2020年12月22日

夢と現実のはざまの75

さて今回、超低走行のアルファ75の下回りを見て、特集の最終回としましょう
今回はちょっと厳しい現実の壁です。
この日本での中古車市場は明らかな走行距離偏重主義で、走行距離が短ければエライという傾向が強いです

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しかし、逆を言えば走行距離が短いというのはイコールで乗っていないというのに直結しますので、ここで二つの対応に分かれます
ナンバーが付いた状態で2年に1000kmにも満たないのにメンテナンスをし続ける動態保存型
倉庫や納屋に眠らせて全く何もせず時が過ぎるのを待つ幽閉型

今回の75は動態保存と幽閉の中間だったようです
お約束のほとんどを踏んでいます。
エンジンの後ろにトランスミッションが付いていないので、簡単なベルハウジングがあります。そこにはプロペラシャフトが後部のトランスミッションに向かっています。
ということはエンジン後端のクランクのリアシールがプロペラシャフトのすぐ前にあります。
そこからのオイル漏れ。どんな車でもここは傷むのですがむのですが、長く乗らないクルマは
同じ位置で地球の中心に向かって常に同じ場所が引っ張られますから傷みやすい傾向にあります。
もちろん、重力は自動車の内外に等しくかかりますから、ベアリングなどすべての部品に同じことが言えることになります。
一方、エンジンが全くかからないことによる振動による害や、熱による浸食などとは無縁になります。
一長一短があるのですね

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ああ、お約束の

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エンジンマウントリア。完全に死んでます。メンテナンスをした所もこれはわかっていたとは思いますが
エンジンの脱着が付いてまわりますから、さすがに難しいでしょう

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エンジンオイルを交換します

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6Lが入っています

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トランスアクスル+インボードブレーキ。
ブレーキはよく整備された印象を受けます

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雪のある地方で使われていたのか下回りは真っ黒く塗られています。
そして錆が見受けられます。まあ、この程度なら全く問題にはなりません
ところで、このクルマ、195/60-15なるタイヤが付いていますが、昔なら定番なタイヤでしたが、今は全然ないのですね
少なくともブリジストンではどちらかと言えばレアサイズのようです
RE71かプレズの古い方のモデルしか選択肢がありませんでした

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それからこの時代のお約束のラバーカップリングの傷み
これはそのうち対峙しないといけませんね。部品が心配ではありますが

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ブレーキホースはかなり新しい物が付いています。最近交換したのでしょう

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何から何までどノーマルの下回り

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ブレーキリザーバーの下にはサビありました。これはやむを得ないのかな

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どうです、ちょうど30年前のクルマです。なかなか難しいものですねえ。
面倒見の良いオーナーのもとに行ったのでこのクルマは安心です

でも、全く動かさないクルマに大金って投入する勇気ありますか?

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え?釣った魚をかわいがる? ホンマですの?

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とはいえ、まず普通の人が目にできるレベルの状態ではありません。修理すればサイコーなのが待っています
こんなクルマ、眠っているんですね。侮れませんね日本。

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posted by admin at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | アルファロメオ全般
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