデザインですね。

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泥沼にはまりませんように...
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2020年05月01日

ランチアイプシロンの新規検査

ホントは大ごとにしたくなかったイプシロン
しかし、やはりよく見ると車検には簡単には合格させてくれないクルマなのです
恐るべしイプシロン!

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ロアボールジョイントブーツの破れ。これは確認していました。
プントと一緒なので安心していました

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右も左も破れているというファクト

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車上だと分かりにくいので外して見ると

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この通り。でもこの部分だけ交換できないので、ロアアームごとの交換になります

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コロナの最中イタリアから来たロアアーム

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ぺらっぺらのブレーキパッド

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さすがにこれも交換。怖いでしょ? ぺらぺらだと

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リアのドラムが取れません、ってEくんから連絡がきまして、ホイルシリンダーが固着していると
苦労の末にドラムを取り外して見ると

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さびさびの漏れ漏れです。

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これは国内にありました

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こんな感じ。

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ちなみにドラムブレーキの仕組みは同じ時期に点検で入庫中のハイエースで見てみます
ブレーキを踏むとホイルシリンダーのピストンが飛び出てブレーキシューを押す仕組みです。
でもピストンの動きは大変な回数ですから、劣化すると両脇のゴムのシールからブレーキフルードがにじみます。
これを交換するのが世に言うカップキット交換なのです。

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エンジンオイルはおなじみMos2

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さらにエアコンが効かないのでガスを見ます。

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ガス量が不足していたので、ガスを足すことでしのぎます。

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エンジンをかけて低圧から、コンプレッサーがクラッチを繋いで圧縮したときに低圧側からガスを吸っていきます。

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とりあえず、ナンバーがついて乗れるようになったイプシロン

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ここまでくるまのにどれほどの整備をしたことか
これでも整備は一大手加減で、他にも直したいところ満載です。
しかし用途から、今回はこれでOKと踏んで引き渡します

ところでこれ、中古車として販売されていた時期があるのですが、売れてしまったら販売店はどうしていたのでしょう??
車体価格に対して諸費用が車体価格の2.5倍とか、買った後から請求したら問題になっちゃうと思うんだけどな
例えば車体40万円で、整備費用と登録費用が100万円の合計140万円ですってなったら問題にならないのかなあ?
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2020年04月07日

Release from the sticky.

すんごいカタチのランチアテージス。
斬新なんて次元を軽く凌駕してプロダクションモデルとは思えません。

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しかし、そのエレガントさを台無しにするベトベト。実にいかんですなあ。
今回はシートの下側のベゼルからそのベトベト除去をします。

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画像ではそれほどに見えないかもしれませんが、結構なベトベトさ加減です。過去に一度どちらか業者さんに除去してもらった過去があるらしいのですが、いまも結構ベトベトします。今回は根治を目指すためにシートから角ベゼルを外して作業します

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シートレールの後ろ側のボルトから外していきます。

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前はカバーのを取り外せば出てきます。

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もはやプラスチックはビスケットのように脆く儚く.... 作業者の行く手を阻みます。

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作業中にさくっと取れてしまったスイッチ。

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外している間にも次々崩れていきます。助手席側は新品が手に入りましたが、
運転席側は手に入らず、全部直すようです。

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外しましたシートベゼル。なんだか恐竜のホネの化石でも掘り出したみたい

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ベトベト過ぎて素手では触れません。サイドベゼルとセンターベゼルの嵌合部分は既に砕けて破片も足らないほどです。

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なるほど破断した断面もビスケットのリッツみたくポロポロ崩れます。

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沢口靖子もそういっておりました。


とにかくポロポロで、材料に帰ろうとしています

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なんだかスケルトンな感じのシートですが、これから作業していきますぜ

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いろいろな薬剤で溶けるのですが、今イチ、きれいに取れません。このベトベトは厄介なことに素材もさることながら除去できるベトベトとできないものがあるのが厄介で、できますとは書いていないんですよ。

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それを無理に落とそうと溶剤を使うと脆くなる、そんな変遷だったのでしょうね
でもしばらくベトベト退治に奔走しそうな予感....
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2020年04月03日

並行輸入車の困りごと

バッテリー端子から始まり、エアバッグ、シートベルト、プラグだって外して磨いて、車検へのダンジョンを駆け上がってきましたが、可能なら避けて通りたいのが光軸と言うか左側通行に合法化する作業です。
僕のカッパでも苦労しましたが、今回は外部の力を借りることにしました

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ランチアはそれほど多く触ったわけではありませんが、デルタは超簡単にフロントバンパーが外れます。
カッパもテーマもライトグリル類は簡単に外れます。テージスのグリルも簡単に外れます。
ではこの840イプシロンは?

