地球の大気には驚くほど水分が混じっている事を実感する時があります
ヘッドライトの結露とエアコンの配管内の水分です。
少量ならドライヤーフィルターで捕まりますが、やがてエアコンのガスに溶け込み、氷となってエキパンをふさいだり、システム内のサビや腐食の原因になります。
少量ならドライヤーフィルターで捕まりますが、やがてエアコンのガスに溶け込み、氷となってエキパンをふさいだり、システム内のサビや腐食の原因になります。
だからエアコンのドライヤーフィルターは定期的な交換が必要なのです
いや、そもそも、エアコンの配管内に大気が入るのはガスが抜けて大気圧と同じになってしまう、壊れた状態になるからです。
よく古いクルマでガス抜けして、ガスを入れれば効くからそのままでいいやと言う人もいますが、ガスを入れれば良いのではなく、中に入っている水分を除去しないと、どうにもならなくなってしまいます。
今回のアルファロメオはガスは抜けずに、コンプレッサーが圧縮できないのが原因でした
そこで、コンプレッサーを交換して、コンデンサーのドライヤーも交換して、真空引きしてその晩帰って、翌日の朝
マニホールドゲージの針が戻っていない事を確認したらガス入れです。
マニホールドゲージの針が戻っていない事を確認したらガス入れです。
指定は650gとありますので、ガス3本と少々と言った感じ。
高圧からガスを200g1本を安全に入れ終わると、高圧側のバルブを閉めてエンジンをかけて、設定温度を一番低くして、風量も最大にしたまま低圧側から2本目を入れます。コンプレッサーが吸い込み始めると、2本目は一気に空になります、3本目も同じようにして、コンプレッサーが吸い込んだらガス缶が辛煮なるのを確認してバルブを閉めます。
高圧からガスを200g1本を安全に入れ終わると、高圧側のバルブを閉めてエンジンをかけて、設定温度を一番低くして、風量も最大にしたまま低圧側から2本目を入れます。コンプレッサーが吸い込み始めると、2本目は一気に空になります、3本目も同じようにして、コンプレッサーが吸い込んだらガス缶が辛煮なるのを確認してバルブを閉めます。
残りの50gは残念ながら目見当です。1/4を入れるわけですからバルブを開いたら間も無く閉めるようです
低圧の配管は冷たくなり、車内に冷たい風が回り始めて冷媒の循環が始まっているのがよくわかります。
エンジンを止めて高圧のガス圧が下がるのを待ってマニホールドゲージを抜きます。
それからしばらくして、別の用事の為に、156を工場から出して脇のスペースに置くと、そこはかとなく冷たさをあまり感じません。外気温のそれほど高い時期ではないからなあ、と思いつつも温度をLoにしてもそれほど冷たい風が出ません。
これはおかしいと思い、外に出ると、なんと!
それからしばらくして、別の用事の為に、156を工場から出して脇のスペースに置くと、そこはかとなく冷たさをあまり感じません。外気温のそれほど高い時期ではないからなあ、と思いつつも温度をLoにしてもそれほど冷たい風が出ません。
これはおかしいと思い、外に出ると、なんと!
クルマがウンウン言っているではありませんか!!
高圧が高くなりすぎて圧力スイッチが感知してコンプレッサーのクラッチが切れたり入ったりしています。
つ、ついに聖なるエキパンが詰まってしまった・・・
怒れるコンプレッサーは聖なるエキパンのしもべと化してしまったのか
怒れるコンプレッサーは聖なるエキパンのしもべと化してしまったのか
と、めまいに襲われながら、国内のエキパンの在庫を当たってもらいます。
エキパンの交換は基本的にダッシュボードを外して作業するために、大掛かりな作業になります。
他の予定を打ち合わせながらマニホールドゲージを外そうとすると・・・
エキパンの交換は基本的にダッシュボードを外して作業するために、大掛かりな作業になります。
他の予定を打ち合わせながらマニホールドゲージを外そうとすると・・・
すごい勢いで高圧のサービスバルブからガスが噴出してきます。
あれ?? なんで?? 一度ゲージのカプラーを戻してサービスバルブの虫ゴムが引っかかったのかと思いましたが
何回入れたり外したりしてもガスの噴出は止まりません。
あれ?? なんで?? 一度ゲージのカプラーを戻してサービスバルブの虫ゴムが引っかかったのかと思いましたが
何回入れたり外したりしてもガスの噴出は止まりません。
ここはかなりな荒療治ですがアレをやってしまうよりほかにありません。
アレをやってしまうことは地球環境的によくないのですが、もはや工場から出してしまったので、アレしかできません。
しかも何より、エキパンの詰まり物が取れるかもしれません。
アレをやってしまうことは地球環境的によくないのですが、もはや工場から出してしまったので、アレしかできません。
しかも何より、エキパンの詰まり物が取れるかもしれません。
意を決してドライバーを差し込み、あれをアレします。ものすごいDischarge現象と共に、辺りは油だらけになります。
それはさながら、タワーリングインフェルノのような千と千尋の神隠しのような....
問題のあれです。一か所だけ違うのが解りますか?
おしりのOリングが無いのです。
ガス圧でもってバルブが押されてOリングのシートにくっついてガスが漏れない仕組みなのですが
そのOリングがありません。
そのOリングがありません。
こちら新品
こちら付いていたものゴムのOリングがありません。これじゃあ、ガスが勝手に出てきてしまいます。
ではOリングは?? 何かしらの理由で外れたか切れたのでしょう。断言はできませんが、ゴムの残骸がエキパンの吸い込み口に詰まり、コンプレッサーが冷媒を押し込めず、圧力が上がり圧力スイッチが作動する騒ぎになったのでしょう。
その証拠に新しくバルブを入れて作業した後は実に調子いいいです。
その証拠に新しくバルブを入れて作業した後は実に調子いいいです。
圧縮も良いし、配管もキンキンに冷たくなり車内は極寒になります。
今日1日試乗したり様子を見ましたが全く悪くなりません。
今日1日試乗したり様子を見ましたが全く悪くなりません。
この人騒がせなバルブはどこから買ったものだったかな?
インチキ中国製品だったのかなあ?
インチキ中国製品だったのかなあ?
明日1日様子を見て問題無ければ完治としましょう
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