2020年03月14日

フェラーリ456MGTA 燃料計のトラブル

長ーく車検で預かっている456M GTA。ユーザーの訴えでは燃料計が合っていないそうで、そう聞くと燃料計が壊れているように聞こえますが、メーターが壊れているケースはかなり稀で、ほとんどの場合センダーユニットが壊れているケースが多いのです。

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これがタンク。3つ穴が開いていてこの絵で言うところの2番がセンダーユニットです
しかし、このクルマはエンジンがV型12気筒、排気量5500ccでリッター何キロ走るかなんて野暮な事を聞いてはいけません
ただ、タンクは130Lくらい入ります。エンプティまで使うと、セルフのGSでは1度の給油では満タンになりません。
100L入れると自動的に止まるのです。再びクレジットカードを通して給油を再開しないといけないのって知ってました?

という事で分解を始めます。タンクは下から見てもシートを外しても見つからず、130Lものガソリンを飲み込むタンクはどこかと思ったら、トランクの奥にありました

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トリムはマジックテープで付いていました。
マジックテープは? もちろんボンドでくっついています。
ちなみに右に見えるのはスケドーニのフェラーリバッグ。これは工具入れです

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ボルトがたくさん見えます。6mmのボルトがたくさん、しかも長いです。
木でできているようなトリムの芯材が外れたら....

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宇宙船が出てきました

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ショッキングなカラーです。まさしく宇宙船です。
宇宙船には燃料ポンプが2つと燃料計が付いています

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これが問題のセンダーユニット

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ほとんど満タンな今までの状態

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新しいセンダーユニットを取り付けてフロートを動かして、メーターがちゃんと動くか見てみます。

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フロートを上げるとゆっくり上がって行きます。3,4分かかって満タンになりました

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下までフロートを下げると、やはりゆっくり下がり

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エンプティマークが出ました。どうやらメーターは問題ないですね

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では交換作業しませう。マーカーでマーキングしてリングナットを回します

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ハンマーと叩く用ドライバーで回します

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徹底的にかっちかちに締まっていましたが、破壊力抜群のEくんの1撃で緩みかけたらボルトを溶接した道具で回します

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出てきました。
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奥が従来の物、手前が取り寄せたセンダー。フロートの形状が違います。

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ちなみにもう既にこのセンダーユニットも新品は手に入らず、中古品です。
中古品でも結構な値段です。
マセラティのQPやグランツーリスモなんかでも使っているようです。

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結構な量のガソリンが見えます。

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新しい中古のセンダーを付けて戻します

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どうやらこれが本当の位置です。ほとんど満タンだった位置からすれば結構減っているのが解ります。
以前なら半分になったら実際には1/4になる計算です

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えー、でもマセラティは結構な台数出ているのに、センダーユニットが無かったら大変じゃね?
結局、部品探す、見つける、手に入れる、こんな事に腐心する結構大変なクルマなのです。もう3カ月僕の所にある計算です。
でももうすぐお返しするのですよ
posted by admin at 21:57| Comment(1) | TrackBack(0) | フェラーリ