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グリルは上4つとグリルの中に2つ。

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ヘッドライトはグリル側に2つ、サイドマーカーレンズを外した後ろに1つのボルトで止まっています

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アルファロメオも同じように簡単なら良いのになあ

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あれ?ライト外したら33のスカイラインに似てない??

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ライトは直接照射して右エルボーの出方を確認します。

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茨城のJDMという会社の商品で右エルボーを消して水平なカットライン、いやカットランを無くします。

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この商品はベストな位置を見つけるのが難しい。何度も位置を探してテストします。
でも、本来ならライトテスターを使わないとわかりませんが、まあ、だいたいで

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あとはロアボールジョイントのブーツ破れのためのロアアーム交換を残すのみです。
行くぜ車検、取るぜナンバー
最期のダンジョンまであと少し
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2020年03月28日

イタリアからの風

840イプシロン。あり得ないデザインのコンパクトカー
でもイプシロンにも環境対策の波に翻弄されて、最終型は結構いろいろ違います。
それでも車検の取得に向けて歩き始めたので、合法になるように部品集め

このクルマの内容については

プントと同じシャシでその他もいろいろ同じかと思いきや、かなり違いました
まず、問題のエアバッグ。今や、エアバッグの警告灯が点灯していたら車検に通りません。
まずはこれを手当てすることが問題でした。
エアバッグのコントロールユニットは専用で、プントともアルファとも違います。
結局ebayで見たらイタリアに新品がありました。しかも最後の1個。
先のブログにも書きましたが、本来このクルマは生かすつもりはなく、前期の部品取りで買ったので新品など必要なく、中古で買おうと思っていたのですが、端からオファーを出しても返信はありませんでした。

そりゃ当時、イタリアで感染者が急増して緊急事態宣言が出されたどころか外出禁止令が出た直後です
無理もない状況。そもそもイタリアの人は日本人並みに英語ができる人が少なく、英語ができる人がいるとかなりラッキーなのです。
中古は全滅だったので最後にebayで新品を売っている人に、注文したら投函までどれくらいからかかりますか?ってオファーを出しましたら、すぐに出せるよ と返信が返ってきたではありませんか!
少し心配しましたが、藁にもすがる思いで注文すると、ebayでは爆発物を含む危険な商品の販売をサポートすることはできません。とウオーニングが出ました。
その旨を伝えると、ebayのシステムだから仕方ないよ とつれない返事
諦めるわけにはいかないので、出品者にエアバッグの文字を消すか、商品の名前を変えるかしてくれと頼んだら
OK、やってみると、付き合ってくれました

結果、上手く購入できました!
3/17の夜中に注文して3/26には来ました。
速いぞフェデックス

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ランチア箱を開けると

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しっかり梱包されています

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これだよこれ!! ちなみにe-perで見ると3種類のユニットが出ます。それは現物を外して部品番号を確認してからの発注しないと危険なのです

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ちなみにやはり同じころに発注したロアアームセットも来ました

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イタリアは大混乱と毎日のように伝えていた時のものです。どうも日本のメディアって怪しいんだよなあ。
メディア全体がワイドショー化しているというか、ゴシップ番組化しているというか
まあ、最近はバラエティでヤラセをやっていると番組が打ち切られたり、謝罪したりするハメになるコンプラ社会なので、ニュースがバラエティ化しとる?

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さっそく作業しましょう

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アルミケースですが、ボディアースが重要なのでしっかりくっつけます。

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コントロールユニットのエラーが消えましたよ!!
続いてシートベルト
ちなみにスクイブ(Squib)とは小さな火薬や爆竹の意味。

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キッキングプレートを外して、クオータートリムを外してシートベルトASSYを外します。

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このシートベルトのバックルは例外なくひびが入ります。本当にどんなものでも
粉々にはならないのですが、おせんべいみたくなります

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取りはずしたシートベルトASSY。長い筒の中が火薬なのかな?

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 手持ちの147のシートベルトと比べるとコネクターと幅は同じなのに、奥行きが違って付きません

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それでも根性の魔改造で...
消せましたよ。完全に
これでエアバッグはできました

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よーしちゃくちゃくとできてきました。
次はヘッドライトとロアアームじゃき!

