2019年11月24日

ジャガーXKRの下回り作業

もうこれまたずいぶんお預かりのXKR
今回は下回り編。

IMG_0570.JPG

ジャガーXKRに限らず車体重の重いクルマは、足回りもデカイので、その分傷みやすい傾向があります。
今回はかっさかさになってスポンジが分解されて出てきているアッパーマウントを交換します。不快なコトコト音の温床でもあります。

美しいサスペンションです。華奢なアッパーアームを突き抜けてロアアームに至るストラットを外します。

IMG_0571.JPG

サスペンションはダブルウイッシュボーン式なので調整はシムで行います。そのためアライメント調整はかなり大変で、シムは基本的に元あった通りに戻します。それゆえ、分解時にはどこにどのようにシムが入っていたかを記録する必要があります。

IMG_0575.JPG

スタビリンクも消耗品なので交換します。

IMG_0576.JPG

取り外したストラット。アッパーマウントのスポンジががっさがさなのが判ります。

IMG_0577.JPG

昔のXJで300だったか?はフロントサスが古風なダブルウイッシュボーンのコイルオーバー式で、ロアアームに立派なコイルスプリングが嵌っていて、事故などでそのスプリングがロアアームの薄い鉄板を突き破ってスプリングを発射してしまったのを修理したことがあります。大昔です。

それからすると、ある意味XKRはフツーと言うか現代的なフロントサスペンション形状です。
まあ、あっちはセダンだしなー
IMG_0578.JPG

分解している間もビスケットの中のオレンジ色のクリームがポロポロ出てきてしまいます。

IMG_0580.JPG

りっぱなアッパーマウントですね。値段も高いし

IMG_0579.JPG

スタビリンク。どんどん作業を進めていきます。

IMG_0581.JPG

おー、キレイ。kireimo〜

IMG_0583.JPG

アッパーアームにフルクラムボルトが突き抜けます。かつてのスーパーカーのようです。

IMG_0585.JPG

ナックルのところにABSのコンダクタプレートが見えます。

IMG_0586.JPG

今回直接関係ありませんが、リアサスペンションも見てみます。
なかなか見る機会もありませんからね。リアにもかわいいスタビが付いています。

リアはかなり頑丈そうなクロスメンバーにすべての具材が載っています。
デフから出ているユニバーサルジョイントが丸見えです。

RIMG4123.JPG


サイドメンバーにはバンプラバーが付いています。

RIMG4125.JPG


面白いのが上の画像のリアストラットの取り付けは、車内の造作を一切触ることなくリアサスのアッパー側が縁切りできることです。そしてもっと面白いのがロアアームが直接スプリングシートになっているところです。

RIMG4121.JPG


知らずに外してしまうとバネを発射してしまいます。ですからショックアブソーバーなどを交換する場合はこの仰々しいサスペンションをユニットごと外して、クロスメンバーに付けたまま、スプリングコンプレッサーを付けて分解していくのですね。
RIMG4131.JPG


しかしトラックのようなユニバーサルジョイントむき出し。

RIMG4118.JPG


デフサイドにABSのコンダクタホイールがあります。
新しくもあり、古さも感じさせる、モダンレトロとでも言いましょうか、よくできたリアサスペンションですね。

posted by admin at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャガー
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/186837629

この記事へのトラックバック