2020年03月25日

労働対価

最近取り上げましたヌヴォラの塗装
ありがたい事になかなかの反響です。
こちらやっとドアも交換して塗装も出来上がりました

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で、多くの場合、費用のお問合せです。
ここでまとめてお答えいたします。
まず、全塗装するといくら位かかりますか?という圧倒的に多い質問。
これはあまりに情報が少なすぎます
基本的に1台1台状態が違うので答えられません。僕の、私のクルマはキレイですからと言われてもだいたいどこかに瑕疵があります。瑕疵が無ければ全塗装しようとは思いません。
まず、下地から起こして作業が必要なのか? どんな下地を使うのか? 部品はあるのか?
列挙すると文字数も大きくなるので割愛します

もちろん中には新車を買ってすぐに全塗装する方もいますが、クリアーだけ塗装することも不可能だと思います。
某有名な方が、クルマを買ったらまずクリアーを全部に塗装すると言った方がおられたようですが、自動車の塗装も刻一刻と変わっています。最近のクルマなどは可能な限り少ない塗料で塗装されています。それゆえ、少しサンドペーパーをあてるだけで下地が出ます。

あと、上の内容に重複してしまいますが、高価ですか?という質問も多いです。
これも内容のない話で、何に対して高価なのかはっきりしません
突然高価ですか?と聞かれれば適正ですと答えざるを得ません

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作業は恐ろしいまでの小さなつまらない作業の積み重ねです。しかしその下積みがあってからトップコートが冴えます
また、塗装色や使う品物や材料、作業工程、車種によっても費用は違います。MPIは幸か不幸か国産の塗料に比べると高い外国製材料を大きな塗装施設と共に使っているので安くはできません
さらに車両保険を使うと最高の仕上がりになりますか?という質問もあります。これについても保険会社の用意する車両保険は約款に最高の出来上がりを約束するとはどこにも書いていない通り、標準的な仕上がりです。
ですから必ずしも保険金で満足できる結果とは言い切れません。
やはり、古くから本当に大事にしている愛車であれば、ご自身が思うベストな方法を考えればいいと思います。

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されど、全く指針となる数字を出さないのも良くないので、こんな感じだと思ってください。
費用の算出基準は必ずしも下記の通りではないことをお断りしておきます、ですが一つの尺度になることだけは確かです。

朝9時から3時間作業して、お昼ご飯を食べて午後3時間作業をしたとします。
僕の工場の時間当たりの単価は平均9000円なので、6時間X9000円=54000円だと考えてください。
それを分解から鈑金、修理、下地、塗装、組み立てまでに要した時間を想像してください。
20日間作業すれば.....です。純粋な工賃はこれだけ。あとは別途部品やガラスなどの脱着工賃がかかります
クルマが、というより塗装面積が大きければ? 逆に小さければ?

ヌヴォラのような3コートカラーは、普通の塗装色より1回多く塗るわけですから手間と時間が自動的に多くかかります。

どうです?なんとなくイメージできましたか? さて、この166、もうどれくらい作業しているでしょうか.....?
色替えなどほとんどの場合においてお断りするというより、される方が一般的です
posted by admin at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 塗装