2021年05月16日

アウディRS6のシガーソケット...A

RS6の続き。
電気デバイス満載のこのクルマ、なんでシガー12Vが来ないのかがさっぱりわかりません
そもそも、配線図はおろか、マニュアルも満足にありません。いくらなんでも何もなければ、さっぱりわかりません

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ただそこにはヒューズは切れていない、12Vが来ない、ほかに故障がない
という事実だけが存在します。
わかりませんから直せません。というのは簡単ですが、それでは許してもらえませんので、修理していきます

さて、ここに至る前に少しデジタル信号の話をしないといけません。
以前書いたことがありますが、90年代の中から終わりころからスロットカーが同じレーンを走ってレースしたり
鉄道模型が同じレールの上を走ったりできるような仕組みをご存じですか?

デジタル信号は面白い仕組みで、モーターなど2極のプラスマイナスの直流の概念に、微弱な交流電気の信号、すなわちパルスでコントロールするのです。
パルスと言われて思い出すのがナビを取り付ける時です
車速パルスを拾って、自動車の動きを機械が知るのです
あれはピッ、ピッとパルスの数が多くなる事で、スピードが出ている事を自動車が認識するのです

そのパルス信号を変調させて、ピ、とかピーとかいろいろ長さにしてコントローラーから出力させるのですが、そこに12Vの直流の電気を載せるというかスイッチングさせるのです

すると長くパルスを伸ばせばそれだけ長くモーターに電力を与える事ができて、出力を出す事ができます。
そのパルスを暗号化して、ある物だけが理解できるようにして通信させる仕組みを、エンコーダーとデコーダーと呼ばれます
エンコーダーが暗号化したパルスを同期させたデコーダーが受け取り、同じ線上なのにそれぞれのモーターなどを動かすのです。

この理屈を持って機械を動かせば、たった2本の線で多くのタスクがこなせるようになります。
これがシリアル通信です。つまり多少の差こそあれCAN-BUSと同じ原理なのです。
便利なりデジタル信号。

さてさて、アウディに戻ってシガーソケットの修理です

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やはり12Vが来ていません。
僕が思うに、ボディコントロールモジュール(BCM)から発信された信号化電源が端末のデコーダーにあたるユニットがあって、そこが故障して、電源を取り出すことができずシガーソケットに給電できないのではないかと

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シガーソケットは昔からのスタイルです。3極なのは照明が点くからです。ここに難しい仕組みはなく、ここに電源を直接入れる昔ながらの方法で復活させたいと思います。
ただ、気を付けなければならないのは、割り込むことは絶対避けなければなりません。わかっているのはソケットの周りだけで、大元の仕組みを知らぬ為に、割り込ませて、BCM側に12Vが行ってしまうとどんな事がおきるか、全くわかりません。
なので、配線を切って、そこにはヒューズボックスからじかに12Vを送ります。

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なので仕組みとしては恐ろしく簡単です。
ヒューズから1本のギボシ

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切った元のソケット側の配線は圧着端子で止めておきます

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あとはどんどんもとに戻すだけです

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それでも何回か通電テストをします。
他の電装品を取り付けることで動かなくなってしまうかもしれません

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出来上がりました。
電装修理は仕組みを知らずして解決を試みようとすると、甚大な被害をもたらす可能性があります。
配線図があれば必ず参考にして、なければ可能な限り線色を追いかけてテスターリードで裏付けを進めます

そういう点、少し昔のクルマは神の配線図があってよかったですね

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2021年05月15日

アウディRS6のシガーソケット...

昨年販売したアウディRS6アバント

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販売して納車するその瞬間にシガーソケットが使えないことが判明して
とりあえず、その時はヒューズから直で1ソケットを引いてその場をしのぎましたが、車検で帰ってきたこのタイミングで修理します

診断機でゲートウエイから何から調べますが、さすがにシガーソケットは存在せず、ついには分解することに
しかし、このセンターコンソール周りが難攻不落です。
全く外し方がわかりません。

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さすがにキズを入れたり壊すわけにもいかないので、ネットを叩くとすぐに見つかりました。
ははーん、なるほど、わからないはずです、ビス類は全くなく、嵌合だけです
しかし、言うは簡単、やるのは大変の典型例

このシフトブーツを外すのも恐ろしいまでに硬い
とはいえ、なんのなんの、30年以上いろいろな部品を引きはがして生きてきたので、どちことないです

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続いてはメインのインストパネルを外しますので、保護フィルムを貼ります

しかし、これが恐ろしいまでに大変だった....
何しろ、力を入れすぎると、スタートボタンを壊すと書いてあるのも恐ろしい
チカラを入れる所を間違えれば、真っ二つになりかねません
常にキズと背中合わせ、キズなど入れようものなら、どえらいことが待っています。

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格闘すること15分。ものすごい音とともに外れました。
もう手のひらが筋肉痛です

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このクルマというか輸入車、国産車に限らず最近の自動車の内装の取り付けは、本当に恐ろしいまでに硬いです
クリップが割れるのは構いませんが、クリップや嵌合部分の取り付け部分そのものが割れることも珍しくありません

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アッシュトレイが取れるかと思ったら、上のエアコンのコントローラーがじゃまで出てきません。
これもまた嵌合。絶対に周りのトリムにキズを入れないよう、しかし屈強でガチガチな嵌合を外します

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ここでさらに保護フィルムを足してエアコンのユニットを外します


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最近のコネクターは外しづらいですからね。ロック付きのコネクターです。

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アッシュトレイが外れました!

