2020年09月05日

だから思い込みはダメだっての!

普段から輸入車を多く扱っていると、国産車の技術的な出来の良さに感覚がマヒし
壊れない前提での物の見方(味方?)をしてしまいます。

MPIの代車として長くその使命を果たしているekスポーツ(2号機)は、一部のお客さんはご存じですが
キーレスが効かず、キーシンダーにカギを挿して開錠施錠をしていました。

事の発端は、代車を出したお客さんから、ロックの調子が悪いと指摘され、その時は思わなかったのですが、
ある日、キーレスでロックをすると、運転席のドアだけロックがかかっていないことに気が付きました。

一番最初はドアロックの故障だろうとタカをくくって、新品のドアロックアクチュエーターに交換したのですが
改善せず、そのままに。
そのうちにカギを挿して回しても集中ドアロックが反応しなくなり、僕は早くからETACSユニット(ボディコンピューター)を疑っていました。

遂にETACSユニットを交換せねばと思い、中古品に交換に踏み切りました。
ところが、ここでも自体は好転しません。
さらに思い込みは、ETACSユニットにコーディングやキャリブレーションが必要なのではと、大して調べもせず
小手指の三菱自動車のディーラーに持って行って、ETACSユニットの同期をしてもらいに行きました。

そこでは、なんと

ドアヒンジ間のハーネスを通すジャバラ部分で線が断線しています。と連絡がきました。
欧州車ではよくある、金属疲労による断線です。
ええ、自分でもよく直していますよ。

つまりETACSユニットは関係なく、単なる断線だったのです。
ああ、情けない...

RIMG1195.JPG

これはこれで大変なのですが、中で2本が切れていて作業中に1本さらに切れて作業します。
国産車でもあるんですねえ。

で、中古のエタックスユニットを元に付いていたユニット戻します。

RIMG1196.JPG

どこのメーカーもそうですがボディコントロールモジュール(BCM)はヒューズボックスと一緒になっていて、集中的にコネクターが入るジャンクションユニットなのでこんな感じのものです。

RIMG1249.JPG

そして元に戻すと、元通りキーレスが使えるようになりめでたしめでたし。

RIMG1248.JPG


とならないのがMPIでして。
集中ドアロックは回復したのですが、今度はABSのウオーニングが点灯し、さらにエアコンのクラッチが入りません。
なんというトラブルでしょう
エアコンはA/Cのランプが点灯し、電動ファンはブイーンと動くのですが、肝心のコンプレッサーのクラッチが入りません。
うーん、他は全て正常なのになぜかABSとエアコンだけ。しかも代車として仕事に出すわけにもいかず。

そこにEくんがやってきて、BCMのコネクターを触り始めると、突然クラッチが入り始めました
同時にABSのランプも消灯。さすがのEくん、頼りになります。

しかしそこからが長かった。
断線しかかっているような感じで、線をさわるとクラッチが入ったり、そのうちなかなか入らなくなったり
でも、コネクターのマイナスと思しき線を除いて全ての配線に12Vを確認できます
コネクターに12Vが来ているのにクラッチが入ったり、切れたりどういう事??

涼しければわかりそうなものですが、40℃の中だと結構思いつかないのですよ〜
BCM側が悪いのに気が付くのに、15分くらいかかってしまいました。

RIMG1251.JPG


白いのがETACSユニットで肌色のがBCMです。2つセットで使うものなので、2つで一つのBCMと考えてもいいですね。
やっとekが戦列に復帰いたしました。

posted by admin at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 国産車
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