2019年06月11日

地獄のブースメンテナンス

先日、販売店の大先輩、アイビーの児玉社長と、僕の家のエアコンのが壊れて交換する話をしましたら
児玉社長は「家は25年異常経っているから、あちこちのビルドインエアコンは壊れて、代わりに普通の据え付け型のエアコンを使ている」と
古くなるとみんな壊れるんだよ。と言うハナシをしたばかりでした。

MPIもこのブースをここに設置したのが平成9年の1月でしたから22年以上前、僕が29歳の頃です。当時、800万円を軽く超えるリースを組むのに保証人を2人、兄と父にお願いしたのを思い出します。
しかしどんなに大事に使っても経年にはかないません。必要に応じて修理や改良を続けて今日でもこれが無いと塗装作業はできません。
塗装ブースのメンテナンスは主にフィルターや消耗品の交換なのですが、排気ファンにこびりついた塗装のミストをはがさないといけない時期もあります。
塗装ブースの稼働率が低い僕のところではだいたい8年に1度くらい行うのですが、今回は激しい振動が出て、強制的に清掃することになりました

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防塵マスク、ゴム手袋、いらない帽子と完全防備で
ブース脇にある点検口から中に入ります

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この2畳くらいの大きさにの中に入って排気側ファンや壁の塗装ミストを取り除きます

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ちなみに向かい側にある吸気側ファンはこの通りキレイです

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仕切り板を外していきます、まるでウエスティングハウスかどこかのプラント工場みたいです。

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手作業でガリガリはがしていきます

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ファンにはこのようにミスト堆積してやがてファンの重さの中心が狂い振動を出すのです。振動を出してからでは遅いのではありますが・・・ 

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ひとしきり汚れを落としたらファンそのものを外します。ちなみに一般の鈑金工場はこんな事、まずやりません。
外部に委託して行います。僕はお金がもったえないので自分でできることはなんでもトライしたい... 

貧乏はクリエイティブなのです(笑)

恐ろしくがっちり嵌合しているみたいで取れません。プーラーで引っ張ります

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紀元前に発明されたらせんの仕組みは今日でも最強であります。

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スピンドルから外れました。巨大な洗濯機のようです

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この巨大なシロッコファンが重いのなんの。30kgくらいはあったと思います。
この後、部品ごとにはがしてキレイにします

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既にバケツ一杯くらいのミストというかデブリがあります。さらにこの部屋の中のミストもはがしていきます 
ちなみにこれらもウレタン結合しているとは言え、体には決して良くないもので、しっかりマスクをして作業します。

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ここから地獄の苦労でどうにかファンを所定の位置(1か所スプラインがある)に戻して
と思いましたが、全く入って行きません。取り付けも圧入していきます。
長いボルトにいろいろカラーを挟んで締めこんでいくのです

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とんでもない苦労の末にうまく取り付けできました。
10時半から始めた作業も5時近くです。 

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軽く手で回して異音やガタを見ます。大丈夫なようです。

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作業を始める前はこんな色  

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作業が終わった後はこんな感じ。こうして塗装室は保守管理されていくのです。

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試運転して、ちょっと調整したりで結局作業の終了は午後6時を回ったころでした。

疲労困憊です、髪の毛は粉だらけ、顔も真っ黒になり、炭鉱から出てきた人みたいになります。

このブースを設置した年の9月に長女が生まれ、今では就職活動するまでになりました。まだまだブースも負けずに元気に仕事に従事してくれるでしょう

posted by admin at 00:16| Comment(0) | 工具 展示会
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