車検でお預かりのヌヴォラの166、順番が回ってまいりました
今回はタペットカバーガスケットの交換から
このV6エンジンは実にガスケットからのオイル漏れが実に多いです。
年式や距離に関係なくむしろオイルがにじんでいない個体の方がはるかに少ないです。
とはいえ、度が過ぎると車両火災の原因ですし、煙が上がったり決して看過できない状態になります。
特にこのエンジンの公差はそこそこ大きいのか、結構なブローバイが出ているエンジンをよく見ます
でも、そんなエンジンでも、エンジンオイルを換えまくった末に全くブローバイによるオイルをインテークチューブ内で見なくなった事例も目の当たりにしたこともあります。
エンジンオイルの交換、大事ですねえ
このエンジンのアイデンティティのインテークチューブ。
これもみんなだいぶ曇ってきましたね。
インテークポートが丸見えです。
サージタンクも外します。手前の丸井ものはブローバイガスのオイルセパレーター。ここでオイルとガスが解れるのですが、オイルはレベルゲージのすぐわきに戻ります。ブローバイホースは既に絶版部品ですからお気をつけあれ。
シリンダー内にボルトなど落とすと取り返しがつかなくなるので、必ず覆っておかないといけません。
タペットカバーが外れました。
カムシャフトが見えてきます
ここまでくるといっそ、タイミングベルトも…なんて思ってしまいます
リア側は滅多にサージタンクを外すことはないので、この機会にリアだけでもプラグとコイルは交換した方が良いです。
プラグも白金ですが、白金だから減らないわけではありません。もちろん交換が不要なんてこともありません
リアが整ったらフロント側も交換します。かなり端折っていますが分解から組付けまで結構な手間です
ちなみに、タペットカバーガスケットはプラグホールガスケットは別売ですから別個に部品注文しなければなりません。
今、思い出しましたがTSのお客さんにやっぱりタペットカバーG/Kの交換の見積もり頼まれていたんだ[E:#x1F4A8]
続いてフロントパッド交換。2mmくらいしかありません。都内を走るクルマなので、負担が大きいのかもしれません
新しいパッドはノーダストパッドではなく、ローダストパッドです。これだと、圧倒的にホイールの汚れがパスできます。
しかし、ノンダストパッドはなんとも言えないブレーキタッチになって、僕は大嫌いなのですが、これならそれほど違和感なく使うことができます。しかもパッドセンサー付き。
さらに作業が進みます。右側ポジションランプのバルブ切れです。左側はうぐ後ろにヒューズボックスがあり、交換が難しいイメージがありますが、いやー左側もやはり大変ですわ。途中で心折れてバンパー外そうか迷いましたが頑張ります
この右側のレベライザーを取れば少し楽になるのですが、時間的な問題からこれも外さずに作業します。
このレベライザーを外すと元に戻すのが少々面倒ですが、そのまま作業して無理な力がかかりますと折れて損傷してしまう、行くも地獄帰るも地獄の部品交換
でもEくんとのツープラトン攻撃でとりあえず外しまして、再びツープラトン攻撃で元に戻します。
しかしこの作業なんとかならないもんかなあ? あまりに大変すぎる
最後はてーるランプバルブの交換。ところがバルブが抜けません。なんで??
答えは? レンズボディが溶けて穴が狭まって抜けなくなってしまったのですよ。これも欧州車に結構あって、メルセデスでバルブ違いのを無理やりつけて溶けたレンズをよく見ましたが
アルファの場合、バルブも合っているのに溶けてしまうという…メロリンQな状態
車検のスケジュールの都合があるので、やむを得ず僕の166から外します(涙)
こちらも少々怪しいですがちゃんと使えます。
それでも狭い場所で作業はしんどいです
あとはマフラーハンガーです。2か所切れています。
それぞれ新品に交換してOKです。これで車検は問題なくなるでしょう
しかし、アルファのフラッグシップ。しかも20年近く経過しています。立派なヒストリックカーの一種です。
維持にはメンテナンスが付いて回ります。まかり間違えてもお金がかからないとは言いません。
でもこうしてかわいがられる個体は幸せです。
お金をかけてもらえずスクラップ行きになる車両が多いのか、あまり市場にも出てこなくなりましたね。