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おっとボンネットも塗装するの
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2020年03月07日

成約御礼ランチアイプシロン

ランチアイプシロンの成約をいただきました。
と言ってもぼちぼちイレギュラーな内容で、本来このクルマは部品として使われる運命のクルマだったのですが、到底大きい修理ができる状況にないので、とりあえず車検取って乗っていましょうと、僕が進言したのです。

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素晴らしいを通り越したデザイン。次元が違います。デザインする方もデザインする方で、それを商品化する方もする方ですな
決してツートンのクルマではありません。

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真ん中のプレスライン! なんと弓形に曲がっています。それなのにサイドウインドウがまっすぐ直線的に伸びて必然的にクオーターパネルがすごい造形になってしまいます。

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簡単に登録まで行くかと思われたのですが、そこはランチア、簡単になんて全く行きませんよ(笑)
見通しが甘い僕がいけなかった

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まずはEくんから電話でロアボールジョイントブーツが破れているよと連絡をもらい、フィアット系は大半がロアアーム交換になります。国産車のようにブーツやロアボールジョイントだけでは出ないのです。

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続いてバッテリー。端子が完全に死んでいて

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なんと壊れた端子が長い建築用のビスで無理やりバッテリーにビス付けで止まっていました。(笑)
これを売ろうとしていたお店ってすげえな...
このあたりはほいほい交換。
ちなみに端子だけでは部品で出ないので、このヒューズボックスごと買うのです。2万円強です。くわばらくわばら

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さてお次はエアバッグ。このクルマは2000年以降の後期型。ヨーロッパの規制対応車なので通常のEOBDソケット付きです。
すなわちエンジン制御も、お得意のME7.3.1

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ソケットは近代のフィアット車と同じ場所にあります。ここに接続して
エアバッグを診断します。

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2F-2P-lを見ます。

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運転席のシートベルトとコントロールユニットが悪いようです

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とりあえず消してみましょう。僕はバッテリーの端子がめちゃくちゃだったので、それが原因かと考えていたのですが?

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ははは、消えねえでやんの。さすがのランチア。そう簡単に僕を許してくれません。
まあ、ここは今度書きましょう

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続いてなかなか面白いのがテールランプ。ライトをつけてバックすると何故かリアフォグまで点灯してしまいます。
さっそく取り外してみてみると
リバースに入れると、よく見てください。ウインカーまでうっすら勝手に点灯しています

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そのまま放置するとリバースランプが暗くなってウインカーが明るくなってきました

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ウインカーのタマを抜くとなんと、バックフォグとストップランプが点灯しました。わははは、なんじゃこりゃ

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こんな場合はまず、タマを全て新品に入れ替えて様子を見ます。

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イタリア車はドイツ車と違って国産車と同じピン位置のバルブを使うので助かりますが
最近はこういったフィラメントを使った電球がどんどん生産中止になっています。
21Wとかはまず問題はありませんが、166のポジションバルブのようなハロゲン球のちっさいのはどんどん製造廃止になっています

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バルブボードの後ろにはワット数が書いてありますから取説も何もないクルマには本当に助かります

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電球を換えても改善しないので、コネクターを研磨して通電促進剤を吹きかけてばっちり元に戻りました。

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でバルブが一件落着と思ったらバルブーボードが戻りません。穴にバルブが入らないのです。
これっていろいろなヨーロッパ車でよく見るトラブルです。

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よく見ると溶けて変形しているのです。抜くときはどうにか抜けましたが、場合によってはバルブを割って出すか、少し面倒です。以前マセラティでも同じような問い合わせもらったことがあったなあ。メルセデスのW210でもよく経験があります。

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ベルトサンダーで少し大きめに削っておおおきます。クモや多少の虫の出入りはあるかもしれませんが、バルブが抜けなくなるよりマシです。
お がおおお..おおいいんだな

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どうですか〜 お客さ〜ん

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こいつはとんだネタの宝庫ですね。恐るべし初代イプシロン。
まだまだ続きます。

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いくぜ車検、取るぜナンバー。
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2019年12月14日

さよならランチアカッパ

ああ、ついに手放してしまった。僕の、MPIのスピリット、ランチアカッパ
USSで業販してしまいました。
ここにいたるまでどれほどの時間と手間と部品とお金をつぎ込んだことか。

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もう手に入れて10年のランチアカッパ。ウチに来た時の画像が無いのが残念ですが、それはひどい状態でした。
でも一念発起で商品化して、いや商品化というより自分の為にレストアしたクルマでした。

全く尽きることのない整備の必要な部分。でもこれでもかと言わんばかりに技術、物量、知識を惜しみなくつぎ込んで乗っていました
全くアルファの166とは味付けの違うV6とZFのAT

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ゆったりと座れるポルトローナフラウのレザーシート。特にリアのシートの乗り心地は何者にも代えがたい極上のクッション
しかし、そんな夢見心地を吹き飛ばすリアサスのスタビからの異音も愛嬌たっぷり

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何よりMPIのプライドを支え続けたランチアのオーナメント
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じゃ、なんで手放したか? 

