2021年10月02日

エアコンの不調

4200クーペのエアコンが調子悪いのです

RIMG1468.JPG

エアコンの調子が悪いと言ってもいろいろあります。
風は出るが冷たくない
風が一方方向からしか出ない
暖かい風が出ない
そもそも風が出ない

などなど....

当然その症状によって対処方法が変わります。
今回は一番最後の風が出ない。というものです。

エアコンの風は車内にある電動ファンが作ります
風が出ないという事はこのファンが回っていないという事以外に原因がないです

では回らない理由は何でしょう?

モーターが壊れている
モーターに電気が来ていない
モーターに電気が来ているがモーター以外の機器の故障

これのいずれかです。

すると、まずは基本的なヒューズの点検です。

そこで問題なければリレーを外して電圧を測ります
ダイレクトに電気を流してみるのも良いでしょう。
方法は以前書いたリレーの点検方法を参照に、メインの12Vとコイルに通電して流れるその先をつなげて12Vを強制的に流してしまうのです。

それでも回らなければ、いよいよ本体の故障が疑われます。

ただマセラティやフェラーリの修理マニュアルはとても断片的で全然欲しい部分のデータがありません。
実際にはほかの修理マニュアルが存在するのでしょうか?

マセラティやフェラーリなどの内装はほとんどが手作りで、とても直しづらいものが多いです。

RIMG1467.JPG

今回もグローブボクスは簡単に外れましたが、その後ろ側の壁が実に外しづらい、というかどうやって外すのかわかりません。

RIMG1469.JPG


仕方ないのでそのまま覗き込むとブロアモーターが丸見えです。
しかし、このブロアーモーターの取り外しはとてもじゃないのですが、このままはできません。

RIMG1470.JPG


でもよく見ると、このモーター、166のにそっくり。

s-l1600 (1).jpg


166のブロアモーターはブラシレスモーターなので、基本的に壊れないと思ってよくて、多くのブラシを使ったモーターは、そのブラシとアーマチュアの給電部との間にギャップが出て壊れます。
そして、ファンの回転数を調整する抵抗、すなわちレジスターがないのも特徴的です。

104_143.gif

この手の部品の大家、ユーロスペアーズからイラストを借りましたが、通常、レジスターは強く発熱するために、ブロアファンの近くにあるのがセオリーですが、それらしきものが見当たりません。
おそらくパワートランジスタやFETのようなもので動かしているのでしょう。

しかし、この画像にもある通りこのモーター部分を外すのはなかなか厄介です

s-l1600.jpg

しかもブラシレスモーターとなれば故障の可能性が少ないので、コネクターをはじめ、配線の方が怪しくなってきます
そこでコネクターをぐりぐり押してみると
何とも言えない感覚があって、モーターが回り始めました。

RIMG1471.JPG

その後は特に問題なく動いています。
コネクターが抜けかけていたか、接触不良かといった感じでしょうか?
完全にゴムでおおわれているので、どうなっているかはわかりませんので、手放しでは喜べませんが...

RIMG1474.JPG


この手の故障の解消は本当に直ったかはっきりしませんので
しばらく試運転を繰り返して様子を見ようと思います。
posted by admin at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年08月14日

見たことのない装備のマセラティ

先日、バッテリー交換で川口からいらして頂いたマセラティクアトロポルテ
後期型のSです。

RIMG0043-1.jpg

黒いシートに赤いステッチも美しいですが、なんとこれ右ハンドルなんですね。
この型で右Hがあっただなんて...

RIMG0046.JPG


それもさることながら目に飛び込んでくるのはこのでっかいナビゲーションです。
なんとアルパインのフツーのナビがフツーにくっついています。

RIMG0045.JPG


バッテリー交換ついでに時計を合わせるために元のナビを探しますと

RIMG0042.JPG


トランクに埋め込んでありました。もちろん最低限の機能を残して
なんだか岩に閉じ込められた孫悟空みたいです。

RIMG0041.JPG


オーナーに伺うと、ナビ男なるキット?で有名なようですとのこと
調べると、なかなかスゴイ組織です。


全てにおいて珍しいクアトロポルテでした...
posted by admin at 00:49| Comment(1) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年06月18日