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コネクターがクリップから外れるとかなり伸ばすことができます。

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外し方を説明しました。
方法というより根性とか腕力が必要な作業でした。
あと、爪を切っておくことをお勧めします。泣くハメになりますよ

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2020年11月25日

成約御礼 アウディRS6アバント

先々週にご成約いただいたアウディRS6
長らく探していたクルマがやっと手に入りました

しかしこのクルマ、とんでもないシロモノです。

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V8 4Lのツインターボ。今まで乗ってきたいろいろなクルマとは一線を画すというか、次元の違う速さで走ります。
おそらく0-100km/hは4秒かからないくらいではないかと思います

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確かに今までフェラーリやベントレーポルシェターボなど乗ってきましたが
ここまで強烈なのは経験がありません。
いや、どっかーんと言うターボらしい速さではなくて80kmくらいであればアクセル踏んだ瞬間に出た
とは大げさですが、多段式のDCTのおかげで全くギアチェンジ感なく加速するのです

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いや、これは危険。

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そして長さ約5m、幅約2mと言う巨体に21インチのホイールで、巨大さを感じさせないスケール感。

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車内はシンプルです。

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しかし必要にしてシンプルなインパネ

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ピンボケすいません。320kmまでのスケールのメーター
これはったりじゃなさそう。ホントに出そうです。
ただ、トランプカードみたいに免許証持ってないと足らなさそう

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まあ、お値段もすごいのでこんなクルマを滅多に売買できないですが
良い経験させてもらえました。

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お買い上げ、ありがとうございました。
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2019年12月07日

アウディから異音?

先日アウディA3のお客さんからエンジンからヘリコプターのような異音がするとの情報を受けて入庫してもらいました。

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エンジンをかけるとブルブルと振動を伴って何とも言えない異音が出ます。ヘリコプターと言うかブオーンと言う感じかなあ?

当初はパワステのフルードが無くなったような音で、あー、こりゃパワステだななんて思ったら、油圧パワステではなく電動のパワステのようで、P/Sフルードタンクも見当たりません。
で、ドライバーを聴診器代わりに音を聞いてみると、ベルトテンショナーからのようです。
近くには鉄粉がパラパラと散見できます。

さっそく部品を取り寄せて作業します。

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作業は比較的簡単な位置にあります。この四角い突起にレンチなりをかけて

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テンショナーを固定します。あとは8mmのボルト3本を外すだけです。

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ぐーんと静かになりました。部品の調達のしやすさ、取り換えのしやすさ、取り回しとどれをとってもドイツ車はよくできています。イタリア車に比べるとですが。

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日ごろから自動車の調子は音やにおいなどでもわかるようにしたいですね。
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2019年07月30日

アウディA3 リアランプの修理

 今日はちょっとうれしいことがありました。
新規でいらしたお客さん。しかも若い女性の方

このブログの読者さんからの紹介で入庫したのです。ありがたいですねえ。こんなうれしいことは滅多にありません。
この場を借りて御礼申し上げます。

さてその入庫したアウディA3スポーツバック。テールランプの玉切れと水が溜まるのを見てほしいとのご依頼

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MPIは40℃を軽く超す激アツなのに、わざわざ女性が自動車を持ってきてくれるなんて、なんとありがたいこと。

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さっそくテールランプを外すと、ランプが妙に重くて、ちゃぷちゃぷ音がします。
置いて見るとさっそく水がどばどば出てきました。

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一通り水を抜いてもまだこんなに入っています。

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こんな感じ。

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 怪しそうな場所に洗剤をかけて中からエアを入れてみます。

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見るとしゅわしゅわ

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あぶくが出てきました。よく見ると防水した跡が見えます。かつて追突事故をディーラーで修理した過去があるそうです。

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なんとホットメルトで目張りしたようです。こんなもので本気で防水が図れると思ったのでしょうか?

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MPIではシーラーなんてケチなことは言いません。エポキシ接着剤で止めます。

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マスキングしてべっちょり糊を入れていきます。

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こんな感じ。

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がっちりです。
しばらくはレンズ内の残留した水分が曇らすかもしれませんが以前のようにはならないと思います。

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コネクターにも漏水の魔の手が伸びて、端子を錆びさせていました。こちらはサンドペーパーをドライバーに巻き付けて接点を磨きました。

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修理がうまくいったことを願いながら、お返しいたしました。ご利用いただきありがとうございました。

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