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なんでだろうなあ? 今回はこれでよかったのか、今もずーっと考え中なんですよ。
ま、後悔してももう戻ってきませんけど...

また、そのうち違うランチア買いたいな。
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2019年11月01日

カッパのお皿をきれいにします

カッパも直してgooネットに載せねばなりません。
ま、到底売る気はないのです、と言うより売れそうにないといった方が正しいか

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先日サフェを吹くまでは記事に書きましたから、今回は完成まで
調子の悪かったアウターハンドルもついでに修理します。

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アウターハンドルはドアを開ける為に引くと、元に戻らず、知らない人が乗って、ドアをバタンと閉めたつもりでも、がばっと何のためらいもなく開いてしまうのです。危ない事この上ない

そもそも上級セダンの名折れです。

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もう何度となくあちこち塗っていますから塗装のデータはあります。ありますから色合わせなんてしない。便利〜

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以前誰かがドアのサッシュの真ん中位でぼかしていたので、サッシュも全体的にベースコートを入れます。

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クリアーも塗りまして

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出来上がりとなるのです。

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メタリックの目もキマっています

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クリアーも平滑でいい感じ

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でもね、さすがに怖くて水切りモール以外は外せなかった。もう壊したら国内には絶対に部品ないし。
特に細いメッキモールはどのようにして止まっているかもわからないし、調べようにもプラスチックのように固くなってしまい、触るだに危険なカンジ

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まあ、それでも一生懸命やりました。

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このクルマねえ、実車はすごく素敵なのですが、写真に撮るとすっげえ、素敵に見えないんですよねえ。テーマもぱっと見はプリメーラにそっくりだったものなあ

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良しこれで商品化も終盤

 

もう、どれくらいのパネル塗ったか覚えていないくらい。
たぶん、左のドア2枚を残して後は全部塗ったんじゃないかな?

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いやあ、かっこいいじゃありませんか!

 

近いうちにgooネットにアップしよっと

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2019年10月25日

かわいそうなカッパくん

僕の不注意でこきついてしまったランチアカッパ。
MPIは鈑金屋ですから直すのはワケないですが、往々にして、この手のクルマはかなり大事にされる傾向が強く、アルファやルノーなどぶつかって修理することは滅多にありません。だからしょっちゅうアルファやルノーの記事は書きますが、そのくせ鈑金したりするのは商品を除いて、国産車も結構多いのです。ま、どーでもいい話でしたが

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gooネットに真っ先に載せようと思っていた矢先だったので、残念至極
だからちゃっちゃと直します、ちゃっちゃと。

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まずはひっぱる道具を準備して

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軽く引っ張りたい場所をマーキングします。

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ワッシャーを溶着させてスライドハンマーで引き出すのです。

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ハンマリングも含めて、これぐらいの大きさまで塗装を剥いてでパテを塗ります

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フェザーエッジを拡大すると、おそらく素地の上に亜鉛のメッキ層か電着。の層それからプライマー層、サフェーサー層、ベースコート層、クリアー層と続いているようです。なんとなくですですが、このクルマ、新車ラインでは手塗りではないかと思ったりするんですよね。電着で緑っぽい下地の後、さらに白っぽいサフェーサー入れるかなあ? 

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パテつけて焼きます。

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Eくんと156のサス交換作業して帰ってきたらサフェーサーになっていました。
次回、塗装かな?

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がんばれカッパくん、いや頑張るのは僕だわ

 

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2019年10月02日

カッパが大変

ああ、自ら仕事を作ってしまった...