カンビオコルサ ポンプの交換

さて、泣く子も黙る極悪マセラティ4200クーペ。
ちょっとやそっとの巡り合わせじゃ乗ることのないクルマ。

いつかはフェラーリ、いつかはマセラティ?
いやいや、いつかはじゃ永遠に乗れませんぜ。

ただやみくもにクルマを手に入れるだけじゃあきまへん。カネを積むことぐらいだれでもできます。
問題はそれをいかに維持するかですな。

先日、販売したマセラティ。もう調子の悪い所を発見されてしまいました。
冷間時、特にかけ始めに1速から変速しない時があるとの訴え
車検と併せて預かると、確かにかけて間もなく走るといくらパドルを動かしても1速から変わってくれません。
間もなく、普通に変速できるようになるのですが、ちょっとよろしくないので修理します。

今回の修理はカンビオコルサのポンプが悪いと断定して作業を進めます。
このクルマ、カンビオのオーバーホール歴があって、変速できない原因はポンプかソレノイド、パドルスイッチしかありません
診断機でカンビオを覗いてもエラーは確認できません

油圧不良と考えてポンプを交換します。

RIMG8139.JPG

このクルマ、トランスミッションはリアに付いております。フェラーリもそうですが、この手のクルマ、リアアクスルにトランスミッションがくっついているケース多いですね。フェラーリ456もこんな感じでトランクからアクセスしたような気がします。

RIMG8140.JPG


トリムを外すといかにも取れそう

RIMG8141.JPG


そしてトランクの底、洗面器みたいな形の部分がごっそり外れます。
外れるのは結構なのですが、もう少し前まで外れてくれればすごく作業性がよくなるのに....

RIMG8144.JPG


なんかマセラティをかぶっているみたい

RIMG8147.JPG


このようにして見ているのです。

RIMG8148.JPG


何が見えるってこのようにコントロール部分が丸見え。
ポンプはこの奥にあります
このいっぱいあるのは変速用のソレノイドバルブで、この奥にある為にソレノイド関係全部外すとなると気が遠くなります...
通常の手順なら、まず、ポンプのヒューズを抜いて、診断機を使ってシステム内を減圧させるところから始めます。
しかし、たまたま海外のマセラティのフォーラムでモーターだけを外す方法が紹介されていて、僕もその方法にのっかる事にしたのです。

RIMG8149.JPG

その前に横を見るとエキゾーストパイプがつっ通っております。

RIMG8151.JPG


もちろんその先にマフラーがあるのですが、ここは彼らのこだわりなのか、テールエンドピースがバンパーの穴の中央に来るように調整できるようになっているんです。

RIMG8154.JPG


もちろん反対側も。ここはフェラーリでもクアトロポルテでも作業したことがあるので、全くおんなじだと思いました

RIMG8155.JPG

いきなりですがポンプです。
途中の画像? 後で理由を説明しますが、とてもじゃないけど撮影なんてできませんでした。
上の画像にあるように、まるで
自動車を置いて、その周りにジャングルジムを作って、さあクルマを出しましょうなんて感じなんです。

RIMG8157.JPG


新しいポンプはコレ

RIMG8158.JPG


好きな人は品番を見ちゃうでしょ? 
そうこれ、アルファロメオのセレと全くおんなじポンプです。
やりぃ! アルファから取れば安く済むじゃん。
なんて思ったら、マセとアルファ、部品の値段同じでした(笑)

RIMG8159.JPG


このようなボルトで止まっています
僕の手のひら見てください。とても塗装作業する人間の手とは思えません。
こんな日は当分塗装したくないですね。
あ、お米を1回研げば爪の間から何からきれいになるんですよ....

RIMG8165.JPG


かなり出来上がってきたので、やっと1枚画像を
配管周りを外さず作業したので、少し早くなりましたが、ポンプの交換には倍の時間がかかりました。

RIMG8167.JPG


これでほとんど完成

RIMG8172.JPG


しかし美しい下回りのクルマですねえ。

RIMG8175.JPG


この手のクルマはこの手のクルマに慣れた整備工場とセットで買わないとダメです。
こればかりは、車体だけ買っちゃうと痛い目にあいますから....

