さて、忙しさのあまり預かってからずいぶん時間の経ってしまったパブリカどんどん片付けないといけません。
このパブリカは昭和42年初度登録なので、僕と同じ年。僕が新車だった頃、このクルマも作られたのです。
先の大戦での技術者たちが設計などにも携わっている時代でしょう。それが今も現役で走っているのですから
あ、僕も生きているか。
なにしろ、ここまでの保存状態が良いので基本的な整備に終始します。
しかし、何とシンプルと言うか何もないエンジンルーム。必要にして最低限しかありません。
空冷でしかも2気筒。しかし、走る、止まる為の装備は完全に満たしていて、走りも現代の交通事情の中で遜色なく走ります。
そして恐ろしく小さく、軽いのです。軽自動車並みの大きさに軽自動車より軽い650kgの車重
前後ともドラムブレーキです。
ホイルシリンダが何だか変わったカタチですね。ブレーキを踏むとピストンが出てシューを押す仕組みです。
ディスクブレーキと違ってリターンスプリングがありますので、自分のチカラで基に戻ります。
前後とも全くブレーキフルードの漏れ跡が全くありません。現代のクルマのように優秀。
ギャップの調整穴 いくら20年以上過ぎたとは言えまだまだ敗戦の記憶も消しきれない時代なのに
今日の、昭和→平成→令和となっても殆ど修理をすることなく検査に合格してしまうのはスゴイと言うより驚きに近いですね
マフラーは購入時に新しいものをワンオフで作りましたから無問題
一般的な整備を終えて、陸運局にいざ出陣。ちなみに八王子陸事は先日の台風の影響で車検業務は停止中。
すばらしいデザインですね。MPIは基本的に修理工場ですから何でも五目に整備できます。
ライトカバーを外して光軸調整に進み、検査は一発合格で終了。
よくできたクルマです。
そして晴れてユーザーの元に返す日が来ました。
再びかわいがってもらえるでしょう。
オーナーは新座の美容院、トランスパランスの店長さん、山路さんです。
なんとエンスーなお店・・・