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僕のカッパ。考え事しながら自宅のガレージに入れる際に、あやめてしまいました。

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自宅のガレージですからいいようがない。

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垂直なコンクリの壁だけあって、キズ後端がすぱっと終わっています。

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軽くキズを消して

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作業までは時間がありますので、目立たないようにしますが、かなり歪みが出ています。
恥ずかしやら悔しいやら。

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アルファ166とパチリ。
あと少しで出来上がるのにまた、少し前に戻って塗装からとは 

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ランチアまだまだ作業が必要だなあ
自ら仕事を作ってしまいました。

 

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2019年09月20日

kappaのオイル

遂にというかやっとというかナンバーが2年ぶりについたランチアカッパ。

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順番がちょっと変わってしまいましたが、車検の点検整備の図

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ランチアのカバーですが、中身はアルファのBusso V6。
同じボア、ストロークでスポーツからセダンにまで載る便利なエンジン。
マッピングはさすがにおとなしく走るようにプログラムされているでしょうが

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前回重整備しいるので、今回は恐ろしくライトなメニューで車検を通します。

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ブーツ類も問題なければタレ関係だけ交換します。

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まあ、このV6ですから例に漏れずオイルフィルターを交換する際には周りが全部油だらけになってしまうのです。
スゴイ良くないと思うのですが、メーカーも知ってて、オイルが直撃するエンジンマウントのところにはベロみたいな、オイルをまとめるスロープが付いています。

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あ、いっけね、少し短いってことはGTA用じゃね?

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このブレーキのリザーバーの脇のホースが鬼門で、ここからエア抜きするのですが、プラスチックのブリーダーがみんなぼっきり折れてしまうのです。

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今回はリキモリの次世代を担うとウワサのモリゲン5W-40。僕が好んで使うMos2 10W-40の倍近い値段ですが、これがまたとてつもなく良いのです。相当、ノイズが小さくなって、エンジンがどこかトルクフルに感じます。
アルファのエンジンにはよさそうです。次回交換の際に、予算がある方はお勧めいたします。

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しかし、昔のスライムみたいな色。カッパはお皿に水が無くなると大問題ですが、Kappaには極上オイルを入れます。

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意外に少しくたびれたエンジンに効果あるかもしれません

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まー でもなんだ、整備したいところ万歳。

オルタネーターは以前から発電量に問題がある、というより違う車種のが付いている可能性大
つい最近はコンプレッサーから音が出るようになってきた。なんでだろー。
右Fドアのアウターハンドルが戻らなくて、知らない人が乗ると走行中に開いちゃう・・・
トランクのロックが機能不全で、カギで操作するか、一人がオープナーボタンを押して、もう一人がトランクを持ち上げるようにしないと開かない。
エンジンマウントの奥側がよくないみたい。リアのスタビブッシュも良くない。

テーマの時を思い出すなあ。今のノウハウやスキルがあればどうってことなかったのになあ。 

 

 

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2019年09月17日

絶滅危惧種1類のクルマ

なんと、なんと
surprise surprise!

日本にそんなに残っていないであろうカッパが並んで撮影に成功。

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そして僕のカッパにもナンバーが付きました。車検を取ったのですねえ。

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で、僕のカッパと違うのはどこでしょうか?

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マニアックなクイズです。よほど詳しい人でないとわかんなーい。
ニセ仮面ライダーのようです

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しかも彼のカッパは5気筒20V

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しかも5スピードマニュアル

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もう何もかもそっくり。同じクルマだ、当たり前か

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カッパ記念日なのでした。

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しかし5速はいいなあ。すげえ、レスポンスいいし。
僕のカッパは直すところ山積。 

さあて、僕のはどこまで乗れるかなあ?

 

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2019年08月31日

ランチアのセダンに乗りませんか?

ランチアについてあまり詳しく考えたことはありませんでしたが、少なくとも今現在の置かれている状況を考えると、決して厚遇とは言えない状態です。と言うよりむしろ、風前の灯のような状態なのかもしれません。

そんな事 微塵も感じさせない96年頃に僕は、2年落ち18000kmのテーマターボ16Vを買いました。
デルタは既にラリーシーンから遠ざかっていましたが、ランチア人気はまだまだあったと思います。

当時テーマは2L NA、ターボ、V6、8.32、ワゴンとあり、他にデドラも2Lとターボ、プリズマもありました。
ここからなぜ、カッパだけになってしまった背景は知る由もありませんが、その後さらにテージスとなり、今日の体たらくがあります。

もはや絶滅危惧種になってしまい、しかも不人気極まりない4ドアセダン。輸入元だったマツダ、オートザムは本体の経済状態が悪くなり、防戦一方に。当然のようにカッパ継続販売することなどありえなくて正規車は潰えてしまいました