でも、でも極上の運転フィールはいかなるクルマとも比較できない素晴らしい物です。
特にコーナーリングなど素晴らしいパフォーマンスを体感させてくれます。
フェラーリのエンジン、伊達じゃありませんでした。

このデザインでこのエンジン。
イタリアの自動車趣味の真骨頂だと思います。
この乗り味はアルファやランチアのいかなるものとも違う印象です。
車重2tちょっと。排気量4200cc
そりゃ普通であるはずないかと
posted by admin at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年06月08日

マセラティ4200GTのフロントオーナメント交換

買っていただいた4200GTを整備しました

フロントバンパーに付くココナツ形のマセラティオーナメント。
かなり色抜けしていたので交換しましょうとなりましたが

部品を良く見てびっくり、後ろ側がネジになっています。
バンパーの前側のボルトを抜いて隙間から、バッジの裏側を見るとナットが付いていて二度びっくり

簡単でない事がわかり、バンパーを外す方向で作業し始めましたが
これが実に難しい。

アンダーカバー外して
タイヤホイール外して
フェンダーライナー外して
バンパー上側のボルトたくさん
フェンダーとの合わせ目に片側3つずつ

ここまでは読み通り。

RIMG7987.JPG

ところがそれでは全く取れず、どうやら他にボルトなりが止まっている様子。

どうも、ヘッドライトを外すようです。
しかしヘッドライトのボルトってどうなってるの?

まず、ウインカーを外します。
ウインカーも車両下側から外すのです

RIMG7999.JPG


ボルト1本と勘合だけです

RIMG8000.JPG


後ろ2本とウインカーの跡地から1本のボルトを抜きます。
すごい角度にしながらどうにか抜きます。

RIMG8011.JPG

ここが難しいです。あれこれいなしながら抜いてくるのです。

RIMG7993.JPG


抜けました。

RIMG7996.JPG


こんなにでかいヘッドライトをバンパー外す前に取り外すなんて前代未聞です

そしてやっとライトの横にあるナットを外せました。

RIMG8007.JPG

これがあるのでバンパーを外す事もずらす事もできず難儀したのです

あまりに大変なので、反対側は途中まで分解しましたが、最後まで分解せずバンパーをずらしてオーナメントのナットを外して取り外しました。

RIMG7992.JPG

RIMG7989.JPG

たった7mmのナットを1本外すのに、オーナメント1つ交換するのにここまで大変だとは....

しかし、これで許してくれるほど優しいクルマではありません
今度はバンパーを取り付けるためにボルトを戻して行くのですが
一番前のナットがどうしても入りません
どうもボルト山が悪いか、ナットのヤマが悪いのか??

RIMG8015.JPG


車体からプレートを出してみてみるととんでもない事実がわかったのです。

RIMG8016.JPG

ナットを入れると右回りでは入っていかないのです
よーく見てください
ボルト山が左上がりです.....

RIMG8020.JPG


普通のボルトは右上がりなのがわかります。

RIMG8023.JPG

RIMG8025.JPG

なんとなんとまさかの逆ネジ
ホイールボルトなど回転部分に使われる事は多々ありますが、なんの為にこんなところが逆タップなのでしょう??

思えば分解したときにここだけ大量のワッシャーが出てきたのを思い出しました。
しかしとき既に遅し...
もうナットに溝がなくなっています。

RIMG8025.JPG


おーまいがー....








posted by admin at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年04月11日

あれ?この部品

天下のマセラティでも意外に他からの部品流用していたりして

作業の開始からなーんか見覚えあるなーって思っていたドアアウターハンドル
これ見て何のドアハンドルと同じかわかったらスゴイですよ。

RIMG6712.JPG

答えはコレ

RIMG3630.JPG

カッパですね!

もしできれば拡大してみてください。

RIMG3646.JPG

もっともカッパにはないマイクロスイッチはありますが...

RIMG6713.JPG

続いてドアスピーカーグリル。
これも見覚えある人、多いんじゃないでしょうか?

RIMG6714.JPG

これはアルファロメオ147のものと全く同じ物

続いてドアミラー。

RIMG6715.JPG

これは166と全く同じ。ちなみにガンディーニデザインのクアトロポルテもこのミラー使っていました。

RIMG6718.JPG

ただ、マセラティのは外気温センサーの付く穴がありません。
マレリのマークは同じですが、ここにアルファロメオのマークが付きます。

RIMG6716.JPG

ドライブユニットのベースは全く同じで

RIMG6717.JPG

ドライブユニットもかなり似ています

RIMG6915.JPG

しかしコネクタは全く違います

RIMG6917.JPG

もちろん極数も。似て非なるものなのでした、

RIMG6918.JPG

このドライブユニットはいろんなクルマで見ます。
156も同じような物が付いていました

ちなみにオランダ製品です。

やっぱりグループ内でいろいろ都合するのですね
日本のかのNSXだって、ビート同じウインカーレンズが付いていた時代がありますし

ロータスなんてトヨタのテールランプ大好きでしたしね

あ、でも最大の部品流用はエンジンでしたね。フェラーリと同じ?
結構違うみたいではありますが....
posted by admin at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年04月05日

美しい内装の為に

作業中のマセラティクーペ
やはりイタリアのクルマだけあって、実に美しいデザイン
またそれを下支えするのはイタリアならでは自動車関連産業ではないでしょうか?

