2021年07月21日

直らぬクルマたち...

言い訳するわけではないのですが、預かっても直らない、在庫車でも直らない、そんなクルマが続発しています。
平成12年頃のクルマは21年の時が流れているわけで、様々な産業が進化しているので、一概に比べられませんが、平成12年に新車登録された166の時なら、21年前は1979年、昭和54年のクルマを買うようなものなのです。

つまりハナからクラシックカーを買うという感覚なのです。
旧車を買うと付いて回るのが修理だったりメンテナンスだったりするのです。エンジンのかかりがわるい、すぐエンストする、何か液体が漏れてるなどなど。さすがにメンテナンスフリーで乗るわけにはいきません。

最近ではすっかり見なくなった166や916系初期の156なども既に20年以上の域に達しているクルマがかなり多いです
やはり、これらもメンテが難しくなってきているのかもしれません。

今回はまずは916スパイダー

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いろいろなオーダーがありましたが、今回はエアコンから
停まっている時はそうでもないが、走ると足元が暖かく、上側が涼しい。と言う訴え
ガスの圧力が低いのかと思いマニホールドゲージを付けてみました
が圧力は十分

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エンジンをかけると正常に圧縮し始めました。

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電動ファンも元気よく回り、コンプレッサーの吸引、重点、冷却のサイクルが正常に行われて、低圧のパイプも間もなく冷たくなりだしました。

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そこで、あれこれスイッチを動かして音を聞いて、アクチュエーターの動きを確認します。
送風向の切り替え、ヒーターとクーラーのフラップの音、風量、そして内気循環と来たところで、音がしません。
僅かに動こうとする音は聞こえますが、動いているようには聞こえないのです

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グローブボックスを外して様子を肉眼で見ます

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アクチュエーターはぴくっとするのですがうごきません。


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リンケージを外してモーターを動かしますが、やはりうごきません。
逆にフラップは手で動かすことが容易にできます。

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どうやら、内気循環がうまくできず、この暑いのに外気を遮断せずアツアツの空気が入ってきてしまう。
それで、足元が熱く感じ、車内をうまく冷やすことができないのでしょう

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原因は分かったのですが、この部品がどこにもない・・・
国内はもちろんのこと、国外にもないのです。

さてどうしたことやら

posted by admin at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | アルファロメオ全般