その後はガレーヂ伊太利亜で並行車が入れられた感じですが、正規輸入ではないので、数など知れたもんです。

しかしそんな希少なセダンですが、ウチにあるカッパもデルタ以降の最後期のオリジナルランチア。
もはや何台生息しているかも全くわからないカッパに乗ってみませんか?
あなたがこの車種のファイナルフロンティアになるかもしれません

どの角度で撮影すれば良いのかわかりません

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このデザインは実車を見ないと、なんか国籍不明なクルマです

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個人的には最も好きなリアビュー 

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フラウ社製シートに座る人を待っています

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ライトはHIDに換装しました。

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車検の問題もありません。

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いつか、全くカブる事のないクルマに乗りたいと思えばこれです。
未だかつて すれ違ったことはありません。

 

 

 

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2019年08月29日

そこがダメだよイタリア車

ずっと作業中のランチア、どうしてもライト無いに水が入るので再度カラ割りしてシーリングです

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やっぱり、ヘンに手加減してネットで買った専用シーラーがダメでした。そこで今回は手加減なしの

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シーカーフレックス221、ウレタン系シーラー。強力な接着力を発揮します。協力に接着するということは、もう後戻りはできないことになりますが・・・

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接着後に思わぬトラブル。なんと持っていたところが穴が開いてしまいました
特に何をしたわけではなく、持っていたらズボっと

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なんだかこの穴の周辺も何ともやわらか。これ、ヘッドライトだよなあ?と思いつつ

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 なんか、手の中でポロポロ粉になっていきます。変質してきたようです。
なんだかあまり経験がないことですよ。こんな事あり得ますの?

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履かなくポロポロと原材料に戻っていきます。

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PP-GF30という素材からできているようです。よく使われるPPは
調べているとこのPP-GF30という材料は、一般的なPP(ポリプロピレン)にガラス繊維を30%混ぜた材料だそうで、耐衝撃性に優れ、強度が高いそうです。しかし日本の夏がイケナイのか、はたまた別な原因があるのか、到底強度などとは程遠い位置にある状態です。
浅草名物のらくがんみたいな感じとでも言いましょうか

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こういうところがランチアの、ひいてはイタリア車の良くないところですねえ。他の国のクルマではありえません。
ちょうど20年くらい前のフェラーリのバンパーとかに材質が似ています。
接着材などを駆使して、なんとかやり過ごしましょう

 

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2019年08月22日

嗚呼、今日もランチアのエクゾーストがこだまする

もういい加減、長らく懸案だったランチアカッパのヘッドライトにケリがつきました

並行輸入車のカッパは前回の車検ではまだ上向きのライトでの検査だったので、大した問題にはならなかったのですが、この4年間のうちにすれ違い(下向き)灯での検査が施工されてしまい、果たしてどうするか考えあぐねていました

今年の中頃から順次、復活整備が行われ着々と僕の心を満たしてくれる状況になりつつあったのですが、その希望を打ち壊したのがヘッドライト問題でした。ここまでは下記をご覧ください。

ランチアの整備

ひょっとしたら車検に合格できるのではないかと、一縷の望みを賭け6月12日に所沢陸運局近くの荒田商事で、ライトのカットオフラインを確認したら、やはり、右エルボーが出ていました。これではたぶんダメだろうと・・・
打ち砕かれた僕の想いは、この日から本当に苦悩の道でした

僕一人盛り上がるカッパですが、ここまで来たらとことんやってやるわ!と一念発起

古いランチアの記事

スタートは2012年ごろに手に入れて、2013年から修理し始めますが、本格的に修理が行われたのは2015年です。
最初MPIに来たときはボロボロでした。
効かないエアコン、ゴトゴトうるさい足回り、すべてのドアロックが壊れて、ルーフライニングは垂れ下がり乗車した人間の髪を撫でます
これが価格応談で出ていましたから、おそらく最後は売る気はなかったのでしょう?
おそらく、中古車情報を見ていていまだに数台のカッパがありますが、たぶんまともなものはほとんどないでしょう

でも一生懸命いろいろ直してナンバーが付いたのは2015年の秋でした。
まあ、納得いくにはかなり遠いですが、なにしろ、到底売れないランチアのセダンですからあまり極端なことはできませんからねえ

でも15年から約2年間乗りました。しかし、不慮の事故でリア周りを壊して、再び長い眠りになってしまいました。
そして今年、2019年に再びやる気が起こり復活させることにしました。