RIMG6666.JPG

ピニンファリーナやベルトーネ、イデアにイタルデザイン
有名なカロッツエリアの名前がぱっと浮かびます。

また、ディーゼル、MOMO、ポルトローナフラウのようにそれ自体が独自のブランドでありながら、自動車とコラボ
するのもイタリア車では比較的よく目にします。

今回のマセラティの内装はフラウのレザー仕上げかと思ったら

RIMG6706.JPG

DieSse ディッセって読むのでしょうか?
ヤホーで調べてみると
DieSse Stuffed Dreaming と言うのが正式名称みたいです。


すいません、僕はこの手に疎いのですが有名なのでしょうか?

arredamento10.jpg


しかし、なんちゅー家具だ。調度品と呼ぶべきなの?
他にも船の艤装品などもあつらえている、超高級嗜好品の会社なようです。

イタリアってこういうところはニクイですねえ

やはり、購入層の心をうまく理解してのコラボなのでしょう。
posted by admin at 23:34| Comment(1) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年04月04日

マセラティクーペのドア

現在作業中のマセラティクーペの修理

RIMG6665.JPG

塗装作業の為にドアを分解します。
なーんて言ってもどこからどうばらすのか?なんてわかりっこないので、わかるところから順番に行きます

RIMG6666.JPG


イタリア車の大定番、リフレクターの中に1個めっけ。

RIMG6668.JPG


インサイドハンドルエスカッションはここにボルトがありますと言わんばかり。

RIMG6670.JPG

そしてエスカッションの下に1個めーっけ

RIMG6679.JPG

こういった大きなドアの


スピーカーネットを外して、スピーカーを外すと

RIMG6672.JPG


ここにも上下に2個めーっけ

RIMG6674.JPG

そこにあるという事は? おおこれはまさしく166と同じドア下に何個かめーっけ

RIMG6676.JPG

 妙に怪しいツイーター
外してみたら

RIMG6680.JPG


やっぱりここにも1個めっけ

RIMG6681.JPG

それでも外れないトリムパッドを少し動かして確認すると
どうも上側にボルトがあるようです。
ボルトの場合は全く外れようせず、クリップの場合は少し伸びるので、取り付けている違いが分かります

今回はためらいキズがあるので判り易いですね

RIMG6682.JPG

QPにも使われる返しの付いたチ〇コみたいな形のクリップで止まっています

RIMG6683.JPG


ここに何個もボルトが付いています

RIMG6684.JPG

これでようやく外れました。

RIMG6685.JPG

丁寧にウオーターシールドを外しまして

RIMG6688.JPG

続きは次回
posted by admin at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2021年03月25日

成約御礼 マセラティクーペ

本当に久しぶりに自動車が販売できましてハッピーでございます
しかも、クルマはマセラティクーペです

RIMG6537.JPG

ジウジアーロデザインのボディを纏います

RIMG6538.JPG

3200GTよりも洗練されているように思いますが、それほど変わらない?

RIMG6543.JPG

イタリア車らしい大胆で美しいデザイン。この美しさ、写真じゃあ写せないんですよ。

RIMG6545.JPG

このメーカーのすごいのはこういった所をご紹介

RIMG6539.JPG

マセラティのトライデント。よく見ると

RIMG6542.JPG

ラジエターグリルに張り付いているのではなく、独立してバンパーのメッキモールからひょこっと生えているのです。

RIMG6541.JPG

クアトロポルテと同じフェラーリの4.2L F136V8エンジン
本家フェラーリF430のものからはデチューンされているとは言え強烈な加速をします

RIMG6549.JPG


エンジンルームまでデザインされています。

RIMG6550.JPG


ペイントのOEMはPPGです。ビアンコ・エルドラド

RIMG6552.JPG

イタリアのお家芸のレザーの内装。とことんレザーです

RIMG6547.JPG

カンビオコルサはセミオートマチックです。
よく整備された印象の個体でこれからが楽しみであります。

RIMG6554.JPG

お買い上げありがとうございました。
posted by admin at 20:55| Comment(1) | TrackBack(0) | マセラティ

2020年10月13日

マセラティの行方

ヘッドライトを清掃して白内障を一掃したMPIでしたが、ライトを点灯させて問題が無いか点検します

RIMG2180-1.jpg

全てのライトは点灯し、問題なし!
と思ったら

RIMG2236.JPG

なんと警告灯が点灯。しかもレベライザーが全く反応しません。右も左も。

ああ、なんてこった。翌日の金曜日は車検が控えているのに。

組み間違いが頭をよぎります。
取り急ぎ点検します。
しかし、それほど難しい配線ではなく、コネクターを挿し忘れたり、組み間違いしたりはしていませんでした。
続いてコネクターのチェックやヒューズを当たります。
もちろん、全く問題なし。
はて、困りました。何故か動かない。

夜もかなり遅い時間になってきました。
そこで、ネットで検索すると、海外のフォーラムで出てきました。
この手の話はまず、国内のサイトには出てきませんね

見ればボディショップに修理に出したらそのような結果になって戻ってきたと
今まで付いていたライトに戻してみるも状況に変化なく、困っているというスレッドスターター

それに対して、ディーラーに行ってエラーコードを消してRelearningさせればOK。5分で直ると書いてありました

つまり、どうやらこのクルマはクルマから長く離してしまうと、この部品が自分の物か認識できなくなってしまうのです。
CAN信号は絶えずクルマの中を巡回してCAN信号を認識できる物で構成されていないと故障情報をドライバーに出すわけです

翌日の車検をキャンセルして、かねてより予約していたコーティング屋さんのトータルリペア輝々の作業を優先することにしました

RIMG2224-1.jpg

月曜日にはぴっかぴかになって帰ってきました。

彼のHPはこちらhttps://totalrepair-kiki.com/
磨き、ディテーリング関係が好きな方はどうぞ。なかなか研究熱心な社長さんが居ます

RIMG2225.JPG

さらに明けて火曜日、僕は所沢IC近くのコーギーズに居ました。
ウチの診断機では歯が立たず、困ったときの何とか頼みです。
神さま〜 神さま〜。あんだい〜? あんた神さま?とんでもねえ、あたしゃ神さまだよ

RIMG2247.JPG

ここんちの診断機は素晴らしい。今はこのAutelをメインに使っているそうです。
ウチもそろそろ買い替えかなあ? 新しいフェラーリとかのF1のクラッチ交換はできないそうです。
いや、ウチは新しくなくても、360でもクラッチ交換しないしなー

RIMG2240.JPG

どんどん進めていくとそれっぽいのがありました。
バッテリー上がりとかやると結構、いろいろなログが入ってしまいます。

RIMG2245.JPG

ありました。ライトモーターのエラーコードです。

RIMG2246.JPG

全部いっぺんに消しこんでいきますと
なんとエラーコードを消すだけで何事も無かったようにレベライザーが動き出し、ウオーニングも発生しなくなりました。

RIMG2248.JPG

やったぜ、今度こそ車検にいける。
Iちゃんお待たせしました〜
ライトの光軸調整の為にフェンダーライナーは外してあります

RIMG2250.JPG


しかし、しかしですよ。まだまだ続きがあるのです。
なーかなか許してくれないのですよ、チョイ古イタリア車は。
それは解決までの時間がかかるので、また今度...
posted by admin at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2020年10月12日

マセラティのライト修理

さて、ヘッドライトを取り外して作業中のクアトロポルテ
分解して清掃します。

RIMG2138.JPG

ヘッドライトを外すと魂が抜かれたみたいW

RIMG2139.JPG

先のブログにも書きましたが、今回はポジションランプに抵抗を入れます

RIMG2146.JPG

ハンダ付けして、スリーブを入れます。

RIMG2148.JPG

ライトの中身を分解していきます

RIMG2149.JPG

中身が取れました。

RIMG2150.JPG

解りやすいようにレンズの真ん中を指でこすりました
こんなに汚れているのですね。
なんか白内障を起こしているようです

RIMG2152.JPG

軽く拭いたところ。

RIMG2153.JPG

ここまでキレイになります。これなら光量もばっちりでしょ?