まあ、そこで上の話に戻るのですが、なんとか根性で解決しました

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右側通行のものを左側通行できるようにするにはこのエルボーを消して平らにしなければならないのです

あまりの苦難に具体的にどうしたかは書けませんし、書いたところでたぶんできないと思います。
プロジェクターは割と簡単な加工で右左をコンバートできるようですが、カッパはガラスのレンズにカットパターンがあるのでどうにもできません

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この部分に光を当てないようにすればいいのですが、言うは簡単やるのは大変で、試行錯誤の連続でした

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しかし足掛け3か月かけた成果を試す時がきたのです。

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ライトは必ず光軸調整ネジが動くことを確認して、給油などでスムーズに動かないといけません。

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ありがちなパターンで、オレンジ色のバルブも剥がれてくると検査に合格できません。

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もう、コネクターのストッパーはおせんべいのようにパキパキ割れますので、できるだけ交換したいものです。

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さて出来たら予備検査屋さんの荒田さんちに向かいます

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結果は上々です。右上がりにはなりますが、平なのが判ります。カットオフラインが無いのです。
これであれば車検に合格できます。厳密にはロービームはダメで、ハイビームで合格するパターン。

ちなみにHIDを使っているために線がぼけますし、ライトテスターが迷って一番明るい所を見つけられないでいる状態です。
ハロゲンのライト車にHIDなどを入れるとこのように焦点が定まらなくなるのです。

今回の目的はライトのエルボーが無くなっているのを確認することが目的だったのでこれでよしとします。

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ちなみにハイビームはこのようになり、枠の中に焦点が合うように調整すれば検査に合格できます。

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こんどこそ恒久的にライトでは問題が起きないでしょう。
商品にできてきました。

まあ、欲しい人はなかなかいないでしょうが、僕にとってはかわいい1台です。
商品ですが。 今のところ85万円ぜんごを予定しています。

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2019年07月12日

ここがダメだよ並行輸入車

僕はずっと、並行輸入車はすべてヘッドライトを左側通行用に交換して、日本で登録していたと本当に、ずっと思って生きてきました。
実は薄々気が付いてはいましたが.... まさかそんなことはないだろうと自分に言い聞かせて、一部のあくどい並行輸入業者はあっても、善良な業者だっていくらでもいるし、と思い続けてきました、ロービーム検査になるまでは。

でももう、そんなクルマなど一台もないことに気が付いてしまったのです。オーストラリアやイギリスなど同じ左側通行の自動車でない限り、だれもヘッドライトを交換することなどしないのです。

となると困ってしまうのは、車検を行う末端の整備事業者ですよ。売った側は そんなの知らんで済みますから良いですが、僕らはそうはいきません。

ここに二つのヘッドライトがあります。166用で、右は並行輸入された後期、左はディーラー物の前期です。

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 ロービームの配線を見つけ出して点灯させます。

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ちょっぴり危ないですが、こんな大胆な配線。配線は軽い熱を持つ程度です。

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見えますでしょうか? ライトの照らし方が左上がりです。

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ちょっと上下を変えて、それでも左上がりなのが見えます。これを左エルボーと言います。

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並行のライトを点灯させます。

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見事な右上がりです。誰がどう見ても右エルボーが出ています。これだと車検に通りません。左側通行用にして検査を受けてくださいと門前払いされます。いや検査しないとだめなら門前ではないか

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数年前に法令が変わるまで車検はすべてハイビーム検査だったわけで、 ハイビームに左側も右側もないのでそのまますり抜けてきたのです。
しかし、今や多くのクルマがロービーム検査になったおかげで、困ってしまうことになったのです。
平成10年より前のクルマは従来通りハイビームの検査なので右側通行用でも通る可能性が高いですが

で、ライトレンズには右側通行用をなんとなく示すような→があります。

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まあ、前期にもあるのですが(爆)どこか左を示す矢印が力強いような?

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左側通行用のライトは左側をより先まで照らす仕組みなのに対して、右側通行用は対向車線側を先まで照らすので、なんだか暗く感じるのです。当然、対向車を照らすので対向車はまぶしく幻惑します。

では、そもそも左側通行用が存在していないこのモデルなどどーなってしまうのでしょ??