RIMG2158.JPG

フォグもキレイにします。

RIMG2160.JPG


もう左も右も片っ端からですよ。

RIMG2162.JPG

もちろん、フォグの光量は車検に関係ないんだけど、せっかく分解するんだからみんなキレイにしますよ

RIMG2163.JPG

気の済むまでバラバラにしたヘッドライト。レンズの内面も拭き掃除。

RIMG2167.JPG

そして各装置を元に戻していきます。しっかり配線などに気をつけて戻します

RIMG2168.JPG

反対側もこの通り

RIMG2169.JPG

このクルマはヘッドライトがハイビームもロービームも同じプロジェクターが照射するので、ローが暗くて受からないからハロゲンのハイビームでOKと言う166のようなワケには行かないのです。
つまり避けて通れないのです

RIMG2171.JPG

ライトの表面はきれいなのですが、夜間に付き解らず??

RIMG2172.JPG


ライトのチリ(隙間)を調整しながらボルトを止めます。

RIMG2177.JPG


しかしこの後、思わぬ落とし穴に嵌るのですよ....
posted by admin at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2020年10月08日

マセラティクアトロポルテの車検

実は8月の前半には車検整備の為にお預かりしていた139QP
なかなか時間がうまく取れず先延ばしになってしまいました。
今回は間違いなくヘッドライトをなんとかしないと車検に受からない事が明白だったためです。

RIMG1957.JPG

では何故車検に合格できないかと言いますと、このクルマはヘッドライトがプロジェクターヘッドライトと呼ばれる竜の目玉のようなライトなのです。その竜の目が白内障を起こしてライトの一番明るい部分が分散してしまうために見た目は明るくても、光量が出ないです。
普通のクルマの多くはロービームがこのプロジェクターヘッドライトですが、ハイビームは普通のハロゲンのタマを装備しているクルマが多いです。
それであれば、ロービームで光量が出なくても、従来通りのハイビーム検査にすればだいたい合格するのです。
ところが、この型のQPはロービームもハイビームも同じプロジェクターを使っている為にろーがダメならハイもダメなのです。

そこでライトを取り外して、白内障を治療してやろうという試み。
イタリア車としてはなかなか珍しく、バンパーを取り外さずヘッドライトが取り外し可能です
まずタイヤを外して

RIMG1959.JPG

リフトで持ち上げて次にフェンダーライナーを外します。

RIMG1965.JPG

するといきなりライトの後ろ側にアクセスできます。
この後、黒く覆っているカバーパネルを取り外して

RIMG1967.JPG

フェンダーブレースをずらしてヘッドライトを外します。
ヘッドライトにはヘッドライトウオッシャノズルが付きますが、それは前からでないと外せません。そこは二人いないとできないのです。

RIMG1972.JPG

ヘッドライトが取れました。
しかし実はこれ、後々書きますが地獄の一丁目の扉を開けてしまったのです。

そーんな事知る由もないので、ヘッドライトは切れに磨いてから、分解する工程へと進むのでした

RIMG1974.JPG

4日後、ヘッドライトを磨いています。せっかく白内障も直すことですから、見た目もキレイにしなくちゃ

RIMG2033.JPG

どこか焼けてくすんだヘッドライトを軽く磨きますと

RIMG2035.JPG

くっきりはっきり、レンズが透明さを取り戻しました

RIMG2034.JPG

では次回は、ばらばらにしていきましょう
posted by admin at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2020年09月29日

Lights out

8月のはじめに車検で預かったマセラティクアトロポルテ。
遅れに遅れて今、作業中。
こちらもヘッドライトの光量が足らないので、以前にも書いたようなレンブを直接清掃する作業をします。
その前に長年 ライトウオーニングに悩まされてきた 恨みつらみを今ここで何とかしたいのです

RIMG1978.JPG


だいぶ前ですがポジション球をLEDに変えたらライトウオーニングが出ました。
導通はすれど電流値を見ているのでしょう
そこで今回は電流値を見てみましょう
まずは通常のハロゲン 5Wのウエッジ球、通称ポジション球です

RIMG1985.JPG


消費電力は0.42A。バッテリー電圧を12Vと考えた時に 0.42×12=4.8Wとおおよそ額面通り。

RIMG1986.JPG


そして今回登場LED。とても明るいです。光源は直視できないくらい明るいです

RIMG1987.JPG

なんと0.08A つまり1Wにも満たない電力消費量です。1/6弱ですよ商品電力!
これは素晴らしい。LED圧倒的です。

RIMG1990.JPG


しかしこれじゃいかんのですよ。HIDと違い、こちらは導通はあるので、切れているという事は無いのですが、クルマがとても困った感じになります。電流値はうんと小さいのに完全に導通が遮断されているわけではありませんから
そこでこの抵抗を入れて電力を消費させるのです。

RIMG1999.JPG

ライトを点けてプラスマイナス間に抵抗を並列につなぎます。

RIMG2006.JPG


するとどうでしょう? めでたく大きな抵抗値が出ました。
めでたしめでたし。
尤もこれでは消費電力が増えて、せっかく減らした負荷をわざわざかけることになります。
まあ、みなさん求めるところはここではないように思いますが...

RIMG2007.JPG

これならバルブが切れましたぜって言ってこないでしょうよ。

ライトなんて点いていなくてもこの通り電力を消費します。

RIMG2009.JPG

その電気は消えてなくなってしまうのではなく、抵抗器の中で仕事をさせると考えればいいでしょう。
電流は熱となってエネルギーが変わるので、もちろん抵抗器は強烈に高温になります。

RIMG2014.JPG


この温度じゃあ、あの小さいバルブの筐体の中に抵抗器を入れられないですね。

RIMG2017.JPG

セメント抵抗とかセラミック抵抗だと思いますが、とてつもなく熱くなるので、設置場所を選ばないといけません。

せっかく外したのでレンズも磨きました

RIMG2033.JPG


こちら磨かれ組。

RIMG2034.JPG


こちら磨き待ち組み。

RIMG2035.JPG


でもコーティング剥がしてしまうとキレイにはなるのですが、焼けてしまうスピードも速くなるのですよ。
この人んちは屋根があるから大丈夫なのかな?
posted by admin at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ

2020年06月12日

マセラティQPの白内障修理

美しいブルーのクアトロポルテ
車検の時期になりました。
今回は越えなければならない壁を越えます。
それはヘッドライトの光量不足です。

RIMG9374.JPG

プロジェクターヘッドライトは時間と共に強烈に暗くなってしまう傾向があるのですが、HIDに交換して明るくなったというハナシはよく聞きます。しかし、このマセラティのように最初からHID、しかもハイロー同じバイキセノンの場合はどうすればいいのでしょう? どうやら答えは清掃にあるようです。

今回は検査に行く前から真っ先に作業を開始するのでした。まずは結構面倒なホイールハウスライナーから

RIMG9207.JPG

ライナーを外すとライトASSYが見えますが、様々な物があって簡単に取り外しさせてくれません。

RIMG9209.JPG


さらにいろいろ外したり分解したり

RIMG9211.JPG


どうにか外れました。バンパーを外すか迷いましたが結局車上で行うことになりました。

RIMG9212.JPG


反対側も同じく外します。

RIMG9214.JPG

目玉レスでホラーな感じ。

RIMG9216.JPG

さてライトハウジングの中は部品でいっぱい

RIMG9244.JPG

そこからプロジェクターのお釜を外しますが、これがかなり大変。

RIMG9246.JPG

ちなみにヘッドライトだけでなくフォグランプも外して清掃します。
ITOちゃんはフォグをイエローバルブにするんでしたね、8月にお待ちしております。

RIMG9247.JPG


相当白内障が進んでいることがわかります。

RIMG9248.JPG


ね、白いでしょう? 今回これを清掃しますと?

RIMG9249.JPG

じゃーん、こんなにきれいになってしまうのです。

RIMG9254.JPG

ヘッドライトに一片の曇りなし!

mig.jpg

よーし、組み付けていくぜ、待ってろ車検場〜ッ
RIMG9255.JPG


勢いそのままだとキズを入れてしまうので、ここは落ち着いてから作業します。

RIMG9257.JPG


このヘッドライトは調整しろがいっぱいありますので脱着後のチリ調整が結構大変

RIMG9258.JPG


あれこれ動かして左右のバランスを取ります。

RIMG9259.JPG

ライトの光軸調整は非常に大変で、ホイールライナーを外して検査場に行かないと調整できません。
どこまでも手間がかかります。

RIMG9260.JPG

フェラーリもそうですがすべて取り付けが調整できるいわゆる「バカ穴」方式だと
鈑金した後の調整は助かりますが、調整には実に時間がかかります。

RIMG9261.JPG

でも、チリ調整は自動車に上品さを与えるものでもありますから大事にしないといけません。
posted by admin at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | マセラティ