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うーん、次回に続く

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2019年05月17日

ランチア カッパの整備 其の二

全国3千万のランチアファンの皆さま、お待たせいたしました。
ここ戦いのワンダーランド、MPIにて早くも戦いの火ぶたが切って落とされようとしています

この記事でちょうど100号です。
でも代わり映えしない内容だな
今日は長い間懸案だったコンビネーションスイッチの交換です

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上下のコラムカバーを取り外して

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新品に交換します。これもまたレアな商品でありまして、イタリア本国でないと手に入らないかなあ?
もう戻らないスイッチともさようなら

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166なんかより機能が少ないので、コネクターも少ないので交換がラクです

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新しいスイッチを戻して組んでいきます

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ゴムのじゃばらもキレイになりました

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続いてインテークパイプの交換。何かをしようとしてチェーンで釣ったら引っかかったのかチューブが曲がっています。
それゆえストレスがかかりゴムのチューブ部分がバリッと破れちゃった

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作業していたらなんとガソリン漏れを発見。
166の中期以降はフィッティングなので、あまり漏れはありませんが
166前期より前のV6はみんなホース+バンドのパターンが多く漏れるケースが多いです。
車両火災の原因になりますからニオイがしたら点検すべきです

特に暑いシーズンが来ると圧力が上がって脆弱な部分から漏れやすくなりますから注意が必要です。

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これは手持ちの中古部品で対応できました

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残るラスボスはこれ。電子制御サスを普通の機械式サスに変えてしまったので、サスペンションの故障を訴えます。
これだけなら無視して乗っていられるのですが、

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このcheckランプが点灯してしまうと車検に通りません。
4年前にはそんな項目もロービーム検査もありませんでしたからね

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これが解決すれば登録です・・・と、思ったら

今日、ドアロックが壊れて運転席が開かない! なんだかあっちこちが壊れていくクルマだなあ
やっぱり中古部品を多く使ったのが敗因か

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2019年05月16日

ランチア カッパの整備 其の一

地上に降りた河童、いやカッパ。リニューアルしたい部品を交換中

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リアゲートショックは純正品。意外なことにトランクが重いせいか、思ったほど交換した恩恵を感じず

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続いてはメッキの大物

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超レアアイテム。もう2度とは手に入らぬであろうヴィンテージパーツ。
メッキのヒビヒビともさようなら。

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今日から後光が差すような立派なグリルでこんにちは

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もーちろん、古いオーナメントです。

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もう永久にリニューアルされることはないだろうなあ・・・

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こいつは宿題。だれだパイプにワイヤーかけたの!

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エンジンサスペンションもばっちり切れていますので交換

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まー、これもお約束ですわいねえ

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こういう出荷ラベル意外に困ります。
面白いのが交換してあるであろうほとんどのクルマのこの部品に ラベルが付きっぱなしなのです。

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はがすのはシンナーをしみこませて

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つるーんとはがします

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くたびれたマウントもさようなら

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おっと まだここにもくたびれたヤツが

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プレスで押し出して

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むにむにむに〜

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スポンと抜けて、こんな感じ

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そこに新品のブッシュを打ち込みます

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あたたたたた〜っ!

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よーしこれでOK

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これもなかなか重要な部品です。カコカコ音が出るようになったりします。

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もーいよいよ乗って帰っちゃおうかな

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やっぱりランチアのセダン良いですよ。

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ちなみにこれも車検取って乗るとか言っていますが、れっきとした商品ですからね
気になる人はHPからメールくださいーい

 

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2019年05月13日

ランチア再び

 代車の軽自動車ばかり乗っているのも心が荒みます
もうそろそろあのクルマを蘇らせて僕もクルマに自分の好きなクルマに乗りたいのです
整備する人間でも根底にあるのはクルマ好きですし、何より軽自動車で複数人数載せて出かけるのは辛いです

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気が付けば2年ここに放置してしまいました。
すごいポンコツ感。ホコリの量がすごい

しかし1年2年がが早いなあ

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エアではらったホコリのすごい事ったら、地球を離れる時の宇宙戦艦ヤマトみたい。

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空いたセレットには分解しかけの後期166。ま、部品なんですけどね

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軽く洗えばこの通り。コスモクリーナーで汚れを除去してもらって地球に緑が復活したのです
エンジンだってバッテリーをつないで一発始動ですよ

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名門ランチアの復活・・・・と言いたいところですが、本家の体たらくは皆さんご存知の通り

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本当に久しぶりのお外で洗車

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さて、また部品がいっぱい来ていますから、順次アップデートしていきます

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向こう側の166とカッパ。同じ632と言うボディカラーなんです

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久しぶりの登場に僕もわくわく(笑)
さてがんばって登録しますぜ

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